
渡部通信:明けない夜はない(322)<若者を再び戦場に送るな!(72)迫
る戦争の危機>
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6月13日、イスラエルはイランに対し大規模な攻撃を開始、
核関連施設や軍事施設、石油関連施設や国営イラン放送など、
あらゆる重要施設やそれに関連する人物たちを標的にした。
6月14日、トランプはワシントンで34年ぶりの軍事パレードを自分の誕生日に合わせて行
い、
「この国の兵士たちは・・・戦って、戦って、戦う。そして彼らは・・勝利する」と述べ
た。
6月17日、カナダで開かれたG7にトランプも参加し、
「イスラエルが自衛権を有することを確認」「イスラエルの安全保障への支持を表明する
」
「イランが地域の不安定性とテロの根源」とい文言が入った「共同声明」が出された。
そして、6月21日、アメリカはイスラエルにより制空権を奪われたイランに対し、
B2ステルス爆撃機で地中貫通弾「バンカーバスター」を14発投下、
イランの核開発に大きな打撃を与えた。
この一連の動きは、アメリカを頭目としたG7(どこも「パレスチナ国」を認めていない)
が、
イスラエルを拠点に、中東全体を支配しようとしていることを示している。
だから、そのイスラエルはガザだけでなくヨルダン川西岸・ゴラン高原・レバノン
までその支配を拡大させようとしている。(イランにも親欧米政権を作ろうとしている)
そのトランプは、ウクライナ戦争の停戦調停がうまく行かなくなると、
これまでのNATO軽視・対ロ融和政策をやめ、
6月24・25日にオランダで開かれたNATO首脳会議に乗り込み、
加盟国の防衛費を2035年までにGDP比で5%に増額する目標で合意させた。
また、7月4日、ゼレンスキー氏との電話会談で、
ウクライナの「空の防衛強化に共に取り組むことで合意した」。
そして、7月10日、トランプはウクライナにNATOを介して武器供与する考えを示した。
さらに、同日、英仏の首脳会談が行われ、
対ロのために核抑止政策での連携強化が合意されたが、
そこには今回初めてアメリカからケロッグ・ウクライナ担当特使らが参加した。
これらの動きで明らかになるのは、トランプはいわゆる西側諸国の頭目として、
対ロ・中・北朝鮮・(イラン)などとの戦争に
本格的に乗り出して来ているということである。
最後に、東アジアについてである。
6月18日、韓国国防省は、米韓空軍と日本の航空自衛隊が同日午前に、
南部・」済州島南方の韓国公海上で、戦闘機による空中訓練を実施したと発表した。
(昨日の7月11日にも実施され、ソウルでは日米韓の制服組トップによる会談も行われた
)
6月20日、日・米・比の海上保安機関が鹿児島湾で日本初の合同訓練を行った。
7月9日、台湾が過去最大規模の軍事演習(9〜18日)を開始した。
中国本土からの攻撃を想定してという。演習では、アメリカから購入した
米軍の主力戦車「M1エイブラムス」の実弾訓練が初めて行われた。
同じ7月9日、佐賀空港に開設された佐賀駐屯地へオスプレイの配備が始まった。
8月中旬までに17機を配備させる予定。中谷防衛大臣は、
「佐賀のオスプレイは、水陸機動隊と一体運用。南西地域の島嶼部に迅速展開する」
と述べている。
これらの動きで明らかになるのは、「台湾」「朝鮮」の有事が
作り出されようとしていることであり、
日本はその最前線基地化されようとしているということである。
そのため、アメリカは日本に対し、関税で脅すとともに、
防衛費のGDP比3.5%を要求しつつある。
戦後80年、内外共に「迫る戦争の危機」である。
しかし、参院選ではこうした危険なことが殆ど語られないまま、
「改憲政党」や「右翼政党」が乱立しているような状態である。
「野党共闘」も足並みがそろわず、補完勢力になる党も出てきている。
日本社会は戦後最大の危機に直面しつつあるといってもよいだろう。
戦争を阻止し、日本に住む外国人をも含め、老若男女が安心して暮らせる
「平和な社会」を作るためには、私たちはどのようにすればよいだろうか。
それはなかなか難しい問題だが、
希望は、各地でそれを念頭に「草の根」から闘っている多くの人々の存在である。
その人々は現在、極めて困難な闘いの中で仲間を求めて闘っている。
私も参加している「第15回『日の丸・君が代』問題等全国学習・交流集会」実行委員会は、
出来るだけそうした仲間たちとつながりたいと思い、
来る7月20日(日、参院選当日)、東京・日比谷図書文化館コンベンションホールで、
<迫る戦争の危機、改めて問う!平和と人権の教育を!>というテーマで、
以下のような集会を開くことになりました。
