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クーパンフレックスでフレックスできるだろうか?

[イシュー]「ワーカーズ」記者のクーパン フレックス ツージョブ経験記

パク・タソル記者 2020.07.02 08:41

ロケット配送と共に飛んで行ったクーパンの労働権

クーパンのビジョンは「クーパンなしでどうして暮らしていたのだろうか」と考える世の中を作ることだという。 この言葉は言い換えれば「クーパンなしでは暮らせない」だ。 クーパンが人権、基本権でもないのに、クーパンがなければ暮らしていけない世の中とは。

しかし最近この言葉がますます現実になっているようだ。 コロナ19で多くの労働者、自営業者が雇用を失った。 クーパンは彼らに雇用を提供した。 クーパンで雇用を得た彼らは労働ができてうれしいといった。 経歴断絶女性、解雇者、退職者、自営業者など、 就職市場で不利な条件を持っている人たちは、 特にさらにクーパンの雇用を喜ぶ。 粗末な雇用安全網は「クーパンなしでは暮らせない世の中」を作っている。

クーパンに入った彼らは日雇い、契約職、特殊雇用労働者になる。 そこで1件当たりの手数料を受けたり日当を受ける人々が増える。 毎日求職申請をして、最低賃金を受け取り、明日の人生の準備ができない人々が増える。 毎日100mを全力疾走するようにして暮らさなければならない人生。 「ワーカーズ」がクーパンの労働を直接経験して取材してみることにした。

「ここはどこ? 私は誰?」 メンブンの連続だ。 スマートフォンの画面を穴が開くほど見るが、点は位置で、資格は建物だと。 近くに目的地があるのに元の場所をぐるぐる回る。 これは方向音痴の私の誤りだけではないだろう。 地図アプリによれば記者は今、建物の上を歩いている。 他の地図アプリを立ち上げて目的地を入力する。 やっと配送紙に到着して手探りで共同玄関の暗証番号を押す。 なんとまあ、このマンションにはエレベーターがない。 マスクの中に濃い湿気を感じながら4階まで階段を上がる。 配送完了の写真を撮ろうとすると何か変だ。 以前にプレクサが撮った玄関の写真と色が違う。 隣りの宅配を調べると地番自体が違っていた。 配送事故につながりかねなかった瞬間、FMを守ることで事故を防いだ。 事業家にとって時間は生命。 配送認証ショットを撮って急いで足を移す。 私は大韓民国ナンバーワンeコマース、クーパンの事業パートナー、 「クーパン プレクサ」だ。

▲クーパンで広報するクーパン プレクサ イメージ[出処:クーパン]

「経験がなくても大丈夫です。 学生、主婦、お年寄り、みんな一緒にクーパン フレックスをしています。」

経歴職だけを要求する時代に、経験がなくても良いという。 私が望む時間に、望むだけに働けるという。 YouTube、ブログなどにコメントがあふれるこの雇用は、 一般人が自分の車を利用して物流を配送するサービス、 まさに「クーパン フレックス」だ。

クーパン フレックスに応募して、求職がこんなに簡単だったのかと戸惑った。 鉢巻きをして履歴書と自己紹介書を書いた時間が脳裏をかすめた。 スマートフォンに「クーパン フレックス」アプリを入れて個人情報をいくつか入力すれば、その日からでもすぐに働ける。 民衆言論、独立雑誌の記者として暮らすことは不十分な稼ぎが前提になる。 ツージョブ、当然欲が出る。 クーパン フレックスの体験は批判的な取材が目的だったが、 心の片隅ではクーパン フレックスがいい仕事だったらと思う期待があった。 進入障壁が低いということは歓迎すべきことだ。

