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出迎えにきた現代車は何を隠したいのか?

[不法社長探して3万里](10)巡回闘争最終日

チェ・ビョンスン(現代車支部組合員) 2015.03.31 15:27

これが最後という残念さがあることを予め言っておく。 9泊10日。スターケミカルの日程まで入れると11泊12日の大長征が終わる最終日だ。 ところがその残念さを感じることもできないほど、朝から忙しい。 5時に起きて6時までに行かなければならない所下里工場! ところが5時20分に出発した。 しかしこれがどういうことか、二回も道に迷い、結局6時20分を少し過ぎて到着した。 私たちより遅く出発した華城の仲間たちが正門にいた。 ああ... そのままついて行けば良かったのに。

すべて通勤バスがきたが、朝食をする組合員たちが多く、食堂の前で宣伝戦を行った。 ちょうど20分。それでも20分でもできたのは幸いだ。 午前6時前に来て私たちを待っていたイム・チェウン分会長同志に申し訳なく、 所下里の活動家の仲間たちにも申し訳なかった。 また昨日、華城から一緒にしてくれたキム・ヨンソン、オ・ジュナン、イ・ミョンノ、シン・ソンウォン代議員同志をはじめ、 キム・スオク同志と力強く解雇闘争をしていたイ・ドンウ起亜解復闘議長同志には二倍申し訳なかった。 短くても太い巡回闘争をして、連帯してくれた仲間たちと挨拶をして、 起亜車食堂でご飯を食べた。朝ごはんがおいしい。う〜ん食堂も清潔だ... 光州、華城、所下をすべて回ったが、環境面では起亜車工場の方が現代車工場より清潔に見えた。 一緒に来たすべての仲間たちの評価も同じだ。 起亜車の方が古いが、こう見える理由は、それだけしっかり設備投資をしたためだ。 さらに多くの利益をあげる現代車も積極的な設備投資をするべきだ。 外注化だけに頼らず。

分会の仲間たちと懇談会をした。 下所工場は非正規職労働者が840人ほどいるが、 生産に約480人、非生産(間接)に約360人が働いているという。 特に所下里は高齢な古参労働者がたくさん非正規職で働き、 コネで入ってくる人も多く、組織化の困難を訴える。 1次訴訟には10人が参加し、2次訴訟には98人が参加するなど、訴訟の参加率が低い。 ただし下所工場の14の社内下請業者のうち、1つの業者を新しく組織して、 11の業者に組合員がいて、闘争も計画しているという話を聞くと、自ずと力が出る。 また、正規職と1社1組織になっても加入しない多くの人がいるということを見れば、 形式よりもどう現場を掌握したかによって組織が変わるということを感じられた。 イム・チェウン分会長同志の悩みが感じられる。

本格的な懇談会を進めた。まず昨日の労使共同委員会(8/8、通常賃金関連)関連の話をする。 光州や華城で聞いたのと同じように 「元請から立場が出てこなければ案を提出できない」という当然の回答だけが行き来したという。 特に社内下請給与体系要求に関しては「上方修正は難しい」とし、 「元請が号俸をなくそうとしているのに、下請が号俸を新設するのは道理に合わない」という話しもしたという。 そしてこの前の不法派遣特別交渉について話す。

不法派遣特別交渉19次内容

2015年3月24日14時所下里

今日交渉で会社側で案を提示

  • 既存の350人から400人の特別採用を提示(2015年-150人、2016年-250人)
  • 工程再配置を実施
  • 2017年以後に追加の特別採用時は特別交渉で議論
  • 労使合意による訴訟取り下げ
  • 組合は一部の人員の採用ではなく社内下請組合員正規職転換、長期的なロードマップと転換配置解消方案に対する前向きな提案を要求
  • 労働側代表のまとめ発言で次期交渉の時に労働側要求案についての前向きな提案がなければ組合も決断する。次期交渉の時は会社は正確な案の提示を要求
  • 使用者側代表のまとめ発言で、次期交渉に労働側要求案を検討し、案を提示できるようにする
  • 次期交渉の日程は幹事間で議論した後に進行

これまでの協議で労働側は生産下請2887人に対する1次的担保を要求し、 非生産も含み全非正規職問題についてのロードマップの提示を要求したという。 だが生産下請を中心に議論されているのは事実であるようだ。 あるいは現代車非正規職3支会がすべての社内下請から生産下請に要求を下げた後、 不法派遣闘争の最大の要求が「生産下請」になってしまったようで恥ずかしく申し訳なかった。