是非多くの皆さんが参加されて、共に困難な中で闘う決意を固めましょう。
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『7・20第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
(テーマ)<迫る戦争の危機、改めて問う!平和と人権の教育を!>
(講演)辻野けんまさん(大阪公立大学准教授)
(演題)<国際化>を謳い<国家化>する公教育
〜教職専門性受難の時代の提言〜
(日時)2025年7月20日(日)10:00 開場
(場所)日比谷図書文化館コンベンションホール(地下1階)
(資料代)800円
*オンライン中継もあります。
当日の簡単なタイムテーブルは以下のとおりです。
<午前の部>
1、開会挨拶 10:30〜10:40
2、講演 (辻野けんまさん)10:40〜11:40
質疑 11:40〜12:00
<昼休み>
ジョニーHのアトラクション
<午後の部> 13:15〜16:30
〇東京の報告(45分)「君が代」第五次訴訟、
英語ピーキングテスト、など
〇大阪の報告(45分)大阪の久保敬元校長も報告します。
〇全国・教育(45分)神奈川、千葉他
〇市民・諸団体(45分)練馬の自衛隊の学校介入、
朝鮮学校授業無償化問題、など
〇5・19文科省交渉の報告(10分)
〇学術会議法人化阻止の取り組みについて(10分)
行動提起・集会決議・閉会挨拶
<銀座デモ> 16:45〜17:15 「若者を再び戦場に送るな」の横断幕が先頭
(問い合わせ先)090−7015−3344(永井)
または、このメールへの返信でも結構です。
多くの皆さんの参加を訴えます。また、 賛同金もお願いしています。
個人1口1000円、団体1口3000円
郵便振替 00110−5−449424
加入者名:全国学習・交流集会 です。ご協力ください。
********************************************************
「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://houinet.blogspot.jp/
千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
http://hinokimi.web.fc2.com/
●渡部通信(7/16) 明けない夜はない(323)<若者を再び戦場に送るな!(73)迫る戦争の危機(その2)>
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7月13日の「長崎放送」で、防衛省が全国約2400の小学校に
子ども版『防衛白書』を送付していたことがわかりました。
その中で、<1、なぜ自衛隊は必要なの?>には、
『憲法』の<前文>や<9条:戦争放棄・戦力の不保持>を全く述べず、
戦争を前提に、戦争を防ぐためには「抑止力」が大切とし、
例としてウクライナがロシアに攻め込まれた理由の一つを
「防衛力が足りなかった」としています。
しかし、実際にはウクライナがNATOの東方拡大政策により
軍備を増強し、一緒に軍事演習までしていたからです。
また、<2、日本の周りで何が起きているの?>では、
中国、北朝鮮、ロシアの3か国をあげて「日本が位置する地域は安全とはいえません」と
説明しています。いずれも「防衛三文書」に記入された<仮想敵国>であり、
子どもたちに戦前の<鬼畜米英>ならぬ<敵国、中・北・露>を一方的に注入するものです。
しかし、『憲法』<前文>には「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を
支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した」と述べてある。
さらに、<3、日本はどうするの?>では、
「反撃能力」をカギとする防衛力強化に必要なミサイルや設備、戦い方、費用などを、
図や写真をもちいて分かりやすく説明している、ということである。
もはや、具体的な戦争準備教育(国防教育)に他ならない。
したがって、ここで述べていることは、全く憲法違反なことである。
それを、まだ憲法も学んでいない小学生に教えようとしているのである。
学校現場での「日の丸・君が代」強制が、
「日の丸・君が代」法制化(1999年)につながり、
さらに「教育基本法」の改悪(2006年)に繋がり、
戦後の「民主教育」は<愛国心>を入れた「国家主義教育」に代わり、
そして、今や、子ども版『防衛白書』が学校現場に配布されるまでになった。
しかも、国会では「改憲派」が多数を占めている。
