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投稿者: 小野政美

◆ベトナム人技能実習生で、孤立出産したグエットさんの無罪を求める裁判支援の呼びか
け

「エルクラノの会」の小野です。
ベトナム人技能実習生で、孤立出産したグエットさんの無罪を求める裁判支援を呼びかけ
ます!
BCC重複送信をお許しください。転送転載、SNS等での拡散をお願いします。

(1)ベトナム人技能実習生のグエットさんは来日前から「妊娠したら帰国」と繰り返し
言われていたため、2023 年 12 月に妊娠に気づいた後も誰にも相談できずにいました。
2024 年 2 月 2 日、知人宅で一人突然の出産を迎えましたが、残念ながら死産でした。
大量出血とそれに伴う酸欠状態等で何度も失神しながら、赤ちゃんの遺体をようやく見つ
けたビニール袋に入れ、しゃがみ込んでいたすぐ側にあったごみ箱の中に一時的に置きま
した。そして死産から約 8 時間後、帰宅した知人に病院へ連れて行かれ、診察時に警察
へ通報され、死体遺棄罪で起訴されました。彼女は一貫して無罪を主張してきましたが、
2025 年 3 月 7 日、福岡地方裁判所は不当にも有罪判決(懲役 1 年6月執行猶予3年)を
言い渡しました。そして、2025 年 11 月 4日、福岡高等裁判所は 1 審の有罪判決を支持
し、控訴を棄却しました。

(2)11月4日の控訴審判決は、2023年3月24日の最高裁判決(リンさんの刑事
裁判の)の「死体遺棄罪の隠匿が成立するには、その態様自体が習俗上の埋葬と相入れな
い処置といえるか否かの観点から検討する必要がある」との枠組みで判断していますが、
無罪を主張する弁護団弁護士の主張をすべて退け、1審判決及び検察官の有罪主張に追随
した不当判決でした。これは、居室内で 死産した女性が、「段ボール箱に遺体を入れて
棚の上に置いていたら、死体遺棄罪の隠匿に当たらず」無罪となり、「ゴミ箱の中に遺体
をおいていたら死体遺棄罪の隠匿に当たる」という、居室内のどこに置くかで、死体遺棄
罪の「隠匿」が成立するか否かを判断しており、また、死産した当日(グエットさんは、
死産後は大量出血で何度も気絶している)の女性の行為と意思を問題にして判断していま
す。ここにみられる「習俗上の埋葬と相入れない措置」か否かの判断が、孤立出産(死産
)した女性へすべて責任を負わせ犯罪視し、「公共の秩序維持」としての妊娠・出産を体
験しない男性の支配的価値観に基づいて判断されています。グエットさんの刑事裁判は、
妊娠・出産という性と生殖に関する社焔

(3)グエットさんの孤立出産の背景には、多くの実習生が妊娠を理由に強制帰国させら
れている現実があります。多額の借金を残し帰国させられることが怖くて誰にも相談でき
ず、言葉の壁もあり支援
に繋がれずに孤立出産へと追い込まれたのです。またグエットさんの行動は、死産直後の
身体的精神的に極限状態の中で何が適切な対応かも分からずにとったものです。従って、
死産後 8 時間という短期間ビニールの袋に入れた遺体をごみ箱の中に置いていたことを
もって「死体遺棄罪」として有罪とすることは極めて不当です。この問題は女性の労働権
及びリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)を奪うだけでなく、リプロダク
ティブ・ジャスティス(性と生殖・再生産を巡る社会正義)にも反し、妊娠や出産の責任
を女性一人に背負わせる日本社会のジェンダー不平等の現れです。グエットさん一人を犯
罪者として罰することで、この問題を終わらせるべきではありません。孤立死産した女性
に必要なのは、刑事罰ではなく社会福祉的な支援と保護です。私たちは、グエットさんは
無罪であると考え、控訴審判決を破棄した上で無罪判決が言い渡されることを求めます。

