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アーケードはやっぱりハッピーロードの命! ―大山で第5回目の再開発反対デモ開催
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大場ひろみ 動画(9分)

 4月13日、あいにくの小雨がぱらつく中、再開発問題で揺れる板橋区・大山で、第5回目となる「再開発反対!アーケード解体反対」の住民デモが開催された。
(大山地域再開発の経緯はこちら)→ https://gendainoriron.jp/vol.39/rostrum/ooba.php

 既にクロス・ポイント周辺地区の2棟は完成し、その存在感が屋根を取り外されたアーケードの70m部分を覆っている。たまたま遊びに来たらしい数人の少女達が、「なあに、これ?」と驚きの声を上げている。雨がたまたま降っていたせいで、屋根のない不便さが私にも実感できた。


*完成した2棟のタワマン(左)と屋根のないところだけ傘をささざるを得ない通行者たち(右)

 デモ出発前に声を上げたコモディイイダの飯田社長は、「マスコミの注目が集まっている。朝日新聞、日刊ゲンダイも特集記事で取り上げる予定。都道補助26号線道路は今年完成の予定が5年先に延びるそうだ。じゃあ何故道路が出来ないのに壊したのか。都から解体を理由に補助金をもらっている振興組合の執行部に責任を取ってもらおう。そうしてもう一度アーケードを架けよう!」と力強く呼びかけた。

 「補助26号道路計画を考える会」の3月15日版チラシによると、東京都が「防災都市づくり推進計画」において、特定整備路線の事業期間を2030年まで延長するという方針を示したという。チラシpdf

 出発したデモ隊と共に、屋根のない部分を雨に濡れて歩きながら、少なくとも5年先まで出来ない道路のために「なんで壊しちゃったの」とつくづく溜息が出る。

 デモはいつものように、板橋区役所の前を通りかかる。「行政はみんなの声をもっと聞けー!」のコールにますます力が入る。出発前、「雨なので、体調に気を付けて無理して最後まで歩かないでくださーい!」と呼びかけられたが、ほとんどの人が最後まで歩き、主催者発表では200名の参加があった。

 今回気づいたことは、商店街の人の応援が多くなったことである。以前は他人事のようであったそっけない顔が、明らかに共感の顔に変わっている。アーケードが一部無くなったことで、不便さを実感したのではないか。解体周辺の店舗では30%も売り上げが減ったという。

 到着地の四ツ又公園での閉会スピーチで、和菓子店経営の栗原さんは「明らかに以前と再開発の条件が変わっているのに、商店街振興組合からは組合員に対して説明がまったくない」と憤った。

 「くらしにデモクラシーを 板橋ネットワーク」の和田さんは、「建築費の高騰等もあり、再開発は本当に止められるかも知れない。飯田社長の言うように、『アーケードを架け直す』運動にしよう。あきらめずに続けてきたから、マスコミも乗ってきた。これからも声を上げ続けよう!」と本当に大きな声を上げた。

 最後に飯田社長は「執行部を変えていくために、今度の商店街の総会で、私たちは理事に立候補する、そうしてもう一度アーケードを架ける!」と締めくくった。小雨ながら明るい光明の見えたようなデモだった。


Created by staff01. Last modified on 2025-04-14 12:19:51 Copyright: Default

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