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米国労働運動 : トランプ、連邦公務員の団交権はく奪の大統領令 | ||||||
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【解説】トランプ大統領は、ほとんどの連邦公務員の団体交渉権を奪う大統領令に3月27日に署名した。トランプとマスクにより強行されていた連邦政府の人員削減、省庁解体攻撃はこの大統領令により新たな段階を迎えた、全米の労働組合員の半数を占める公務員労組への直接攻撃である。レイバーノーツ誌は翌日、これを1981年の航空管制官全組合員11,000人の解雇の再来として批判する記事を掲載した。(レイバーネット国際部 山崎精一)*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。 トランプ、連邦公務員の団交権はく奪の大統領令2025年3月28日ジョー・デマニュエル・ホール(レイバーノーツ・スタッフ・オルグ)
ドナルド・トランプ大統領は3月27日、連邦政府公務員とその労働組合に対するこれまでで最も広範な攻撃として、連邦公務員ほぼ全員から団体交渉権を奪う大統領令を発表した。初期の予想では、退役軍人省、国防総省、エネルギー省、国務省、内務省、司法省、財務省、保健福祉省、さらには農務省を含む70万人から100万人の連邦政府公務員に影響が及ぶとされている。 この連邦公務員の権利の剥奪は、労働運動にとって極めて重要な、存亡に関わる危機となる可能性を秘めている。トランプ政権の連邦政府に対する暴挙が、労働組合という障害物にぶつかっていることを示す一歩である。 政府はこの命令をどの程度迅速に実行に移すのか?裁判所がこの命令をどの程度取り消すのか? それによりこの大統領令の被害の見通しは変わってくる。現在進行中の解雇と人員削減に抗議している連邦政府労組組合ネットワーク(FUN)は、3月30日(日)に緊急組織化集会を呼びかけている。 航空管制官労組PATCO解雇の再現1981年にロナルド・レーガン大統領はストライキ中の航空管制官組合員11,000人を解雇し、連邦・公共部門の労働組合に対する攻撃を開始したが、今回のトランプ大統領の攻撃はその再現である。レーガンの動きは、官民を問わず労働運動に対する全面攻撃の合図となった。全米自動車労組のショーン・フェイン会長はトランプの大統領令に反対する声明を出し、その中で、PATCO解雇の後、「労働組合運動はその時に行動することができず、その代償をずっと支払ってきた」と述べた。「今日、トランプ政権がとった行動はPATCO解雇より何倍も悪い」。トランプ大統領が団体交渉権を剥奪するために主張している口実は、連邦政府公務員の多くが労働組合の権利に「過敏」になり過ぎている、というものである。大統領令は、連邦政府の全労働者が「情報、防諜、捜査、国家安全保障を主な業務としている」と主張している。しかしこれまでは、この点についての解釈はもっと狭かった。CIAの工作員は団体交渉の権利がなかったが、退役軍人省の看護師は団体交渉権があった。連邦公務員の団体交渉権は、1978年の公務員制度改革法によって認められたが、それ以前にも、1962年のケネディ大統領による大統領令を皮切りに、さまざまな形で認められてきていた。例えば、退役軍人省は連邦政府の中で軍人以外の公務員を一番多く抱えており、その数は48万6000人を超える。トランプの大統領令は、その全員を団体交渉権から除外すると宣言している。 100万人の労働者が影響を受けるこの大統領令の対象には、10の省庁の一部または全部、および機関や委員会のような他の8つの政府機関が含まれている。国防総省や環境保護庁のすべての文民職員から、疾病管理センター(保健福祉省の一部)や一般調達局のすべての労働者にまで亘っている。連邦公務員の労働組合は直ちにこの大統領令を非難し、法廷で争うことを誓った。連邦公務員を最も多く組織する労働組合であるアメリカ連邦政府従業員連合AFGEのエベレット・ケリー会長は声明の中で、AFGEは「この前例のない攻撃から我々の権利と組合員、そしてすべての働くアメリカ人を守るために徹底して闘う」と述べた。 連邦政府とその諸機関が、労働協約とそれに付随するすべてのものをどれほど迅速に取り消すのか不明である。 ここ数週間で団体交渉権が剥奪されていた運輸保安局では、その影響はすぐに表れた。組合活動のために職務免除中の組合役員は職場に呼び戻され、苦情処理は取り下げられ、勤務時間に関する労働協約は投げ捨てられた。 すでに実施されている抗議行動は、連邦公務員の労働運動への全面攻撃に対する正当な怒りのはけ口になるかもしれない。 危機が深まるにつれて行動を開始した連邦労働者の組合横断ネットワークであるFUNのオルグたちは、一時解雇の影響を受けている連邦労働者のために「働かせろ」行動を各地で組織し、3月30日には日曜緊急組織化行動を呼びかけている。 4月5日にはトランプとマスクに反対する全国行動が「ハンズ・オフ」(手を引け!)をスローガンにして呼びかけられている。 Created by staff01. Last modified on 2025-04-01 00:08:49 Copyright: Default |