総会一日前にサムスン電子サービス労組設立妨害疑惑文書

「総会の日に特別勤務手当てでイベント、サムスンの金権文書」...コール防ぐ詳細な状況管理も要請

不法派遣・偽装請負で社会的な波紋を呼んだサムスン電子サービスが、今度は労働組合の設立総会を妨害する目的で、組織的な事前謀議をした情況がわかる文書が総会一日前の7月13日に公開された。

▲13日「サムスン電子サービスの不法雇用根絶および勤労基準法遵守のための共同対策委員会」は緊急報道資料を出して、サムスン電子サービス嶺西支店所属チョ某次長が7月12日14時13分に作成し、某協力業者のチーム長に送った「［緊急］電子主催週末イベント内容伝達」というタイトルの社内Eメールの内容を公開した。

サムスン電子サービスの協力会社に所属する技術者数百人は、7月14日(日)午後 2時、ソウル市大方洞のソウル女性プラザに集まり、サムスン電子サービス労組 (金属労組サムスン電子サービス支会)の結成を予告している。サムスンでこれほど 大規模な労組の設立総会が予定されている休日を前にした状況で、サムスン 使用者側が高額の報酬を掲げて出勤を誘導する労組設立妨害を意図する文書が 発見されたわけだ。

7月13日「サムスン電子サービスの不法雇用根絶および勤労基準法遵守のための 共同対策委員会」は緊急報道資料を出し、サムスン電子サービス嶺西支店所属 のチョ某次長が7月12日14時13分に作成し、某協力業者チーム長に送った 「［緊急］電子主催週末イベント内容伝達」というタイトルの社内Eメールの 内容を公開した。

共対委が公開したEメールには、労組設立総会前日の7月13日(土)と当日の14日 (日)に出勤して業務を行えば、処理件数1件当り5万ウォン〜11万ウォンの手当 てを支払うとされている。またこれと別途に未決日数が一定基準未満なら、1人 当り10万ウォンの別途手当ての支給と、協力社に対するインセンティブ支給で、 多ければ1人当り20〜30万ウォンまで支給するという内容も入っている。

「強力な対策で目がくらむ金額をできるだけ多く受領」を要請

共対委によれば、サムスン電子サービスは労組設立の動きが出てくるまで週末 特別勤務の別途手当てを支給する事例は殆どなかったが、最近、労組設立の動 きが出てくると、特別勤務手当ての支給を提示した。だが総会1週間前には1件 当たりの特別勤務手当ては3000ウォンと策定され、とても金額が少なかった。 結局、労組設立総会が近付き、特別勤務手当てを大幅に上げ、項目も増やすな ど、積極的な物量攻勢で労働組合の設立を防ごうとしているという疑いがある。

チョ某次長はメールで「イベント金額が莫大な金額で、カギは日曜の稼動率」 とし「イベント現況を見て、強力な対策で目がくらむような金をできるだけ 多く受領するように要請する」と強調した。

特にチョ次長は「また今週の日曜、ソウル??? ご存知でしょう… 私も今週日曜、 また出勤します」とし「今週の日曜は社長+チーム長さんができるだけ出勤され、 詳細な状況展開(近い地域は日曜の昼にこの件を防いでもそちらに移動できます) および、できるだけ管理? お願いします」という内容も入っていた。

このポイントは、サムスン電子サービスが協力業者の社長に事実上、労組設立 総会に言及し、総会の場所と近い地域の技術者が、昼休みの時間帯に2時間程度、 コールの受信を止めて外勤状態にして、労組設立総会に参加するかもしれない 詳しい状況もしっかりチェックしろという指示だと解釈される。

サムスン共対委は「サムスン電子サービスが労働組合の設立に事実上直接言及 して、社長を動員して組織的に総会への参加を防げという指示をしたこと自体 が、偽装雇用の実状をありのままに見せるもの」と指摘した。

また「サムスンが金で組合員を買収する意図自体が、法律が定める団結権行使 そのものを防ごうとする不法な行為」とし「使用者側のこうした妨害工作にも かかわらず、全国の多くの組合員が総会への参加を知らせてきている。われわ れは、サムスンのすべての労働者たちに自ら権利を得ようとすれば、権利を勝 ち取れるという事実を見せる総会になると信じる」と強調した。

サムスン電子サービス不法派遣偽装請負問題を暴露し続けてきた殷秀美(ウン・ スミ)民主党議員も7月13日、自分のツイッターで、「14日の(労組)創立総会に 参加しなければ、1人当り5万-30万ウォンを払い、『裏金』をできるだけ多く 受領できるようにと頼むサムスン側の金権文書を見た」とし「金で買えない ものもあります。サムスンの金遊びから私たちの尊厳な権利を守ります。 技師のみなさん、明日の創立大会でお目にかかりましょう」とサムスンの妨害 行為を知らせた。

サムスン電子サービス労組は、労組の設立が終われば、本格的にサムスン電子 サービスに対し、勤労基準法遵守、不法雇用根絶などを目標とした交渉を行う 予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可（ 仮訳 ）に従います。