アスベスト災害訴訟について | |||||||
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村上博子(全国一般東京労組日本エタニットパイプ分会) アスベスト被害が連日、新聞に載っている。当該アスベスト家庭曝露災害訴訟 も、東京地裁で昨年3月敗訴、高裁で今年1月敗訴、3月に最高裁上告受理申立を したところだが、新聞、テレビで宣伝されるに至っている。この訴訟の敗因は第 一には病名を裁判所が認めないことによるが、これは早晩明らかとならざるを得 ない。このところの急激なマスコミ報道は、クボタの被害公表から始まる。どう して今頃になり過去にさかのぼりという疑問が多く寄せられている。これが公害 がらみであるからと思う。公害は強く争える。当該アスベスト(労災でないので) 公害裁判も、それが公害であるから裁判で責任追及できるので、労働者であれば 労災認定補償制度という、いわば示談解決機構が存在する上に、認定者には企業 (上積)補償がなされるので、認定基準に切り捨てられる私病扱い者より手厚い 補償という「分断」も理由のひとつで責任追及二の舞を防ぐ措置がとりにくい。 法制に違反していないというのが会社の言い分であり、それ以上に進むのは長い 年月を要する。クボタは当該エタニットパイプの同業他社であり、クボタの石綿 死発表にまず当該との対応の差を感じる。なぜ交流がなされなかったのか、いわ ゆる無政府主義的生産で被害が早くから公表され教訓化されないということは善 処に時間がかかる。クボタは1979年の3人が被害顕在化の始めという。当該も偶 然1979年の堀江さんの死は、1日もよい空気が吸えずに20年あまり石綿原料職場 で働き石綿塵肺にかかり46歳で心肝不全で亡くなったもので職場の誰もが石綿死 と考えるのだが、認定基準にあてはまらず(管理区分2 腹部のガンであった: 肺ガンであれば現在は認定されるように変化)、切り捨てられている。7月8日の 会社の石綿死公表には驚く。石綿死数が旧大宮工場では全く異なる数である。当 該3工場のうち、新聞発表でも、旧高松・鳥栖工場は県内石綿死一位であった。 (つづく) Created byStaff. Created on 2005-07-15 10:56:52 / Last modified on 2005-09-05 03:00:33 Copyright: Default |