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LNJ Logo 根津公子の都教委傍聴記(10/20) : 夜間定時制高校に投入する金はないというのか
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根津公子の都教委傍聴記(2022年10月20日)

夜間定時制高校に投入する金はないというのか

 今日の公開議題は議案が〕菁度都立高校1年生生徒の募集人員等について ⇒菁度都立特別支援学校高等部1年生生徒の募集人員について。報告が、請願について げ奮惶蚕儿盥擦棒瀉屬垢詬数に関する学科の入学者選抜方法について。懲戒処分案件は非公開で、議案(重い処分)にも報告にもあがっていた。

「小山台高校定時制と立川高校定時制を閉課程とした2016年の計画を白紙に戻り、両校の存続を決定してください」の請願を今年も不採択

 少数のエリートには金を注ぐが、少数の下層に注ぐ金はない、ということか?!都教委「回答」を聞いてそう思った。次世代育成道場で事前研修を行なったうえで、年間200人の高校生を約1年間、留学に送り出すことをはじめとして、都教委は少数エリートへの優遇にはたくさんの金を使う。一方、夜間定時制高校はこれまで何度も閉課程(廃校)にしてきて、現在、あと上記2校の閉課程を方針としている。

 次に示す請願理由を聞いてほしい。 「小山台高校定時制と立川高校定時制は、都民の貴重な財産である。小山台高校定時制は、外国に繋がる生徒が多く在籍し、多文化共生の教育を進めている。立川高校定時制は、約180人の生徒が在籍する都内最大の定時制高校である。両校とも交通の便も良く、創立80周年を超え、地域の人々に支えられている。
 夜間定時制高校は、少人数で、丁寧な学習指導が行われている。貧困と格差が拡大し、「ヤングケアラー」が増大するなかで、小池都知事も多様な学びを保障するセーフティネットの役割を果たしていることを認めている。また現在、外国から働きに来ている保護者が義務教育を終えた子どもを日本に呼び寄せる例が多くなっている。教育委員からは、その実態を調査し、教育を保障すべきだとの指摘がなされている。こうした子どもたちの学びと生活を保障するために、夜間定時制の果たす役割は大きくなっている。
 東京都教育委員会が両校の閉課程を中止し、生徒が安心して学べるよう、一刻も早く存続を決定することを求める。」

 対する都教委回答は、
ア、夜間定時制課程はセーフティネットの機能を果たしているが、応募倍率が年々低下し今年度は0、25倍(今年度入学は小山台が13人、立川が24人)まで低下し、勤労青年は2、7%まで減少した。学習習慣や生活習慣などに課題がある生徒や小・中学校で不登校を経験した生徒、外国人の生徒など、多様な生徒が在籍するようになった。こうした生徒の中には、昼夜間定時制高校やチャレンジスクールを希望していたものの、合格できずに夜間定時制高校に入学した生徒も多い。

イ、都教委は、このような生徒や保護者のニーズに対応すべく、チャレンジスクールや昼夜間定時制高校を設置してきたが、チャレンジスクールの応募倍率は1、22倍。昼夜間定時制高校やチャレンジスクールの夜間部の規模拡大やチャレンジスクールの新設を行ない、その進捗や夜間定時制課程の応募倍率の推移などの状況を考慮しながら、一部の夜間定時制課程を閉課程にしていく。

ウ、小山台高校の定時制課程の閉課程に当たっては、周辺の夜間高校定時制課程において、希望する生徒を受け入れていく。立川高校の定時制課程の閉課程に当たっては、新たに開校するチャレンジスクールや周辺の夜間高校定時制課程において、希望する生徒を受け入れていく。

 都教委のア〜ウによれば、2校の近隣のチャレンジスクールの応募倍率が1倍以下にならないと、夜間定時制の閉課程はできないとなる。しかし、小山台高校近くにチャレンジスクールはないし新設の予定もない。

 また、2校の近隣の夜間定時制高校に移籍・受験する案を示すが、果たして可能か。私の場合で考えてみた。私が住む八王子市にあった夜間定時制高校2校はかなり前に廃校とされたので、立川高校を選ぶことになる。立川高校まではバス40分+電車15分+徒歩10分。立川高校がなくなれば、町田高校となり、バス40分+電車30分+徒歩20分で25分の差。往復で50分も通学時間が増えることになる。近隣の夜間定時制高校に移籍・受験する案が現実的でないことがわかるかと思う。

 いつも1つの議案や報告に一人1回ほどの発言をするが、この報告に対しての発言は北村教育委員一人。氏は「適切に対処してほしい。夜間定時制に来る生徒はチャレンジスクールの合格が難しい。この件は何年も議論してきた。外国にルーツを持つ生徒や学力不振で辞める生徒を支援しつつ、閉課程にせざるを得ない」と。どう支援するかを示さずに言葉だけの、結論先にありきの発言に感じられた。今日は5人の教育委員のうち2人が欠席。出席したあと2人の教育委員の発言はなかった。積極的に賛成ならば、発言しただろう。黙っていることは同意したということ。2人にその自覚があっただろうか。

 2016年に夜間定時制の閉課程の方針が出された時点では、この両校のほかに2校、計4校を閉課程する方針が示され、2校はすんなり閉課程とされた。小山台高校、立川高校が存続しているのは、毎年署名、請願を出し行動する方々がいるからだと思う。    ぁ峅奮惶蚕儿盥擦棒瀉屬垢詬数に関する学科の入学者選抜方法について」はすでに都教委のHPにアップされている。立川高校(夜間ではない)に今年度から都立高校初の理数科=「創造理数科」が設けられたが、再来年度にその第2弾で、科学技術高校に「理数に関する学科」を設けるという。その入学者選抜実施要綱については、来年9月公表とのこと。

 ここにも相当なお金を投入するだろうに、夜間定時制高校に投入する金はないというのか。


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