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労働運動に問われる課題を考えさせられた!〜「三多摩レイバー映画祭」に参加して

大洞 俊之

 5月14日、国立キノキュッヘで開かれた「三多摩レイバー映画祭」に参加した。一つ一つは1時間足らずの短編だが、過去と今の労働現場、労働環境にどんな激変が生じているのか、労働運動に問われている課題を考えさせられる映画祭になった。

 『人間を取り戻せ!大久保製壜闘争の記録』は初めて見た。この闘争そのものはよく耳に聞いた闘いだが、通史としてその長い闘いを映像で確認できた。大正製薬など大手の製薬会社の薬品や清涼飲料水を入れるための瓶製造で、急成長していった会社だ。1960年代から障害者を雇い入れ、政府の補助金などで経営は安定していた。しかし中ではひどい差別があり、給料は健常者より障害者が低い。女性は特に低い。さらに女性の障害者へのわいせつ行為などが横行していた。

 組合はあったが障害者は入れず、完全に経営の御用組織。1975年に新たな組合を作っての闘いは長期間に渡るが、やがて御用組合から抜けて新労組に入るものも次々に出ていった。この辺は日常の労働現場での信頼関係があって成功する話だろう。*写真右=『人間を取り戻せ』より

 経営者も組合員のバイクに覚醒剤を仕組ませたりして事件をデッチ上げるが、すぐにばれて逆に息子ともども警察に逮捕される。これだけひどい経営者だが後継もあんまり良くはないようだ。やがて闘いは和解という形で勝利していく。

 その他フランスの街頭での音楽活動(ジョリモームの路上コンサート)や、インドカレー料理店の倒産争議(オキュパイ・シャンティ)、Uber EATSの新たな労働者搾取としかいいようがない実態(プラットフォームビジネス「自由な働き方」の罠)、JAL争議(あの空に帰ろう!JAL争議団11年目のたたかい)などすべて見応えがあった。
 最後のサンケン争議は私用で失礼したが、いずれまた地域で上映したい映画作品が多かった。なお指宿弁護士などゲストも大変豪華だった。

→『人間を取り戻せ! 大久保製壜闘争の記録』のDVDはこちらから入手できます。http://vpress.la.coocan.jp/okubo.html


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