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[論評]いわゆる『参与政府』で行われる惨状

盧武鉉政府はすでに政府でもない

チャムセサン/ 2007年07月22日10時58分

イーランド非正規職労働者たちの血を吹くような占拠座り込みは、結局公権力 の投入で終結した。これまでにもイーランドは不当労働行為を続ける代表的な 悪徳企業として、非正規職法令施行を前に非正規職労働者の大量解雇と外注雇 用への転換を試み、今回の事態を触発した主犯だった。非正規職法令に対し、 すでに労働界はこの法令が非正規職労働者を保護せず、逆に大量解雇をあおる と強く反対してきた。だが政府はでたらめな労使政合意を根拠にこれを通過さ せ、イーランドのような事態が大量発生する基礎を用意した。

周知のように、この法令はみかけの資本による反対と異なり、労働の柔軟化を 強化し、労働者の搾取を増大させようとする資本の要求で導入された。それで も政府は非正規職保護という納得できない名分でこれを言い繕ってきたのだが、 イーランド事態は政府のごり押しが少しも根拠のないものだったことをはっき り示すものだった。したがって、イーランド労働者の抵抗と怒りはあまりにも 正当だったのだが、それでも彼らに公権力を投入して強制連行することを正当 な法執行だと言う政府の破廉恥には、怒りを越えてみじめささえ感じる。

政府の誤った政策で労働者が犠牲になったという明白な事実の前に、この法令 と政府の恥部が暴露され、なんとか隠れる所を探さなくてはいけないという困っ た状況でも、また露骨な法令回避で悪徳事業主の貪欲が世論の叱責を受ける中 でも、政府は資本家ではなく労働者を打撃したのだ、このとんでもない態度が、 いわゆる『参与政府』の新自由主義的、親資本的な本質を再度遺憾なく見せた。

非正規職法令のように、この政府は改革の名の下に大衆を惨状に追い込む政策 を一貫して推進し、大衆の暮らしを改善する真の改革は回避してきた。それで 資産階層と財閥には最上の社会をプレゼントした。それにもかかわらず、この 社会の保守的な既得権層と日常的に闘い、改革の伝道師としてのアイデンティ ティーを作ったのは、この政府の驚くべき欺瞞術だ。しかし政権末期、このす べての欺瞞術は大衆の惨状の前で光を失い、その反対の実状が赤裸々にあらわ れてしまった。

国民年金は改悪され、そうでなくても貧弱な将来の老後所得の1/3が吹き飛ん だ。生活苦に追い込まれた大衆は、サラ金業者の殺人的な高金利に追いやられ ており、結局自殺率(2005年)は誇らしくもOECD最高の国家になった。この政府 になって各種の開発と天文学的な補償費の支出で不動産価格は暴騰した。家を 持たない大衆は、家を持つ夢をあきらめなければならなかった。さらに激しく なる教育費用で、また国際原油価格と無関係のガソリン価格の高空飛行で、 大衆の腰は曲がっている。

唯一の改革成果として打ち出した私立学校法令は、再改正でどうでもよいつぎ はぎになった。富裕層と全面戦争をするという従富税も実は国税収入全体の 138兆ウォン(2006年)のうち1兆3千億ウォンにしかならない小さな戦いであり、 まさに油類税(23兆ウォン)と付加価値税(38兆ウォン)等、逆行の性格の間接税 改革と、累進的な直接税の強化には強く反対している。結局従富税の戦いも 一種の欺瞞だったのだ。

しかしもう一方には別世界がある。株価暴騰と不老所得に熱狂する投機屋たち、 資本金の7倍(2005年)に達する莫大な現金蓄積を謳歌する十大財閥、そして大 金持ちもうらやむ江南の浅はかなブランド族... それなのに、この政府は金が なければ江南で引っ越せ、ガソリン代がなければ乗用車に乗るなという妄言を ならべ、高金利に身体と家族の一部まで放棄しなければならない惨状には目を つぶる。こんな状況では、この政府はすでに政府ではなく、国家も国家である ことを放棄しているのではないか?

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


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