クーパン フレックスは1日3タイムを募集する。 昼間配送(10:00〜21:00)、夜間配送(23:00〜翌日07:00)、深夜配送(03:00〜07:00)だ。 記者は夜間配送を申請した。 クーパン フレックスは代表的なプラットフォーム事業者で、 クーパン プレクサも「労働者」ではなく「配送事業者」だ。 直接雇用されたクーパンマンと違い、 宅配のように1件当たりの手数料を受け取る。 プラットフォーム事業は新しい形態の多くの不安定労働を量産している。 「ワーカーズ」は直接プラットフォーム労働者になって、 彼らの具体的な労働条件を調べてみることにした。

初出勤、94個の荷物を割り当てられる

Dデイは6月11日だった。 6月9日に業務を申請したが、10日の午後に確定の携帯メッセージを受け取った。 10日の夜、知人から車を借りていち早く1日保険に加入した後、キャンプに行った。 配送途中に事故がおきると保険処理が難しいとしても通勤だけは保障されたかった。 キャンプ(物流センター)に行って車に荷物をのせて本格的な配送に出れば良い。 しとしとと降る雨に緊張してキャンプの近くに到着した。 クーパン プレクサがすでに長い列を作り、入車を待っていた。 若干の待機の末に深夜12時ほどにキャンプの中に入った。 車を適当に片隅に駐車させ、予習の通りに業務開始のためにQRコードをおした。 業務開始時間は11日の午前12時9分。 それから何だったかな? 結局、職員を探して助けを求めた。

職員はアプリの使用法、上下車の方法を説明した。 直接してみれば迷うのは明らかだが、熱心に説明するので勢いよく首を縦に振った。 その渦中でしばしば雑念が浮かんだが、 不意にどこかで聞いた雨天プロモーションを思い出した。 雨が降れば一日の試合数終了に5000ウォンを付加するプロモーションだ。

記者「今日雨が降るんですが。雨天プロモーションはあるのですか?」
職員「まだありません。私たちが決めるのではありませんから。」

残念な回答だった。 「雨道の運転はとても危険なんだけど...」と内心つぶやいた。 そして少し後、いよいよアプリに今日の割当量が表示された。 94個! え、94個? 予想より多い荷物が配分された。 明らかに記者が招いたことだった。 ▲30〜50個、▲50〜70個、▲75〜100個のうち、 堂々と「75〜100個」を選んだのは私だった。 クーパン フレックス アプリに今日行くべき配送地が浮かび上がった。 スクロールしても果てしなかった。 初歩にはこれほど多くは出さないと言うが、 多分雨が降って、プレクサがあまり集まらなかったようだ。

▲クーパン プレクサに挑戦したパク・タソル記者[出処:ユン・ジヨン記者]

配送する荷物を受け取ると、さらに途方に暮れた。 2段になったカーゴ台車2つに荷物がぎっしりだった。 あれをみんな車にのせられるかも心配だった。 カーゴ台車を引っ張って運動場ほどもあるキャンプの奥の場所に駐車した車に移動した。 まず荷物のバーコードをスキャンして地域別に分類する作業からする。 すでに大きな地域別に区分されているので、その境界を壊さないように力を入れて荷物を積んだ。 94個の荷物のスキャンが終わった。

その次に「準中型車」に分類される知人の車に物をのせ始めた。 「最後に配送する物から先に積む!」 熱力学の第2法則よりも絶対的な上車法則に留意しながらトランクを開き、荷物を詰め込んだ。 トランク、そして後座席の床と天井まで荷物で満杯になった。 運転する時は後ろが見えなくなりそうだったが、 二回キャンプにくるわけにはいかなかった。 すぐにでも荷物がはじけそうな重たい車に乗って運転を始めた。 午前1時20分。 荷物のせるだけで1時間以上かかった。 6時間も残っていない時間に94個を配らなければならない。 「無謀な挑戦」の開始だった。

