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LNJ Logo 大阪 : 強制排除の危険性高まる
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News Item 20060121m1
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 2006年1月5日、大阪市西区の靱(うつぼ)公園・中央区の 大阪城公園で暮らす約30名の野宿者に対し、大阪市は行政代執行 による強制排除手続きを開始しました。

 当事者・支援者によるたびかさなる抗議行動にもかかわらず、大 阪市は強硬な姿勢を崩さず、現時点では1月23日の戒告期限以降、 数日以内にも強制排除が行われる可能性がきわめて高い状況です。

 もし行政代執行が行われれば、昨年1月24日に職員・ガードマ ン600名以上を動員して行われた名古屋・白川公園での排除につ づき、ホームレス特措法施行後2回目(大阪では初)の強制排除と なります。1月16日、仙台市も榴岡(つつじがおか)公園のテン トに対し行政代執行の手続きを開始しており、今後暴力的排除が全 国で繰り返されていくおそれがあります。

 ちょうど10年前、大きな社会的共感を生んだ新宿ダンボール村 の強制撤去反対闘争以降、政府は国としての「ホームレス対策」を 開始し、現在では自立支援センター・公園シェルターなどの施設 (大阪・名古屋など各地)や、期間限定で低家賃アパートをあっせ んする「ホームレス地域生活移行支援事業」(東京)などがつくら れています。

 しかし、これらの施策は居住環境・条件などにおいて問題が多い ほか、「自助努力」の名のもとに野宿の最大の原因である失業につ いての国の責任を隠蔽し(その背後には、市場原理と競争主義を至 上のものとし、失業と貧困を世界中で拡大していく新自由主義グロー バリゼーションがあります)、問題を「自己責任」として野宿者個 人へと投げ返していく性格のものであり、とうてい根本的解決策た りえないものです。

 そしてこれら施策の主目的は「公園適正化」、つまり路上・テン トからの野宿者一掃におかれ、施策を受け皿とした「排除の嵐」が 特措法制定以降、まさに全国化しつつあるのです。

 このような状況に抗すべく、わたしたち「失業と野宿を考える実 行委員会」はホームレス特措法制定の動きに反対する取り組みの中、 大阪の野宿者運動体・支援団体により結成され、これまで活動をつ づけてきました。

 わたしたちは、排除でも収容でもなく、野宿者・失業者に対する 仕事の保障と生活保護の無差別適用を求めるとともに、失業によっ て野宿に追い込まれた人々が路上・公園で生きていく権利は、けっ して奪われてはならないものであると考えます。

 昨年5月11日、扇町公園のテント村に住む山内さんは大阪市に 対し、公園での住民登録をもとめる裁判を起こしました。たんに住 民票の問題にかぎらず、「住所がない」ことにより野宿者が受けて いる差別を明らかにしていく取り組みとしてたたかわれたこの裁判 の判決が、1月27日に大阪地裁で言い渡されます。

 今回、山内さんのたたかいについて報告するとともに、靱・大阪 城での強制排除にともに反対し、路上・公園で生き抜いていく権利 をも奪い去ろうとする行政に抗し、広く連帯を呼びかけていくため の取り組みとして、以下の集会を企画しました。

 ぜひとも、多くの方の参加をお待ちしています。

追い出し許すな!野宿者に生きる権利を! 靱・大阪城公園での強制排除反対/ 公園で住民登録を!山内さん裁判報告集会

2006年1月27日(金)14時30分〜 エルおおさか5階視聴覚室にて ※同日、13時15分より大阪地方裁判所1007号法廷にて 山内さん裁判判決。ぜひ傍聴を!

・原告の山内さん、永嶋弁護士より報告
・靱・大阪城公園の仲間より報告とアピール
・追い出し・排除とたたかう各地の仲間からの報告

<会場への行き方>
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
大阪市中央区北浜東3-14 tel: 06-6942-0001
地図:http://mic.e-osaka.ne.jp/l-osaka/access.htm

<問い合わせ>
釜ヶ崎パトロールの会
06−6374−2233/090−9700−0296
kamapat@infoseek.jp

<主催>
失業と野宿を考える実行委員会
06−6647−8278(TEL/FAX)
(釜ヶ崎医療連絡会議気付)


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