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「名古屋入管ウィシュマさん 死亡事件国家賠償請求訴訟」第4回口頭弁論報告 | ||||||
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情報提供 : 小野政美 ◆昨日(2022.12.12)午後3時から、昨年2021年3月6日、名古屋入管に収容されていたス リランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(33 歳)が、収容中に体調不良を訴えた末に亡くなった「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件 国家賠償請求訴訟」第4回口頭弁論が名古屋地裁で行われました。 ◆第4回口頭弁論の報道等については、以下です。 毎日新聞 2022/12/12 18:59 ウィシュマさん入管死 国、監視カメラ映像の一部を年内に地裁提出へ https://mainichi.jp/articles/20221212/k00/00m/040/194000c 朝日新聞2022年12月12日 19時11分 *ウィシュマさんの映像、国側が年内提出を表明 法廷での再生も調整へ* https://www.asahi.com/articles/ASQDD66NLQDDOIPE018.html NHK東海 NEWS WEB 12月12日 19時12分 入管施設で死亡の女性 国が年内に証拠として映像提出へ https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20221212/3000026441.html 名古屋テレビ 2022年12月12日 19:27 国側は監視カメラの映像の一部を提出する方針 入管施設でスリランカ人女性が死亡した 問題 https://www.nagoyatv.com/news/?id=016499 東海テレビ 2022/12/12 21:07 “5時間分の映像”国が提出へ…入管施設でスリランカ人女性が死亡した問題巡る裁判 弁護士「誰もが見られる状態に」 https://www.tokai-tv.com/tokainews/article_20221212_23774 ◆今回の裁判では、被告・国は、ウィシュマさんが収容された名古屋入管収容施設でのビ デオ、295時間のうち、名古屋地裁の5 時間分の提出勧告に応じ、女性が収容されていた部屋の映像の一部の5時間分をマスキン グして、年内に提出するとしました。 ◆第4回口頭弁論後の記者会見で、遺族でウィシュマさんの妹さんの ワヨミさんとポールニマさんは、「先週の12月5日に姉(ウィシュマさん)は35歳の誕生 日を迎えました。でも、もう私たちは、35歳の姉に会うことは出来ません。せめて、姉が 33年の短い生涯の最期をどう生きてどう亡くなったのか、それを知ることは、遺族の権利 であるとともに、使命です」 「もっと早くビデオ映像を出すべきでしたが、国が提出に応じたこと自体はうれしいです 」、「でも、5時間では真相究明は出来ません。姉の死の真実を明らかにするには295 時間全部の像の提出が必要です」「正義と法を愛する日本の裁判所と日本の市民の皆さま 、どうか私たちに力を貸してください。どうか、姉の真実に光を当てて下さい。これが、 ウィシュマの家族の願いです」と厳しい表情で訴えました。 ◆刑事告訴と、検察審査会の状況について ウィシュマさんは収容中に体調を崩し、食べても吐いてしまうような状態になり、ウィシ ュマさんは生きるために、名古屋入管の職員に、点滴を打ってほしい、病院に連れて行っ てほしい、と何度も訴えました。しかし、名古屋入管は点滴を 1回も打つ手立てを講じませんでした。それどころか、栄養が足りず衰弱し、歩けなくなっ たウィシュマさんウィシュマさんの遺族は「必要な医療を提供せずに収容を続けて死亡さ せた」などとして、今年 3月、入管側に約1憶5600万円の損害賠償を求めて提訴しています。 名古屋地裁で開かれた9月の第3回口頭弁論では、裁判所が「証拠として取り調べる必要性 が高い」として、入管側に映像の一部を提出するよう促していました。 原告のウィシュマさんご遺族は、提訴時からずっと、ウィシュマさんが収容されていた部 屋の監視カメラの映像すべて(295時間分) を証拠として提出することを国側に求めてきました。しかし、国側は「合計295時間分 の極めて長時間の映像の全てについて証拠取り調べを行う必要があるとはいえない」と提 出を拒否してきました。 ウィシュマさんの妹さんと弁護士で、「殺人罪」として刑事告訴をしていましたが、2022 年6月17 日に不起訴処分が出されました。