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安世鴻 写真展:重重消せない痕跡 アジアの日本軍性奴隷被害女性たち

                  岡本有佳

9/4(金)からはじまった安世鴻(アン・セホン)さんの「重重写真展 消せない痕跡〜アジアの日本軍性奴隷被害女性たち」。初日から多くの方がじっくり観てくださっています。

今回の取材は、5ヶ月かけて、朝鮮半島だけでなく、アジア全域に広がる日本軍性奴隷被害者を訪ね歩き60人の女性と会ったそうです。東チモールの小さな島や、シンガポールの奥地など……日本軍が侵略した当時、日本から遠く離れた地ゆえに軍事物資も十分に届かず、つまり避妊具も届かず、それゆえ、生理がはじまる前の幼い女の子たち(12歳)という被害者も複数いました……

毎日5:00〜5:40は、安さんによるギャラリートーク(写真説明)をおこなっています。

このコーナーでは、国や地域別ではなく、4つの漢字によって三面の壁面が構成されています。一つ一つにはキャプションはありません。

「被」「抱」「解・残」

観る者は一人一人の表情にむきあい想像することになります。(このコーナーの終わりのところにやっと説明のキャプションがあります。)

会場中央には、安さんがもっとも印象に残ったお二人の写真が大きく展示されています。

そのお一人、東チモールで会ったカルミンダ・ドウさんは1926年生まれで、16歳のときに性奴隷にされました。安さんがお会いしたときはアルツハイマーで記憶を失っていて、妹さんからお話を聞いたそうです。

ところが、当時の話をしていると、彼女の顔はゆがみ、そのとき安さんは、記憶力と失っても苦痛は消せないのだと感じた瞬間だったと語りました。妹さんも12歳のとき一緒に性奴隷にされたそうです。

この日発売の『週刊金曜日』の表紙に、安さんの撮った写真が掲載されました。この方のお話はまた次回にしましょう。安さんのインタビューが掲載されていますのでご一読ください。

http://www.kinyobi.co.jp

   *   *   *

安世鴻さんは、2012年に「慰安婦」写真展を中止した新宿ニコンサロンを相手取って、表現者・被写体・観る人、3者の表現の自由を守るために裁判係争中(注目の判決は10/30)で、そのため経済的にも精神的にも負担をおっていますが、その間も次々と亡くなって いく日本軍「慰安婦」被害女性の写真を撮り続けています。

ニコンサロンでの写真展以降、右派による嫌がらせも続いています。

こうした状況に抗するためには、ひとりでも多くの人が展示を観に来てくれるのが一番です! みんなの力で跳ね返す!!

   *   *   *

9/6は北原みのりさん、9/8は土井敏邦さん、9/12はイトー・ターリさんをお招きして、安世鴻さんとのトークセッションがあります。追ってご報告します。

--------------拡散希望-----------------

安世鴻 写真展

重重消せない痕跡 アジアの日本軍性奴隷被害女性たち

■2015年9月4日(金)〜9月13日(日)

12:00〜20:00[会期中無休] 入場無料(ゲストトーク除く)

■神楽坂セッションハウス2Fガーデン

http://www.session-house.net/map_access.html

●毎日17:00〜17:40 安世鴻による写真説明

●9/8(火)17:00〜 安世鴻ミニギャラリートーク+土井敏邦監督とのコラボトーク(18時頃 終了予定)

■トークイベント〔参加費1,000円・開催時間14:00〜16:00〕

9/6(日)北原みのり(作家)×安世鴻

9/12(土)イトー・ターリ(パフォーマンスアーティスト)×安世鴻

※イベント中は作品のみの鑑賞はできません。

■主催:重重プロジェクト、重重―消せない痕跡写真展実行委員会

exhibit@juju-project.net

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Created by staff01. Last modified on 2015-09-10 02:03:48 Copyright: Default

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