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「闇の子供たち」〜厳しくきつい映画だった | ||||||
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里美羊です。
「闇の子供たち」」だいぶ遅いですが、見てきました。厳しくきつい映画でした。 幼児の人身売買、売春というショッキングな真実を描いたノンフィクション映画。闇社会の現実を世に暴くことで、子供たちを救おうとするジャーナリストと、目の前にいる一人の子供を守ろうと命を張るボランティアの少女の、二つの視点からやりきれない事実を描いている。 タイを舞台にしているが、一方では彼らを“買う”客たちもいるのであり、その多くがタイを旅行する外国人。日本人にとっても、決して他国の話ではないのだ。衝撃のラストシーンが、その事実を語っている。『亡国のイージス』、『魂萌え』などの阪本順治監督が、江口洋介、宮崎あおいら、豪華キャストを集結させ、極めて深刻な問題を世に提示している。真の意味での問題作。 これは事実ではなく映画なのだ映画であり作り話だけの世界であってほしいと願いながら観終えました。涙こそ出しませんでしたが、帰りのエレベータの中は、何か重くるしい雰囲気を自分だけかもしれませんが、感じていました。見ず知らずの人にあまりにも悲惨な現実に対し話しかけたい気分になってしまいました。 せめて映画の中だけでも闇夜だけではなく暗い中でも満月が照らし出す夜であってほしいという願いがあってのことでしょうか? ラストの満月と桑田の歌はとても素敵でした。 ラストシーンそこまで行かなくてもいいのではないかと思いながら見ましたが、あの展開があってこそ現実の複雑な世界が描かれていたのかもしれません。 幼児買春・アフリカなどの少年兵、ありえないけど現実には存在する世界。(かわいそうであまり知りたくはないけど)それらのこと以上に、幼い命を奪っての臓器移植はあまりにもショックが大きかったです。 少年兵は誘拐されて兵士にされるそうですが、映画での出来事は親が自分の子供を売り飛ばした結果起きていることによりかなしい気がしてしまいます。日本でも戦国時代などには子供を自ら殺したり売り飛ばしたことがあったようですが、同じようなことが現代の地球上に起きているなんてことは信じられないことです。日本人の子供の命がタイの子供の命によってのばされる現実があるなんてことは今でも信じられません。 驚きながら観ていたのですが、臓器移植のところで移植を受ける子供の病名が「拡張型心筋症」と聞いて一挙に身近なものに感じてしまいました。私自身‘拡張型心筋症’としてあまり長い命でないようですが、お金もなく、はなから移植などあきらめているのですが、はたして自分の子供が移植しなければ助からないとしても人の命を奪ってまで助けようと思うのだろうか? 「助かろう」という気持ちと「助けたい」という気持ちとでは「助けたい」という気持ちのほうが強くなるのだろうか?複雑な思いが交差してしまいました。アメリカに行けば一億以上かかる心臓移植ががタイでは半分で済む。しかもアメリカでは訪れても確実に臓器の提供者があるわけではないのが、タイでは確実に臓器を得ることができるなんて。「許せない」なんて言葉はあまりにもちっぽけになってしまいます。 映画ではタイの少女を助けられなかったかれらですが、見たことをほっとくのではなく、事実をありのままに記事にするのだということで記者のいいわけがあるようです。しかしそのように事実を伝えることはとても大切ではありますが、何かしっくりはきません。臓器売買が社会的な名声をもった人たちに寄って成り立っている世界ですので、個人的ではなく社会的に葬っていかなければならならないだろうと私も思います。ただ個人でできることは限られているわけですが、すべての子を助けられなくてもボランティアの「恵子」のように今目の前にいる子を助ける行為もとても大切に思いました。 人間悪い人でも悪いこともすればよいこともする。いい人と思われる人でも良いこともすれば悪いこともする。でも良いことだけをするのが、良いことをより多くしていくことが生きている実感を得ることが出来、幸せなんだと思える世界にしたい気がします。(文章がおかしく、いいことなんてあまりにも抽象的すぎるけど)世界のそこかしこで虫けらのように扱われている命。私は日本に住んでいるので世界中がせめて日本並みになってほしいと思い、また日本をもっと住みやすい国にしていきたいと思います。(ただ思うだけで終わってしまっているかな。) 生きている人からの臓器売買が今行われていることを教えてくれるこの映画が、左翼の嘘のプロパガンダだという人もいますが、もっと多くの人に観られ、このことを多くの人が考えるようになっていってほしいです。 文章がめちゃめちゃですが、それだけ「まとまらない闇」の中に放り出されてしまう感じの映画でした。翌日いつも朝のわんこの散歩であう小学生たちのかわいらしい笑顔を観ているとこの世に今もあのように苦しんで、死んでいく子供たちがいることがとてもつらい思いにさせられました。子供たちには元気な笑い声だけがあってほしいです。 何も知らずに着飾り病院に入っていく少女。笑顔ではないのが残念でしたが、大人の役者がかすんでしまう最高の表情でした。(080922) Created by staff01. Last modified on 2008-09-24 15:52:50 Copyright: Default |