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クーパン、産安法および感染法違反で告発

「クーパンの防疫不備で152人がコロナに感染、会社は今も知らんふり」

パク・タソル記者 2020.09.02 15:27

クーパンで働いてコロナ19の被害を受けた労働者が 産業安全保健法および感染病予防法違反でクーパンを検察に告発した。 クーパン物流センターで152人がコロナ19に感染する初の事態が起きたが、 クーパンは防疫には問題がなかったと主張して謝罪もしていない。

[出処:クーパン発コロナ19被害者支援対策委]

クーパン発コロナ19被害支援対策委とクーパン発コロナ19被害者の会は9月2日午前、 ソウル東部地方検察庁にクーパンのキム・ボムソク代表理事など クーパンおよびクーパン・フルフィルメントサービス有限会社の関係者 9人を産業安全保健法(産安法)、感染病予防および管理に関する法律(感染病予防法)、 業務上過失致傷の容疑で刑事告発した。 これらの団体はコロナ19拡散の憂慮により、 別途の記者会見はせずに告発後に報道資料を配布した。

告発代理人のチョン・ビョンミン公共運輸労組法律院弁護士は 「被告発人は去る5月24日当時、 クーパン富川新鮮物流センター(以下富川センター)内の労働者の間で コロナ19集団感染が憂慮される状況で、 産安法が定める事業主の安全および保健に関する措置を取らず、 防疫当局の疫学調査を妨害し、 業務上注意義務を果たさずセンター職員84人、 彼らの家族68人など合計152人のコロナ19確診者発生を招いた」と告発の要旨を説明した。

クーパン発コロナ19被害者支援対策委の権英国(クォン・ヨングク)代表は 「被害者らは7月23日と8月18日の2回にわたりクーパン本社を訪れて コロナ集団感染による苦痛と被害に対して謝罪と再発防止対策を要求し、 クーパン代表との面談を要求したが、 自分たちとは無関係なことだというかのように無視し続けた。 むしろクーパン物流センターの感染病に脆弱な作業環境に対して問題を提起して、 コロナ集団感染による被害対策を要求した契約職労働者を 契約期間終了を理由に解雇した」と明らかにした。

権代表は事業場で重大災害が発生したのに積極的に対応しない保健当局も批判した。 彼は「富川センターは安全・保健管理が非常に不良で、 重大災害が多発するなどで社会的物議を呼んだ事業場で、 勤労監督官執務規定(産安法)第11条第3項により 雇用労働部が特別勤労監督を実施すべき所」とし 「雇用労働部と保健当局が集団感染の原因と責任所在を明確にして 再発防止対策も取らずにいる」と指摘した。

クーパン発コロナ19被害者の会のコ・ゴン代表も、 クーパンが被害労働者に対する謝罪どころか、 むしろ解雇の威嚇を加えていると批判した。 コ・ゴン代表は「コロナ19事態発生後、 クーパンは注文量の減少を恐れて広報チームが消費者に対する形式的な謝罪をしただけで、 現在も被害労働者とN次感染者に対する公式的な一言の謝罪もない」とし 「センターが再稼働した後には労働者を罰するような人権侵害行為をして、 休業給与支払い関連の内容を翻意した。 また、コロナ19感染の不安で出勤をすることができない人には病暇申請基準を強化する一方、 逃げられずに出勤できない人には解雇措置をするという内容証明を発送している」と話した。

新鮮物流センター、5月にはどうだったか

[出処:クーパン発コロナ19被害者支援対策委]

この日、告発した二つの団体によれば、 大規模な確診者が出てきた富川センターは生鮮食品を取り扱う低温物流センターで、 常時的な換気が難しい環境であり、 換気口や窓が存在しない所で400余人の労働者が同時間帯に密集して作業していたため、 ウイルス伝播の可能性が非常に大きい作業環境だった。 防寒服と防寒靴も洗濯せず使いまわしたと労働者たちは証言する。 管理者もマスクをつけずに歩き回って業務指示をして、 作業の特性上、労働者が必要により上下の階に移動して働いたため、 密接接触者を特定することもできなかった。

さらに大きな問題は、コロナ19感染者が出てきても使用者側が労働者の一部だけにこの事実を知らせた点だ。 労働者たちは感染情報を知らないまま業務に投入された。 チョン・ビョンミン弁護士は 「5月24日、事業場内で複数の確診者が発生し、 勤労者の間で追加の感染が憂慮される急迫した状況でも、 勤労者の作業を『即刻』中断させなかった」と強調した。

チョン弁護士は「被告発人は富川センター2階の一部の午前組勤務者を早退させただけで、 その後2階の作業場の一部とエレベーターなどだけを消毒作業をして、 その他の階は通常通り運営した。 消毒薬がまかれる前の防疫作業後3時間で当日の午後組の勤務者を作業場に投入した。 この過程で被告発人は、勤労者に事業場内で確診者が発生した事実と 事業場の内部で消毒作業があったという事実をきちんと知らせず、 24日午後5時に勤務者全員を2階の作業場の廊下に集めて『密接接触』させた後、 確診者と密接接触者と推定される人だけを早期退勤させ、 彼ら以外の人には『大丈夫だから安心して働けと』と命令し、 事業場内での追加確診者発生を招いた」と説明した。

さらにクーパンは防疫当局に富川センター閉鎖時刻を25日と偽って報告し、 当日の午後組勤務者も出勤して働いた事実を故意に隠したという容疑もある。 また、京畿道への物流センター職員リスト提供を故意に遅らせ、 防疫当局の初動対応と疫学調査を妨害した容疑も受けている。

クーパンは労働者の主張を全面的に否認している。 クーパンは7月3日、クーパンの公式立場を明らかにするクーパン・ニュースルームを通して 「防寒服はコロナ19感染とは無関係で、 クーパンが物品の共用使用に関してコロナ19の政府指針に違反した事実もない」、 「物流センターキーボードなどの事務用品を関連防疫指針によって消毒してきた」 と反論し、政府のコロナ19関連各種指針を「すべて忠実に履行」したと説明した。

7月14日には「疫学調査が遅れた理由は梨泰院を訪問した塾講師(仁川学院講師)の嘘のため」とし、 「そのため富川新鮮物流センター内で接触者確認と隔離が遅れ、 クーパンも全く知らない状況で感染が広がった」と主張した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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