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LNJ Logo 写真報告 : 3.11を加害者追及の日に!〜私たちは東電と国の二次加害を許してはならない
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News Item 0311shinya
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3.11を加害者追及の日に!
 〜私たちは東電と国の二次加害を許してはならない

                  shinya
 

 原発事故から四年経った3月11日、東電前アクションが行われた。夕方5時からの安倍首相宛要請行動、7時からの東電本店要請行動には遠くは札幌、茨城からも参加があった。そして雪のため遅れた木幡ますみさん(原発いらない福島の女たち)が、福島での集会を終えて駆けつけ、まともに受け取ろうとしない国と東電に要請書を手渡した(内閣府の職員と東電は警備員!)。事故避難者は未だに12万人、東電と国はこの4年間ほとんど償っていない。被害を受けてほんとうに苦しい、何とかして欲しい、これが国のすることかと悔しい想いをしている人たちがたくさんいる。そのことを日々の生活に追われ国や東電の責任者に直接抗議し、要請する機会が持てない、その声を上げることも自粛する雰囲気が強まるなかで、国と東電の責任を追及しつづけている東電前アクションは重要だ。テントひろばやたんぽぽ舎、労働者、ミュージシャンなどが、真冬に戻ったような東電前で9時過ぎまで、震えながらド熱い声を上げた。平日悪天候にもかかわらず、官邸前には60人、東電前には100人を超える参加者があった。

●官邸前

 子ども脱被ばく裁判という裁判を、去年の8月29日に福島地裁に提訴しました。小学三年生の子どもがいます。わたしは浪江町から避難させられました。子どもを抱えて・・・四年前です。子どもたちは、自分が生まれ育った家に入ることが出来ないんですよ!家を見ることが出来ないんです!(アベ聞いてるかー!)こんな罪なことをつくったのは大人ですよ。そして甲状腺癌、38万人で117人!100万人に一人が38万で117人ですよ!子どものここ喉を切るんだ!なんの罪もない子に痛い目をさせて。子供被災者支援法などという法律を作ったのはいいけれども、中味がない!子どもを護る気があるのか!原子力村の連中だけを護って、子どもや国民の命を守らないのか!汚染水をコントロール、そんなもの最初っから出来ないってことは、今にならなくてもわかっていたはずだ。それを平気でコントロールされているといって、人を馬鹿にしているというもんだ。福島県民はね、怒っているんだ!罪もない子どもたちを助けない、何の支援もなく、そして原発に使い捨てにされて、いったい今まで何人の人間が命を落としていると思っているんだ。わたしの知り合いのなかで二人自殺した。一人は会社の後輩のお父さんだ。もう一人は実家の隣組の人だ。一人は切腹自殺だ。こんな想いを東電に訴えも、国も東電もなにも謝罪もしない。責任を認めない。もう四年も経っているんだ!いい加減にしろ!補償しろ!謝れ!罪を認めるんだ!そうでなければ、この国の民主主義は終わってしまう!正義はなくなってしまう!子どもは子どもで自分たちを護れない。子どもを護るのは大人たちの責任だ!国や政府、行政はしっかりそのことに目を向けろ!


 札幌から来ました。北海道には泊原発があり、さらに大間原発が函館の鼻先にあります。さらに酪農地域の幌延に高レベル射性廃棄物処理場をつくろうとしています。現在、四〇〇メートル地下まで掘り下げでいますが、地下水いっぱい出てくる状況のなかでも実験は続けられています。最終的には処分場にされるのではないかという危機感をもっています。


 茨城から来ました。わたしの住んでいるつくば市でも、人が住んでいてはいけないような汚染のレベルの場所で生活しています。そこに福島県や茨城県北部から避難されている方がいらっしゃいます。避難者の方々は帰りたくても帰れないし、茨城県に住んでしばらく経ち、つながりもでき仕事もみつかります。そこで住民票を移そうと思うと、移すと福島県人でなくなったから一切の補償が打ち切られてしまいます。じゃあ住民票を福島県においておこうとすれば、茨城県の、つくば市民が受けられるサービスが受けられないという状況が起こっています。つくば市でも一日テントを張っていると、通りすがりの人が何人も声をかけてくれ、黙っていても署名をしてくださるんです。もう原発事故に関心が無くなったように言われますが、そんなことはありません。みんな心配しています。黙らされているんです。

↓木幡ますみさん(原発いらない福島の女たち)