(4)ベトナム人技能実習生で、孤立出産したグエットさんからのメッセージ
 みなさん、こんにちは。
 私は グエン・ティ・グエット と申します。自分の子どもの遺体を遺棄した罪で有罪判
決を受けました。今日、この文章を書いているのは、これまで私を支えてくださった皆さ
まに、どうしても感謝の気持ちを伝えたかったからです。
 日本という遠い国で、一人きりで不安の中にいたはずの私が、こうして立っていられる
のは、皆さまが寄り添い、励まし、手を差し伸べてくださったおかげです。 皆さまから
いただいた温かい言葉や思いは、つらく苦しい心を何度も救ってくれました。
 本当に、心の底から感謝しています。 どうか、これから始まる最高裁判所の上告審でも
、引き続き力を貸していただければ幸いです。
 私は、自分の無実を信じています。 
そして、私と同じように困難に立ち向かっている外国人技能実習生が、正当な権利を守れ
る社会になることを心から願っています。 
どうか、私が真実を取り戻し、再び前を向いて生きていけるよう、これからも応援してい
ただけたらうれしいです。 
心より感謝を込めて。
****************************************
****「ベ(5)ベトナム人技能実習生のグエットさんの裁判を支援する会
◆連絡先:〒812-0017 福岡市博多区美野島 2-5-31 美野島司牧センター気付
 電話 090-7450-9805 井上 FAX 092-821-7292 E メール inoueym21@yahoo.co.jp
◆郵便振替 外国人技能実習生権利ネット・北九州 01750-8-84519
◇裁判支援カンパについては、第一次締め切り2026年12月31日までとします。

<呼びかけ団体>〇 アジアに生きる会・ふくおか 〇 コムスタカ-外国人と共に生きる会
〇 外国人技能実習生権利ネット・北九州 〇 美野島司牧センター〇 NPO 法人熊本 YWCA 
〇 日本キリスト教婦人矯風会・熊本グループ〇 日本ベトナム友好協会福岡支部 〇ゼネ
ラルユニオン
〇 平和を求め軍拡を許さない女たちの会・熊本 〇 公益社団法人福岡県人権研究所外国
人部会
〇 移住労働者と共に生きるネットワーク・九州 
  
(6)孤立出産したグエットさんの無罪を求める裁判支援の「コムスタカー外国人と共に
生きる会」中島眞一郎さんからの裁判支援のお願いを以下転送します。
****************************************
****
孤立出産したグエットさんの無罪を求める裁判に心を寄せていただける皆さんへ
 2025年12月12日   中島 眞一郎  
 1.「グエットさんの死体遺棄被告事件」で、最高裁判所第二小法廷は、2025年12月2日
付で、上告趣意書の提出期限を2026年1月13日火曜日までと、指定してきました。
担当は、2023年3月24日にレー ティ トゥイ リンさんの死体遺棄被告事件逆転無罪判
決を宣告した同じ第二小法廷となりました。(リンさんの判決宣告した当時の裁判官4名
のうち3名が残っています)これまでの池上 遊弁護士、島翔吾弁護士、石黒大貴弁護士
の3名の弁護士に林陽子弁護士を新たに加えた弁護団弁護士4名は、2026年1月13に日提出
期限まで上告趣意書を作成して提出を準備しています。それと共に、グエットさんの最高
裁の上告審をリプロダクティブ・ジャステイス訴訟(チラシ参照)と位置づけ、グエット
さんの無罪判決の実現を目指して支援団体・支援者側も以下の取り組みを進めていきます
。添付ファイルのデータなどの取り組みや拡散をお願いします。

 ◆無罪署名・一般意見書・寄付金の募集と呼びかけ
1,最高裁への無罪署名の取り組み(紙・インターネット)
◆署名がまだな方は是非署名へのご協力をお願いいたします。
また周りの方へ周知をお願いいたします。
https://www.change.org/NguyetSanWaMuzai

2,最高裁判所への一般意見書(妊娠・出産経験のある方、医療関係者、その他の方々)
の募集
◆一般意見書の提出
妊娠・出産経験者や医療関係者、その他の方々からの一般意見書を募集しています。
書式・手順は「コムスタカ」公式サイトに掲載しています。
第一次締め切りは2025年12月31日となります。ぜひご協力をお願いいたします。

3,上告審のための寄付金の呼びかけ
◆最高裁の上告審の弁護士費用や最高裁のある東京での行動費などが必要です。
多くの方々などからの寄付金をお願いします。
口座: 郵便振替 外国人技能実習生権利ネット・北九州 01750-8-84519 
クレジットでの寄付はこちらhttps://x.gd/pEkei
  ◇2.3については、第一次締め切り2026年12月31日までとします。

2.2026年1月13日(火)最高裁への上告提出行動(予定)
   東京での行動に参加可能な方は、ご参加ください。
   ◆2026年1月13日(火)午後1時から2時  
最高裁判所への上告趣意書提出 弁護団弁護士と支援者
    ◆午後3時から午後3時30分  
東京の裁判所の司法記者クラブで、記者会見(演壇には5名以内)
    ◆午後6時30分から 「ベトナム人技能実習生グエットさん最高裁上告審報告集会」   
  場所 東京千代田区立 日比谷図書文化会館 4階 小ホール(定員60名)

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