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報告 : 三里塚一坪共有地裁判で怒りの証言
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「提訴そのものが強制的手段」 三里塚一坪共有地裁判で怒りの証言

成田空港反対闘争の過程で、反対派が運動の広がりと空港公団(当時)による用地買収を困難にするために始めた「一坪再共有運動」に対する空港会社側からの裁判が2月24日、千葉地裁であった。

証人として証言台に立った柳川秀夫さん(三里塚芝山連合空港反対同盟<旧熱田派>世話人)は、原告・被告双方の代理人からの質問に淡々と答え、空港会社による本件提訴じたいの不当性を訴えた。

午後2時40分。関係者らが次々と入室し、静かに開廷を待った。この日の公判に先だち、空港会社は被告側証言の妨害を図ったが、裁判所が認め実現した。

被告代理人の清井礼司弁護士は、航空写真や「シンポ」「円卓会議」などの証拠を示し、矢継ぎ早に柳川さんに質問。柳川さんは決して気負うことなく、最後まで静かに答えていた。

裁判官が最後に、「(国による)『強制的手段』とは、どういう行為をさすのか」と問いただすと、柳川さんは「本件提訴そのものも強制的手段だ」と力を込め、「意見の違いは、あくまで話し合いで解決するのが基本」だと結んだ。

閉廷後、庁舎の裏手に集まった約30人の共有者・支援者らを前に、柳川さん(写真下)は次のように語った。

「『話し合いで解決する』という約束を、向こうが反故にするかどうか見届けている。だから反対同盟主催の集会は開いていない。相手の出方を確認さえすれば、こちらも次の行動に出られる。それまではじっと我慢して約束を守っている。向こうが約束を破れば、まとめて返す。裁判所から国に対し、聞いてもらいたいくらいだ」。

この発言を受けて、「社民党などを通して内閣質問書を提出するのも一つの手段」などの提案が出された。(Y)


Created by staff01. Last modified on 2011-02-25 22:13:02 Copyright: Default

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