 今日は福島で集会があり、終わってから駆けつけました。雪だったんですけど、東京からもたくさん来ていただき、ありがとうございました。なにも解決していませんね。福島県ほんとに。自主避難の方も避難されている方すべて。何か復興だ復興だっていって、原発のことは言われません。放射能のことも言わないように、みたいな雰囲気はものすごいです。わたしは時々いわきに行きますが、仕方ないのかも知れませんが、わたしも農家ですからお米が売れないと生活が出来ないんですね、確かに。だからいわき産のお米を一所懸命売ろうとしています。それでもいわき産の米は、高く積み上げられています。それでは会津産の米は大丈夫かというと、会津産の米も高く積み上げられています。何でこんな時代になってしまったのか。
 昨日あるおばあさんと話をしました。原発に頼らない生活をしようと思って、山のなかで一生懸命山仕事をしてきました。夫と一緒に家を作りました。そのあと夫はなくなり、彼女はひとり静かに暮らそうと思っていましたが、原発事故によって住めなくなりました。たった七年しか住んでいません。ローンとかなんかでお金がありません。そこで東電から賠償をもらいましたが、土地と家であわせて千三百万で、これで家は建てられません。年をとった身では家を新築することはできません。彼女は原発に頼らない生活をして必死になって山仕事を、山仕事はきついです。彼女はこう言いました。「おれ何にも悪いことしていねえよ。東電でなにも働いてないよ。どうしておれから、折角つくった家を奪ってしまったんだ。おれにはなんにもない。」
 復興住宅に入るには保証人が必要です。税金を滞納している人は入れません。また犬や猫ペットを飼っている人は入れません。これで復興住宅に入れと言われても、入れない人はいっぱいいるんです。郡山や福島の方々は必死になって子どもを護るために自主避難している人がいっぱいいます。彼ら彼女たちも必死な思いで今の生活をしています。原発で働いたでしょうか。全然違います。それなのに何故。でもわたしはそのお母さんにこう言います。今あなたがしていることは、あなたの子どもに報われることなんですよと。もしわたしも自分の子どもが小さかったら、もしわたしが郡山に住んでいたら、わたしの実家はそこにあるんですけど、同じことをしたと思います。人間は幸せに人間として生きるための権利は絶対誰も持っています。死ぬと思ったとき、今まで生きてきてこれで良かったのかと悩みます。原発のためにこんな追い出され方をしていたら、これでほんとに生きてて良かったのかとは思えません。誰もが生きていて良かったという実感を味わえるような生活を続けようと思います。誰もがそのように思います。そのことを奪うことは出来ません。
 原発に働いている方も大変な思いでいます。わたしの知っている方も朝4時に出て帰りは12時らしいです。お盆も休む暇ありません。かといって給料はどんどんどんどん減って、いま東電でも地元で働く人たちに、ものすごく差別をしています。ましてや下請けの方々は、ほんとに差し引かれ差し引かれ、そして被ばくを強要されながら、あなた方がいないと廃炉ができないと言われています。でも被ばく線量が高くなっていなくなってしまいます。
 誰が廃炉を守るんですか。誰が廃炉をつくっていくんですか。安倍首相、お願いです。安倍さんに大熊に行って、廃炉作業を支援してくれませんか。東電の勝又さん、どこに居るかわかりませんが、ほんとに東電の社長も技術者も、たくさんいるはずです。みなさん第一原発に行かない。子どもたちが率先して自分から行ってこれからも作業を取り組んでいくのでしょうか。原発で働く労働者は、ほんとにひとりひとりが被ばくしながら廃炉作業を続けています。ましてやこれを、若者に強要することは絶対やっちゃいけません。ところがいま地元では、若い子にそれをやらせようとしています。いま未来学園などいうのが出来ていますが、それだってどういうものかわかりません。未来学園は土木、電気、農業、家政科、英語科があります。どれをとっても何故か原発に繋がっていくような感じがします。
 安倍首相、お前たちの意見を変えよ。避難民の夢を受け止めて下さい。わたしたちは好きでここに来たんじゃないんです。原発のない世界を、これが人間の生きていく道です。わたしたちと同じような苦しみを、悲しみをを味あわせてはいけません。わたしは避難している人たちが亡くなっていくのを何人も見てきました。もう亡くなる方を見たくありません。わたしはやっぱり、みんなに見守られて、人間として生きてきて良かったというような、人生を送れるような社会に、わたしたちはしていきたいと思います。みなさん身体に気をつけて頑張りましょう。

●テントひろば

●東電本店前


 (話の内容は官邸前の発言)茨城から来ました。わたしがお話ししたいのは、自分の体調不良のことです。原発事故が起こって半年経ったぐらいから、それまでは病気知らずの元気にいたんですけど、急に体調が悪くなりました。低気圧が近づいてくるとぐったりして、起き上がれないような状況がつづいて、病院に行って検査をするわけですが、何回検査しても、何回病院変わっても、そんなはずないですよ、血液の数値見ても、全部正常だから、そんな症状出るわけないですよって言われました。それでもぐったりして日常生活もままならないので、ネットとかで調べて都内の病院で血液検査したら甲状腺の機能が低下している、副腎のホルモンも低下しているとい言われました。ステロイドを飲まざるを得ない状況で、それでなんとか日常を保てたんです。
 そんなことがあって病院をいろいろたらい回しになって、昨年の医療費が10万かかって、不安定労働している身なので、そんな医療費払いたくないです。被爆の影響がわたしの体調不良に直接影響しているとは科学的には証明できないわけですけれども、だからといってそれが原発事故じゃないと言い切れず、言い切る証明も出来ないわけです。
 なのに、そういう声を上げることが出来ない。自分の体調不良を放射能のせいじゃないのか、どうなるのかなと思っていても周りにも言えない雰囲気になっているんですね、最近は。事故直後は自分の周りの友だちとも不安だよねって言い合える状況があって、女子会なんかも開いていたんです。最近はなくなって、個人の個体の問題だから、一元化できないからしょうがないよね、個人でいろんな不調を抱えて生きていくしかないよね、みたいな流れになって・・・・。で、こういう話をするのは久しぶりなんです。健康被害に向き合うそういう問題を考える上でも、ちゃんと監視していくことが大事だと思い、今日はこういう話をしました。・・・・なんでこんな大変なことになっているのに、それを止められない、なんでこうなのかなって・・・原発いらない、ゲンパツイラナイー!ゲンパツイラナイー!

↓木幡ますみさん(原発いらない福島の女たち)


Created by staff01. Last modified on 2015-03-12 17:51:04 Copyright: Default

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