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鉄道労組-貨物連帯が共同ストライキをする理由

鉄道公社と建設交通部は粘り、政府は深くなった対立に油を注ぐ

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年11月14日19時02分

鉄道労組は「予定通りにストライキに突入する」と明らかにした。

鉄道労組と貨物連帯は11月16日04時、共同で全面ストライキに突入すると予告 している。これまで鉄道労組がストライキをすればその代替手段として貨物が 投入され、貨物連帯がストライキをすれば鉄道がこれに代わり、ストライキが 実際的な効果をあげられない条件を鉄道労組と貨物連帯は共同ストライキによ り突破しようとしているのだ。

貨物連帯、5年間同じ要求だが変わらない政府

ひとまず貨物連帯は5年間変わらない要求案を今回はぜひ実現させようとして いる

貨物連帯は建設交通部と交渉を進めているが、所属労働者が労働基本権さえ保 証されない特殊雇用労働者の身分で、ストライキ自体が不可能な状況だ。その ため基本的な労働三権保障と物流政策全般に対して問題提起している。

貨物連帯のキム・ダルシク本部長は、「政府は貨物労働者の生存権保障と財産 権保障について一定の合意をした。だが数年間、言を左右して約束を守らずに いる」とし「合法労組ではないという理由で、労働基本権が保障されない労働 者だという理由で団体交渉さえできず、労働者が焼身自殺するこの絶望的な状 況を終わらせるために、確かに問題解決の約束が確認されなければストライキ を終わらせない」とストライキの理由を説明している。先日、貨物連帯所属の ソウル牛乳支会組合員が団体協約締結を要求して焼身自殺を試みている。

鉄道労使、団体協約の対象から意見の対立深く...中労委は調整どころか対立をあおる

鉄道労組の場合は労使交渉の難航に加え職権仲裁回付まで重なり、さらに窮地 に追い込まれている状況だ。

問題は、鉄道労組の要求に対する解釈の違いに始まる。鉄道労組は、1人乗務と 人員削減などは勤労条件に大きな影響を与える事案なので団体交渉の対象だと 説明している。だが鉄道公社は勤労条件の改善とは無関係で、経営権に関する 事項だとして団体交渉対象と認めていない。また鉄道公社の団体協約違反は対 立を増幅させた。鉄道労組によれば、鉄道公社は人員削減、1人乗務、ERPなど を施行する時は労使協議により実施することになっていること、不足人員の補 充などに対して結んだ団体協約に違反したという。

このように鉄道労使の対立が基本的な部分から発生している状態で、中央労働 委員会(中労委)の職権仲裁回付は労使を調停する本来の役割とは正反対に、増 幅している対立に油を注いだ。職権仲裁制度は前回の労組法改正で今年末に廃 棄される予定になっている。これまで国際的にも公共部門労働者の団体行動権 を制約する韓国の代表的な悪法と指摘されてきた。職権仲裁は一方的に労組の ストライキを不法化し、会社側に交渉を回避する名分を与え、労組を破壊する 手段に使われてきた。そのため政府は職権仲裁制度廃棄を自慢するほどだった。

しかし中労委が死にかけた職権仲裁を取り出し、鉄道公社に一方的に『不法』 という最高のカードを握らせた。だが現在、中労委の職権仲裁回付はその手続 きの違法性の議論に陥っている状況だ。調整終了宣言の前にするべき職権仲裁 回付を調整終了宣言の直後にしたからだ。

それだけでなく、職権仲裁廃棄の決定の後にストライキをしたソウル大病院労 組、釜山地下鉄労組などに対して、中労委は職権仲裁回付保留を決定して『合 法ストライキ』を可能にする流れだったが、今回の中労委の決定は労働界全体 の怒りを呼んでいる。

問題は政府の態度

結局、問題は再び政府に向かわざるをえない。

貨物連帯の要求は、労働部が貨物労働者への労働基本権を認めることはもちろ ん、建設交通部などの関係部署が誠実に交渉に始めなければ解決しない問題だ からだ。鉄道労組の問題もまた鉄道公社が人員削減と1人乗務の根拠にする慢性 的な赤字の解決には、政府の鉄道公社運営政策全般の再検討がなければ根源的 解決は難しい。鉄道労組ストライキが『不法』という根拠もまた、政府機関で ある中労委が職権で決定したことなので、政府に矢が向かうほかはない。

そのため貨物連帯と鉄道労組は政府に緊急労政交渉を要求した。しかし政府は 4部署共同談話で一方的に鉄道公社の立場を代弁するなど、労使対立を調停する どころか労働者の怒りを呼ぶだけという状態だ。

鉄道労組のオム・ギリョン委員長はストライキ二日前の14日に記者会見をして 「交渉の進展は汎政府次元の解決の意志にかかっていると判断する」として、 ストライキが不可避であることを説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-11-17 12:27:06 / Last modified on 2007-11-17 12:27:08 Copyright: Default

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