キム・ヨンソン代議員が所下まできたのだから支部にも挨拶して行こうと提案し、 支部との場を斡旋してくれた。 突然の提案にも起亜車支部のムン・ジョンシク主席副支部長、イハ室長同志が巡回団をむかえてくれて、とてもありがたい。 この前、民主労総と金属労組指導部がゼネストを組織するために起亜車現場を訪問したという。 ファン・ヨンソン組織室長同志は、民主労総と金属労組の指導部と巡回団が共に現場を巡回し、闘争を組織できればもっと良かったのにとし、 次は日程を調整して力強く組織しようと話す。 ムン・ジョンシク寿城副支部長は「ゼネストについての雰囲気が良くないのは事実だが、 31日の組合員総会での圧倒的可決を扇動しており、 4月24日、必ずゼネストを成功させるために熱心に努力している」と力強い闘争の決意を明らかにする。 96〜97ゼネスト闘争の先鋒に立った起亜車同志が力説するので、 今年は上手くやれば一勝負できるという気がする。 この思いが現実になることを期待する。

また、非正規職労働者が一番心配している不法派遣交渉の状況についても担当室長同志が直接報告してくれた。 細心な配慮に感謝する。 キム・ヨンゴン政策2室長は 「起亜車支部定期代議員大会の後に3回交渉を行い、 3次交渉で使用者側が400人の新規採用案を提示した」とし、 労組は2887人の生産請負に対する包括的なロードマップを要求したという。 会社は工程の再配置と転換配置を要求し、労組は請負TOを減らす形で徐々に社内下請を縮小させる方案を要求したという。 そして、そのために支部が責任を持って闘争するという言葉も忘れなかった。

最後にムン・スソク同志が金属労組の座り込みについて話した。 非正規職の仲間たちの心情は理解するが、15万金属労組委員長という象徴的な意味も考えてほしいと思うという。 一般組合員たちがこの問題の本質を見ず、現象だけを比べている部分があり心配だという。 一緒に巡回するキム・ジョンジン同志が通常賃金でそんな合意をしたとすれば、 正規職の仲間たちも私たちと同じ行動をしただろうと答えた。 ムン・スソク副支部長同志も気持ちはわかると答える。 こうして互いの意見を気持ちで受け、起亜車支部との懇談会を終わらせた。 もう最後の日程、良才洞記者会見だ。上京する車の中で、多くの惜しみを吐露する。 最後になると、できなかったことを思い出す。

良才洞に到着すると肩帯をかけた人々が両側に並んでいる。 現代車から私たちを出迎えに来た方々だ。 いわゆる集会をしている。 記者会見にしようと前に行くと、集会をしている方々が私の腕をつかむ。 離せといっても不動の姿勢でぐいぐい私に近付いてくる。 瑞草署警察がきて、どこからきたのかと聞く。 名前を名乗り、こうして一方的に移動を妨害してもいいのかと尋ねた。 ごちゃごちゃ言っていたが... ひとまず私の肩をつかんでいた手が消えた。 現代車は車両の壁を作り、あれほど多くの人員を配置してまで私たちを防ぐ理由は何か? いや、いったい何を隠したくてあんなことをするのだろうか? やましいことがなければ、こんなことはしないだろうに。 本当に不愉快だ。

しばらく座っていて記者会見に出席するために来た仲間たちと共に記者会見を準備しようとした。 クォン・ヨングク弁護士が警官になぜ私たちの記者会見が正当なのかを説明する。 いや、教えるという表現の方が正しい。 とにかく、色々な組政府と警察と現代車間の調整を行い、記者会見を進めた。 記者会見で現代車の不法性、これを保護する警察の公務執行の過程を多くの仲間たちが批判した。 特に、クォン・ヨングク弁護士は「いつかは私が必ず検察総長、法務部長官になるだろう。 その時、あなた方が犯した職務遺棄を必ず審判する」と話した。 そんな日を早く実現するために、私たちは力強く闘争したい。 また2日間、私たちと同行した起亜車支部のキム・ヨンソン代議員は 「今年、現代車・起亜車の仲間たちが共に闘争を決議した。 必ず不法派遣に決着をつけて、不法派遣の現行犯、鄭夢九(チョン・モング)を拘束する」という力強い決意を述べた。 隣に不法派遣問題と通常賃金適用のために良才洞で1人デモをしていた起亜車支部現場組織の仲間たちも参加し、その意味はさらに大きかった。 これですべての日程が終わった。 苦しく、疲れたが、それでも上手くできたという気がする。 本当に全国にこれほど多くの不法派遣事業場があるという事実を多くの人々が知らなかったのだから。 私たちが資本の不法性を少しでも世の中に告発できたようだ。 だが行く道は遠い。 難しくこんなんだが、それでもきちんとした道を進まなければならないのではないか? 10日間の闘争が私に残した教訓だ。

連載目次

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-04-01 10:46:44 / Last modified on 2015-04-01 10:58:26 Copyright: Default

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