午前2時、クーパンの隠密な提案

午前1時40分頃に最初の配送地に到着した。 ビギナーズラックだろうか。 初めての配送地の家に4つの宅配を一度に配達した。 二番目の家も4つだ。 一石二鳥どころか、一石四鳥だ。 だが物を探すのに時間が長くかかった。 10分で最初の家の荷物を見つけた。 本格的な配送をする前に汗が吹き出してきた。

2世帯、8つの荷物を配送すると午前2時になった。 その時にキャンプで会った職員から電話がきた。 割当量が多すぎたのでバックアップ プレクサを送るから荷物を「半分こ」にしろと言う。 再考の余地はなかった。 9万ウォン程の予想収入もそうして半分になった。

バックアップ プレクサは残りの荷物86個のうち46個を持っていった。 彼に予想時間を尋ねると、彼はざっと荷物をスキャンして「1時間半」といった。 彼はプロだった。 プロにも初歩時代はある。 彼はクーパンフレックス出勤初日に荷物12個を配送してのびたといった。 彼の伏兵は共同玄関だった。 最近はほとんどの住宅とアパートに共同玄関がある。 顧客が玄関暗証番号をメモしてくれるが、時には調べるのが容易ではない。 暗証番号を順序通り押しても玄関の扉がびくともしない時はそれこそ脂汗が出る。

プロのプレクサもツージョブをしていた。 彼は「夜昼(昼間+夜間)」走って1か月に300万ウォンを稼げるとし、 私たちにプレクサを続ろと薦めた。 映像撮影のために同行した同僚記者が 「昼間も夜間も働けばいつ睡眠を取るのですか」と独り言のように尋ねたが、 彼は睡眠が何か大変なことがというように話を続けた。 「今日のような経験をすれば、われわれはプロになることができます。 自信を失わないで」。 彼は公益広告コメントのような言葉で初歩プレクサの勇気を奮いたたせてくれた後、 その場を離れた。

午前3時24分。 8世帯14個配送完了。 休み時間なく働いたが、低調な実績に憂鬱だった。 その後も多くの試行錯誤を体験しなければならなかった。 「ナビがおかしい」。 「荷物一つ抜かしたようだ」。 「ちょっと車を見てて」。 「バッテリーがない」。 この他にトイレの問題など、適当に判断して解決すべきことが多かった。 撮影だけするはずの同僚記者は最初から配送に投入され、後では道まで探した。

▲パク・タソル記者が配送する宅配[出処:ユン・ジヨン記者]

配送事故23分残してきわどくセーフ

午前5時50分頃。 10世帯、11個の荷物が残った。 荷物の数より世帯数のほうが重要だということを体で学んでいる時だった。 我を忘れてエレベーターがないマンションを登っていた時、 クーパンの職員から二回目の電話がきた。 「今回っているでしょう? 配送が進んでいないと出てきています」。 「今しています」。 「2時間以内に可能ですか?」 「ええ」 午前7時までに配達できなければ事故だ。 私の位置と業務遂行の程度がリアルタイムで確認されているということに背筋が寒くなった。 会社はいつどの荷物が配送完了したのか、アプリを通じて知ることができ、 これはビッグデータ化されてプレクサ1人の平均配送時間、地域別配送時間などが算出される。 そのようにして算出された情報は、真っ先に費用削減のために使われる。 とにかく会社で目を皿のようにして見守っているので、 もっとはやく動かなければならない。 いよいよ午前6時37分。 最後の配送を終えた。 締め切り時間の午前7時までちょうど23分残した時間だった。 ビッグデータを基盤にするクーパンの配送アルゴリズムには、 こうした計算までできていたのだろうか?

