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〈土方〉 独立ドキュメンタリー招請作

〈土方〉の、金ミリェ監督に会う

日雇い労働者は必要な時だけ使っていつでも捨てられる。建設現場での強制労 働を称する『土方』。監督は土方の起源を日帝強制占領期間の歴史に見つけ、 追跡を始める。重層多段階の建設産業構造を批判した〈土方〉の、金ミリェ監 督に会ってみた。

  1. ドキュメンタリーというジャンルを選んだ理由は

大学に通っていた時の専攻は、映画とは全く関連がないドイツ語だった。80年 代の初中盤、初めて西洋の政治哲学思想に接した。ブレヒトとレーニンなど、 さまざまな政治哲学テーゼに接して私も自分の声をあげるために、何か選択し なければと考えた。社会の不条理を告発する声は不明だったし、私は何にも満 足を得られなかった。それでまさに映画、その中でもドキュメンタリーという ジャンルを選び、直接製作することに決心した。大げさな映画を作るつもりは なかった。ただ、素朴でも、社会の疎外階層について発言したかった。

  1. 作品の中で建設日雇い労働者はまさに『お父さん』の姿で象徴される。 これを通して、窮極的に言いたかったことは

『土方』を表現するために、現実の父を引いてきた。ところが実際の私の父は、 とても平凡で小市民的だった。キャラクター的に弱い部分を埋めるために、土 方に始まる実際の社会の問題を研究し始めた。その間、日本の釜が崎で起きた 暴動を知り、日帝治下の土建労働者たちの姿も韓国と特に違わないということ を知った。日本の労働構造と用語が韓国にもそのまま踏襲され、今も使われて いることを見るだけでもわかる。

  1. 映画の構造が複雑だ。 日本と韓国、過去と現在を行き来しながら、絶えず問題が投げられる。 この効果は何を狙っているのか

私は初めからこの映画が簡単だとは思っていない。しかし休む暇もなく起きて いる日雇い労働者の現実を、人々に客観的に目撃させたかった。こんなことが 起きているということさえまだ知らない人は多い。この映画は、資本主義の本 質的な問題を知らせる一つの『試み』だ。すでに問題は手の打ちようもなく、 休息に産業社会全体に広がっている。これは消滅ではなく拡張の様相を帯びて いる。建設産業の構造的な問題は、簡単に解決されることもなく、解決するこ ともできない。私たちに必要なことは、本質的な問題を認識する『理解の開始』 だ。そこから始めなければならない。〈土方〉の複雑な構造も、多様な方式で の理解を助けるためだ。

  1. 〈土方〉最初の上映が終わった。簡単な所感を

〈土方〉撮影を決心したのは1998年度だった。製作当時、構造を把握して、こ の構造をどう編集するのかについて一番悩んだ。ある問題を把握すればまた違 う問題が現れて私を困らせた。問題への把握は連鎖的な悩みにつながった。当 然、製作期間が長くならざるをえなかった。長く抱えていたので、うんざりし て、しばらく見ていなかった(笑い)。ところが今日ここでまた見ると、また心 が興奮する。

/テイルリティムチョ・ヒョンヨン記者

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2006-02-23 11:22:48 / Last modified on 2006-02-23 11:22:48 Copyright: Default

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