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社会保険徴収統合投票を控えて反対の声

労政合意反対四大保険労働者、声明で18日の賛否投票否決を組織

イ・ジョンホ記者/ 2009年03月16日16時10分

民主労総公共労組社会保険支部と韓国労総健康保険公団職場労組、勤労福祉公 団労組は、3月18日の組合員総会で『社会保険発展と健康保険公団徴収統合のた めの労使政暫定合意書』に対する賛否投票を予告しているが、内部からこれに 反対する声があがった。

彼らは『労政暫定合意に反対する四大保険労働者』という名義で3月16日昼に立 場文を出し、総会否決闘争をすると明らかにした。彼らは今回の労政暫定合意 が個別公団の事業と分離して『徴収』業務だけを健保公団に持ってきたため、 請願人の便宜を考慮できないなどの問題を抱いていると指摘した。また、暫定 合意案第2条で各公団の人材の雇用を保障しているが、統合後の雇用までは確保 できなかったので廃棄すべきだと主張した。

彼らは立場文で「国民と各公団がすべてウィン・ウィンする社会的合意機構を 設立し、原点から議論し直さなければならない」と説明した。彼らは各公団の 内部掲示板で労政合意への反対の立場を伝える文を載せるなどの否決闘争に 入った。

政府は『4大社会保険徴収統合』は数年前、前政権から社会福祉制度伝達体系の 改編の一環として進めてきた。李明博政権になり、雇用保険(失業給付)と労災 保険、健康保険、国民年金などの徴収業務を健康保険公団に一元化することを 骨子として、最近、労政間で暫定合意した。

▲2月25日公共労組社会連帯年金支部が社会保険徴収統合に反対しストライキに入った。[出処:公共労組]

2月25日、同じ公共労組社会連帯年金支部(国民年金公団)は徴収業務統合に反対 するストライキをした。徴収業務統合を含む法案は、同日常任委を通過して、 本会議だけを残している。当時、公共労組社会保険支部は政府の法改正に反対す るストライキに賛同しなかった。

これに対して先月末から社会保険支部のホームページでは、「同じ公共労組の 中で年金支部はストライキをしているのに社会保険支部は年金支部が反対する 労政合意をした」とか、二つの支部の意見の差を解消できない公共労組に対し、 「非常対策会議を招集しろ」などの組合員のさまざまな文が書き込まれた。

一方、今回の『労政合意が最善ではないが、最悪を避ける選択』として賛成を 促す文も見られる。賛成の要旨は『統合』が社会保険労組の伝統的アイデンティ ティに合い、「今回の告知と徴収機能を健保公団に統合する方案は完全統合へ の(大きな道の)飛び石を一つ置くと見なければならない」と説明する。

社会保険支部の関係者は「今回の合意は完全ではないが現情勢で労組が取れる 次善の選択だと思う」と話した。

労政合意に反対して

2009.3.16 /労政暫定合意反対する四大保険労働者

韓国の労働者、民衆を保護し支えてきた4大社会保険が、その芽もきちんと出な いまま、根元から揺らいでいる。社会保険の受恵者である民衆とは無関係に効 率と革新という美名の下で、自分たちの実利のために血眼の李明博政権の無茶 な徴収統合が進められている。李明博政権が推進する健康保険公団への四大保 険徴収統合は、次のような根本的な問題を持っているので、原点から議論しな おさなければならない。健康保険公団への徴収統合が国民の便宜、行政の効率、 社会保障範囲の拡大がその目的なら、四大保険徴収統合はすでにその失敗が予 定されている。

第一に、国民の便宜の面で、健保公団が保険料の徴収だけをすれば相変らず社 会保険関連業務は公団別に分けて遂行される。被保険管理と個別公団の事業、 適用と分離した健保公団での徴収統合は便宜が良くなるどころか請願人に二つ 三つの歩みをさせる不便をさらに加重させるだけだ。

第二に、行政の効率の面から見れば、既存の公団はそのままにして新しく吸収 された人材が健保公団に配置されると、電算、事務行政部門でもうひとつの容 量超過を呼ぶだろう。健保公団に各機関の徴収人材が吸収されると、これまで とは比較できない極端な非効率と浪費がもたらされるだけだ。

第三に、社会保障範囲の拡大の面では4大社会保険料を一括徴収すれば担税者の 負担が急増し、むしろ加入事業場の深刻な加入回避と納付抵抗が起きるのは明 らかだ。今でも国民年金の1年間納付延期の主張が出てくる状況で、前の全国民 的な国民年金納付拒否事態のように、4大社会保険納付拒否事態が再現される 可能性が高い。

したがって現在の健保公団案は、国民と政府、各公団の効率の観点から見ても、 もうひとつの非効率を誘発する可能性が高い。日本を見ても既存の統合された 徴収業務を最近、各機関別に分離する政策をしている。4大社会保険健保公団徴 収統合は、次のように四大保険労働者の雇用安定を保障しないだけでなく、む しろ構造調整を加速する危険な賭けだ。

まず、今の健保徴収統合関連暫定合意(案)は、四大保険労働者の雇用安定を決 して保障しない。暫定合意案に記載された定員に対する雇用安定は、統合以前 の現員に対する文句だけで、統合以後の各公団の組織の変化による人材調整は 全く議論されていない。つまり、統合までは人員を保障するふりをして、一度 通り過ぎれば保障しないという朝三暮四の甘言でしかない。

そして暫定合意案は、徴収統合関連各公団の人材の雇用を保障するだけで、 『公企業先進化方案』による構造調整はそのまま続いている。

さらに第6次公共機関先進化方案(2段階経営効率化方案)によれば統合対象機関 に対して最低15%以上の構造調整を4月から段階的に発表することになっており、 大規模な構造調整予想され、1200人にのぼる各公団の残余人材の業務も実務協 議で今後議論することになり、構造調整に晒される。

また、政界は一度も四大保険徴収統合の討論をしなかっただけでなく、政党は それぞれの法案を提出して分裂している。4月の国会での通過も担保できない状 態で、構造調整が予想される内容を労組がまず確認するのは雇用安定を最初か ら放棄して李明博政権に生存権を捧げることだ。

制度的に深刻な問題がある徴収統合、公企業先進化方案による二重三重の構造 調整で雇用安定を担保できない徴収統合、社会保険の望ましい発展の展望もな い徴収統合、政界も四分五裂している健保公団徴収統合労使政合意案は組合員 に同意を要求するのではなく、今すぐ廃棄すべきだ。

私たちにはまだ時間がある。今からでも国民と各公団がすべてウィンウィンで きる社会的合意機構を設立し、原点から議論しなおさなければならない。年金 は私たちの老後を、健保は私たちの健康を、労災と雇用は労働者の健康と未来 に責任がある大切な社会保険徴収統合は決して拙速的に進めてはいけない。李 明博政権が言うまま黙黙と従えば、彼らはさらに多くを奪っていくに違いない。 戦えるまで戦い、どうしてもだめならその時に交渉をしても決して遅くない。

暫定合意案を否決して雇用安定を勝ち取ろう!

拙速な徴収統合を粉砕して社会保障拡大のための社会的合意機構を設立しよう!

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-03-18 09:56:56 / Last modified on 2009-03-18 09:56:57 Copyright: Default

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