キャンプに入った後、6時間30分で39世帯、48個の荷物を配った。 6月11日に某キャンプの配送手数料はボックス1000ウォン、ビニール850ウォンと策定された。 手数料はクーパンのアルゴリズムにより毎日変わる。 所得税と地方税3.3%を源泉徴収して、クーパンから入金された金額は4万6300ウォン。 燃料費は4000ウォン [1] と推定される。 はっきりしなかった雨天プロモーション(5000ウォン)が適用された。 燃料費を除くと純収益は約4万2300ウォン、時給では6500ウォンだった。 事実、1日保険に入った費用と二人が一緒にしたことは別の話だ。 夜間労働が時間当り3000ウォン以下に下がることだけはないと信じたい。

2018年8月、クーパン フレックスが初めて導入された時、1件当たりの手数料は 2〜3000ウォンの値をつけた。 クーパンは「1時間当り3万ウォン以上も可能だ」と宣伝したこともある。 約2年経った今、労働条件に対する不機嫌な声があがる。 配送と交通事故、手数料引き下げ、理由のない配車拒否などの問題が浮び上がった。 配送と交通事故はプレクサが全て引き受けなければならないことでもある。 クーパン フレックスは個人の反復的な有償運送行為で、 保険会社にこれを知らせないまま事故がおきれば保険会社は保険金支払いを断ることができる。 保険会社は危険な職種を基準として保険料を策定するが、 加入者がこうした事実を知らせないのは帰責事由に該当する。 配送手数料も1000ウォン以下になって久しく、 地方ではさらに深刻だ。 すでに配送生態系を撹乱しているという指摘もある。 安い配送サービスの増加は産業全般の出血競争と単価下落を呼んでいる。 宅配ドライバーの手数料は10年経っても1000ウォンをなかなか超えない。

それでもコロナで職を失ったり強制的に休んでいる人々がクーパン フレックスに駆けつける。 コロナ以後、クーパンの注文量が増えてクーパンもプレクサを積極的に募集している。 公共運輸労組空港港湾運送本部クーパン支部によれば、 コロナ直前に約6500人程度だったクーパンマンは現在8200人ほどと推定される。 クーパンマンは1.27倍増えたが、物流は2倍近く増えた。 クーパンの注文量は昨年の年末基準1日200万件で、 コロナ19が拡散し始めた1月28日には330万件と最高値を記録した後、 着実に300万件代を続けているという。 コロナ19以前と比較すれば1.5倍以上増えた数値だ。

上の数値により全国のクーパンマン、クーパン プレクサが一日平均いくつの荷物を配送するのか確かめてみた。 一日に働くクーパンマンを8000人として、 彼らに配分された世帯を平均200世帯と仮定すれば、 全国のクーパンマンは一日160万世帯の配送を担当する。 一所帯当りの配送物量を1.4個とすれば、クーパンマンが一日に配送する物は224万個だ。 では残りの76万個以上をクーパン プレクサが配る計算になる。 クーパン プレクサが一日50個〜200個の荷物を配るとすれば、 4800人から1万5200人のプレクサが一日に投入されて働いているわけだ。

実際にクーパン プレクサを管理するオープンチャット室の参加者は、 昨年8月の11か月前より約3倍程度増えた。 昨年の8月1日基準48のチャッティング参加者は合計9万6787人 [2] だった。 そして今年6月20日基準、オープンチャット室は64個、 チャッティング参加者は合計26万2836人だ。 昨年は5000人以上のチャット室はなかったが、 今年は全国17か所のキャンプで5000人以上のチャッティング参加者を保有している。 相変らず一部では国民に「働く意志」がないというご高説が続いている。 だがこれほど多くの人がツージョブをして、 コロナの絶壁で自分の手で生計をたて、 今日もフレックスに応募する。 コロナよりものすごいのは、不安定労働だ。

「ワーカーズ」とタオギのコラボ映像

[1] 37km×平均燃費13km/l×l当たりガソリン代1400ウォン

[2] 2019.11.21.〈デジタル経済拡散と労働柔軟化民主労総の対応方向討論会資料集〉 『配達労働とプラットフォーム、ギグ経済の浮上』(スヨル公共運輸労組政策企画局長)問題提起より

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-06-19 08:41:07 / Last modified on 2020-07-07 01:45:39 Copyright: Default

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