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タワマンはごめん、庶民の街をつぶすな!〜怒りの「大山商店街」

松原 明

動画(9分)「大山問題を考える会」HP

 東京・板橋区のハッピーロード大山商店街が揺れている。都市計画道路26号線によって商店街は分断され、商店街のシンボルであるアーケードは外され、4棟のタワマンが建設される再開発が進められようとしている。ここに店舗を構える「コモディイイダ」は、住民不在の強制的な立ち退きを拒否し、住民参加のまちづくりを求めて反対運動を展開している。

 2月10日、自由な語り場である「板橋茶論」が「熊野地域センター」で開かれた。ゲストは、ハッピーロード大山商店街振興組合元理事長の大野厚さん(82歳/写真下)だった。タワマン型再開発に反対する一人で、大山の歴史を体現してきた人だ。

 「私の戦後史、大山の記録」と題したお話は、スライドを交え、庶民の街「大山」の魅力をふんだんに伝えるものだった。歌が大好きな大野さん。敗戦直後に大ヒットした「東京ブギウギ」を披露し、あの時代に聴衆を引き込んだ。大野さんたちがプロに依頼してつくった「大山音頭」も素晴らしい(動画に収録)。大山商店街のモットーは「真商道の実現」で、小売り商人と消費者は親戚づきあいという信頼の場をつくってきた。消費税導入にもっとも反対したのもこの地だった。

 記者にとって大山は「板橋ベ平連」時代(注)からの縁がある。ひさしぶりに「ハッピーロード大山商店街」を歩いたが、とても賑やかで活気があった。お年寄りから若い人まで楽しそうな雰囲気で「親戚づきあい」を感じさせる。個性ある飲食店がいっぱいあって、ついつい立ち寄ってしまった。

 しかし、それに水を差すように、商店街の一角に「工事中」の鉄柵があった。見上げると巨大なタワマンの建設が進んでいた。これを推進しているのは住友不動産で、「お上・ゼネコン・政治家が一体となって推進している。利権の区政を変えなくてはだめだ」と大野さんは強調する。

 商店街の西側に位置する「コモディイイダ」の店頭には、「大山商店街 再開発反対!!」のどでかい看板が掲げられていた。昨年11月26日につづいて、4月7日(日)10.30から大抗議デモが計画されている。いま東京のあちこちですすむ「再開発」の名による街の破壊、庶民の街にタワマンは必要ない。大山から商人・消費者が一つになって、大きな声を広げていきたいものだ。

(注)1970年前後、ベトナム反戦の市民運動「ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)」は各地につくられた。板橋ベ平連の拠点は大山で、連日、駅頭では街宣行動があった。


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