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アリの一言:高市所信表明で最も注目した個所 | ||||||
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24日行われた高市早苗首相の初所信表明演説。最大の問題は、軍事費の「対GDP比2%」を「本年度中に前倒し」、「安保3文書」を「来年中に改定する」と言明したことです。その意向はすでに報じられていましたが、所信表明で断言した意味は小さくありません。
各紙の社説が個別課題や手順問題に終始していた中で、東京新聞がこの問題を正面から論じたことは評価されます。しかし同紙も「真に必要な防衛力を節度を持って整備するよう求める」と軍拡自体には反対していません。メディアの論調はいずれも絶望的です。
一部に、所信表明は「保守色を抑えた」という評価がありましたが、けっしてそんなことはありません。最後まで自ら推敲したというだけあって慎重ですが、その右翼色は随所にちりばめられています。中でも、最も注目したのは次の個所です。
「今年は昭和100年、来年は昭和100周年に当たります。昭和は、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった、未曽有の変革を経験した時代です。記念式典等の関連施策を通じ、この機会を国家的な節目と捉え、先人の英知と努力に学ぶとともに、平和の誓いを継承し、国際社会の安定と繁栄への貢献につなげる機会としたいと思います」
敗戦を「終戦」と言い、「変革を経験した時代」の「先人の英知と努力に学ぶ」と言う。この言説の特徴は、1945年8月を歴史の重大な切れ目とは見ず、「昭和」(天皇裕仁の在位期間)を一貫したものと捉えて賛美していることです。
そこには侵略戦争・植民地支配の加害の歴史に対する反省は微塵もありません。また敗戦によって制定された新憲法の歴史的意味への省察・評価もありません。「歴史修正(改ざん)主義者・高市早苗」の面目躍如です。
しかも、たんに「昭和」の郷愁に浸っているだけではありません。どうやら「記念式典等の関連施策」をやるつもりらしいです。そしてそれを「国家的な節目」にするのだと言います。
こうして高市極右政権は、新たな「昭和賛美」を展開し、それを諸施策の土台にようとしています。
それが天皇裕仁の戦争責任を棚上げし、天皇制の新たな強化を図ることにつながる(つなげようとしている)ことは明白です。
さらにそれは、「中国、北朝鮮、ロシアの軍事的動向が深刻な懸念」(所信表明)だと近隣諸国の「脅威」を煽り、大軍拡・軍事国家化へ突き進もうとしていること一体不可分です。まさに“いつか来た道”の再来です。
侵略戦争・植民地支配の歴史をどう学び、どう教訓化していくのか。日本人が最も苦手な歴史への向き合い方が、高市政権の下であらためて厳しく問われることになります。 Created by sasaki. Last modified on 2025-10-27 06:49:43 Copyright: Default | ||||||