大山再開発問題で住民対話シンポジウム開かれる〜有効なデモクラシーを求めて | |
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大場ひろみ 何度も報告してきた通り、再開発問題に揺れる板橋区・ハッピーロード大山商店街は、去る3月18日に、現在進められている再開発について、現状報告と問題提起、そして地域の方や関心のある方との対話の場として、「大山再開発シンポジウム」が開かれ、73名の参加者が集まった。 まず現状だが、大山商店街を挟んでクロスポイント周辺地区に2棟、ピッコロ・スクエア周辺地区に2棟建設される予定のうち、クロス地区のタワマン2棟は完成。そしてその付近の、都道補助26号線が貫通する予定の場所の一部に当たる商店街アーケードが、第1期工事分として70m解体された状態である。しかし、アーケード解体の第2期工事は未定、補助26号線も延伸工事は未定。道路計画の方は土地取得率が50%ほどのままである(東京都都市整備局によれば道路は令和7年完成予定のままだが)。 やはり一部アーケード解体の影響は大きく、利用客からは、雨・風・日差しの不便だけでなく、路面に段差が出来たことなどによって、特に高齢者・子供連れ・障碍者の方に皺寄せがきているという声が上がっている。地域スーパーとして商店街の繁栄に長年貢献してきたコモディイイダの飯田社長は、アーケード解体以来、来客数が2割減、商店街全体の集客も明らかに減っていると発言。 道路が出来る見込みもないのに強引に一部解体したのは、環境悪化させて土地取得率を上げたい、そしてクロス地区の工事完了に合わせたのでは?と「大山問題を考える会」の石田氏が疑問を投げかけた。 追い詰められる一方の商店街のようだが、質疑応答で明らかになったのは、完成されたクロス地区のタワマンに、店舗があまり入っていないという現状(家賃が高いから?)。再開発推進側も危機感を持っているのではないか?という推測も出た。 また話し合われたのは、昨今の建設費の高騰。ピッコロ地区は権利変換の段階だが、地権者も(またデベロッパーも)、採算が合わなければ計画自体が流れる可能性もあるとのこと。つまりここでこそ、ますます再開発の状況や問題点をテーマに追及、声を上げ訴えていく必要があるということだ。 参加者からの質問では、タワマン建設だけでなく、駅高架計画が進められる論理や、駅前広場計画の進捗状況についてもあった。駅前の予定地では3店舗が既に移転したという。このような疑問や不安に応える調査・検討も今後の課題だろう。 若い2,30代の声が聞かれないという疑問も上がったが、コモディ社長は、「最近TVや新聞に出ることが多くなり、『がんばってね!』と声をかけられることが多い、やはりメディアの力は大きい」と、メディアによる周知に期待する。 また、「ハッピーロード〜大山再開発のゆくえ」をYouTubeで発表している大学院生・楠城氏は、若い人に街頭で質問しても、アーケードがなくなって不便だという声はあっても、その理由(再開発)については知られていないと言う。しかし彼のような若者が動画を作り、大山問題について提起しているのだから捨てたものではない。https://www.youtube.com/watch?v=Xu4rbxppuaY 再開発推進側の説明も聞きたいという声もあったが、今回の対話集会のような、多くの意見を集めた話し合いを積み重ねて、今まで対話を拒んできた板橋区や再開発組合、デベロッパーにも同じデモクラシーを求めていくのが、地味でも有効な方法であってほしい。 最後に「考える会」の大野氏から、東京新聞3月18日付朝刊1面の「建築資材・人件費高騰 事業者お手上げ 自治体発注工事頓挫スパイラル」という記事に触れ、全国の自治体工事で計画の見直し・取りやめが起こっている(板橋区でも上板橋駅前のマンションや商業ビルを建てる再開発事業は総事業費が当初の計画から約3割増)と指摘。「理不尽な再開発計画は止めよう。4月はデモ、でなく粋に『パレード』といきましょう」と声を上げた。 来る4月13日に、第5回目の「大山問題住民デモ」が行われる。ふるってご参加を! Created by staff01. Last modified on 2025-03-26 12:17:57 Copyright: Default |