理想を失った日本は、再び戦争の惨禍へ転落しつつある。
7月12日、フィナンシャルタイムズが、
「アメリカ、日本とオーストラリアに台湾有事の<役割明確化>を要求」
というニュースを流した。それによると、
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アメリカ国防総省ナンバー3のコルビー政策担当次官が、
日本とオーストラリア当局者との、数か月にわたる協議の中で要請したもので、
両国に対しては防衛費の増額も要求したということです。
・・・(両国に対し)台湾有事への準備を促し、中国への抑止力を強化する
ものであるとしています。
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アメリカや日本は、口先では台湾を含め「一つの中国」を認めており、
台湾とは正式な外交関係を結んでいない。にもかかわらず、
アメリカは台湾に軍事援助を強化し合同訓練も行っている。
日本は「台湾有事は日本の有事」「戦う覚悟を持て」などといって、
日本の人々を盛んに煽っている。
いったいこれはどういうことなのだろうか。
要するに「台湾」は「ウクライナ」の東アジア版ということである。
そしてそれが入念に準備されているということである。
ところで、世界情勢を考える上で、「ガザ」問題に関して、
次のことは是非押さえておく必要があるだろう。
それは、日本が仮想敵国としている中国・北朝鮮、ロシア、(イランも)は
「パレスチナ国家」を承認しているが、
G7の国々はどこも「パレスチナ国家」を認めていないのである。
(追)
1994年11月、千葉高教組は『侵入禁止〜「日の丸・君が代」反対闘争の発展のために〜』
という小冊子を作った。その中に、清水高校の組合員が、
<彼らは戦場へ行き、帰らなかった。そして今日、清水高校に再び日の丸が揚がる。>
という清水高分会の機関紙「ぽいんと」(No.2101)を載せてくれた。
参考までに添付します。写真がさかさまになっているかも知れません。
ひっくり返してご覧ください。
『7・20第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
が近づいてきました。
*オンライン中継もあります。YouTubeの配信アドレスは以下です。
https://youtube.com/live/c48v-ct2Pmw
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『7・20第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』
(テーマ)<迫る戦争の危機、改めて問う!平和と人権の教育を!>
(講演)辻野けんまさん(大阪公立大学准教授)
(演題)<国際化>を謳い<国家化>する公教育
〜教職専門性受難の時代の提言〜
(日時)2025年7月20日(日)10:00 開場
(場所)日比谷図書文化館コンベンションホール(地下1階)
(資料代)800円
当日の簡単なタイムテーブルは以下のとおりです。
<午前の部>
1、開会挨拶 10:30〜10:40
2、講演 (辻野けんまさん)10:40〜11:40
質疑 11:40〜12:00
<昼休み>
ジョニーHのアトラクション
<午後の部> 13:15〜16:30
〇東京の報告(45分)「君が代」第五次訴訟、
英語ピーキングテスト、など
〇大阪の報告(45分)大阪の久保敬元校長も報告します。
〇全国・教育(45分)神奈川、千葉他
〇市民・諸団体(45分)練馬の自衛隊の学校介入、
朝鮮学校授業無償化問題、など
〇5・19文科省交渉の報告(10分)
〇学術会議法人化阻止の取り組みについて(10分)
行動提起・集会決議・閉会挨拶
<銀座デモ> 16:45〜17:15 「若者を再び戦場に送るな」の横断幕が先頭
(問い合わせ先)090−7015−3344(永井)
または、このメールへの返信でも結構です。
多くの皆さんの参加を訴えます。また、 賛同金もお願いしています。
個人1口1000円、団体1口3000円
郵便振替 00110−5−449424
加入者名:全国学習・交流集会 です。ご協力ください。
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http://houinet.blogspot.jp/
千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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