不起訴の理由について、担当検事は、弁護士やウィシュ マさんの妹さんに対し、死因が分からないからだと、説明しました。 妹さんと弁護士は、不起訴処分を不服として、8月8日に検察審査会に申し立てを行ていま す。検察審査会とは、市民から選ばれた11 人が、起訴相当か、審査するものです。起訴相当と判断されれば、検察はもう一度、検討 をし直さなければなりません。 また、一度処分が出された関係で、弁護団と妹さんはウィシュマさんの司法解剖の鑑定書 を見ることができました。しかし、検察は、見せることはするが、謄写は第3 者に見せてはいけない、コピーをしてはいけないと言ってきました。結局、謄写は断念し 、手書きで内容をうつしました。見せられた鑑定書は2つあり、1 つは、ウィシュマさんが死亡した日の翌日である2021年3月7日の司法解剖が行われ、4月1 4日に出されたものです。この鑑定書は、確かに、死因は不明であると記載されていました 。しかし、担当検事がもう一度鑑定を依頼していて、2022年2月28 日に2つめの鑑定書が出ていました。そこには、1つは脱水と低栄養、そして、それに血 球貪食症候群が合併し、多臓器不全を引き起こした、この2つが死因であるとちゃんと書 いてありました。少なくとも、脱水と低栄養については、本人が点滴や入院を求めていた にもかかわらず、それを名古屋入管が認めなかった、その結果としてあります。つまり、 殺人罪として十分起訴できたのです。 ご遺族の代理人の指宿弁護士は、「名古屋地検は身内である入管をかばっている。」「誰 も、責任を問われていないんです」「この事件だけじゃないです。今まで、入管で死亡し たたくさんの事件について、誰も責任を問われていないんです。だから、繰り返されるん です」と訴えています。 ◆昨日(2022.12.12)、入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合とウィシュマさん事 件の起訴を求める市民有志が共同で、名古屋第一検察審査会に起訴相当を求める要請行動 を行いました。 裁判傍聴の前に、検察審査会への申し入れを行いました。 2022年6月17日、名古屋地方検察庁は、名古屋出入国在留管理局内で死亡したウィ シュマさん死亡事件についての殺人罪での刑事告訴に対して、「嫌疑なし」として不起訴 処分をしました。これに対して、同年8月8日、ウィシュマさんの遺族は、検察審査会に 対して、殺人罪での起訴相当の判断を求めて審査請求をしました。 昨日、入管闘争市民連合およびウィシュマさん事件の起訴を求める市民有志は、ウィシュ マさんを死に追いやった名古屋出入国在留管理局局長ほかの幹部・職員らが誰も刑事責任 を取らないということには、到底、納得ができない、という立場から、12月12日に検 察審査会へ対し、正当な審議のもと、起訴相当の判断を出すことを求めました。 ◆同時に、昨日(2022.12.12)ネット署名(チェンジオルグ署名)が始まりました。 以下のネット署名の取り組みに、SNSやMLなどで、ぜひ協力をして下さい。 検察審査会は一般の市民が審査するものであり、名古屋第一検察審査会の11人に、みなさ んの声を届けてください。 ◆名古屋第一検察審査会に起訴相当を求める緊急署名 https://chng.it/DZL2JXrMP7 なお、年内に提出するために、12月25日までよろしくお願いします。 ◆「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国家賠償請求訴訟」についての資料や缶化などの 支援については、以下をご覧ください。妹さんたちの滞在費や裁判費用等のためにご協力 をお願いします。 https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000094 ◆ウィシュマさんは、スリランカで学校の先生として子どもたちに英語を教えていました 。日本で子どもたちに英語を教えたい。子どもたちを愛し、人間を愛したウィシュマさん の夢が叶えられることはおろか、生きてその先の人生を生きることすら、ウィシュマさん は許されませんでした。「人間に生まれてきて、よかったです。動物よりも、私たち人間 は深く考えることができるから、許すこと、助けることができるのです。…すてきな 人生のために私たちは長い道を一緒に行かなければなりません。」 この言葉は、2021年1月10日に、ウィシュマさんが友人に書き送った手紙の一部です。 ウィシュマさんは、それから2か月もたたない2021年3月6日に名古屋入管収容施設内で 亡くなりました。 お元気で。再見。 Created by staff01. Last modified on 2022-12-13 12:58:34 Copyright: Default |