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ユソン企業労働者10年の闘争、「おかげで勝ちました」

労組破壊が始まった5月18日に開かれた勝利報告大会…「支会を守ってくれてありがとう」

ウン・ヘジン記者 2021.05.18 20:26

10年前の5月18日、ユソン企業は牙山工場を職場閉鎖した。 ユソン企業が投入した用役は、 正門の前でヘルメット、盾、棒などで完全武装して労働者を阻止した。 2011年5月18日、ユソン企業の労組破壊はこうして始まった。 そして10年経った5月18日、 ユソン企業の労働者はこの苦しい闘争に連帯した人々に 笑いながら感謝の言葉を伝えられるようになった。

[出処:金属労組]

「5月18日」といえば、みんな光州民主化運動を思い出すが、 金属労組ユソン企業支会の労働者にとっては「労組破壊」が始まった日としても記憶される。 2011年5月18日、当時労組はユソン企業が昼間連続2交代制の合意を履行しないため、 部分ストライキに入った。 すると会社は同日、職場閉鎖をした。 このようにして始まったユソン企業労働者の闘争は、 政府と公権力、大企業の労組破壊シナリオに対抗して何と10年間続いた。 その過程でユソン企業の労組破壊の背後に 現代自動車と青瓦台、国家情報院、労務法人創造コンサルティングがあるという事実が明らかになった。 そして昨年12月31日、労組は10年ぶりに賃金団体交渉暫定合意を引き出した。

金属労組ユソン支会は5月18日午後、忠南道のユサン企業牙山工場で 「烈士の願いと連帯の力! おかげで勝ちました」という題名で勝利報告大会を開いた。 この場にはユソン企業の労働者をはじめ、 全国から来た多くの労働者と連帯活動家が集まった。 暫定合意が出てから約5か月ほどが過ぎたが、 新型コロナによって延期になりこの日に開くことになった。 参席者は「烈士の願いだ。民主労組を死守しろ」と叫んだ。 そしてハン・グァンホ烈士など、闘争の過程で亡くなった労働者を思い、黙想した。

勝利報告大会はユソン支会の労働者と連帯単位がこれまでの思いを解く場だった。 参席者たちは感謝と祝いの言葉を交わした。 イ・ジェユン組合員は舞台に上がり、 闘争の勝利には組合員が堅固に労組を守り、連帯の助けがあったからだと話した。 イ・ジェユン組合員は、ユソン企業牙山工場前の陸橋の下で28日間ハンストをした。 5年間の闘争にそのように連帯し、定年退職で工場から出て、十分に涙をかみしめたと当時を回想した。

イ・ジェユン組合員は2011年に牙山工場占拠座り込みの時を思い出して 「工場を占拠して、何人の組合員が残るのかずいぶん心配をした。 しかし過半の組合員が残って闘争を続けた。 これ以上、組合員数が減らなければと28日間ハンストをした。 誇らしくがんばった組合員と全国津々浦々から連帯の物品を送ってくれた 仲間たちがいたことがとてもありがたい」と話した。

闘争の過程で1年3か月間の獄中生活をしたアン・ウォンヨン組合員は 「初めて拘束された時は途方に暮れた。 他の仲間もいたのでしっかりするようにしていたが、内心は恐ろしかった。 暮らしに適応した」とし 「10年間、共にした仲間たちとユソン支会の組合員に感謝する。 民主労組死守が完了するまで仲間たちと共にする」と声を高めた。

連帯団体の代表発言はユソン氾国民対策委(労組破壊犯罪者ユソン企業、現代車資本処罰! ハン・グァンホ烈士闘争勝利! 汎市民対策委員会)のキム・テヨン共同代表がした。 キム・テヨン共同代表は 「今日は笑いが止まらない。闘争するとこんな日も来るんだなと思う」とし 「この闘争にユソン支会の仲間たちがいなければ、 果たしてどんな連帯ができるのかといつも思う。 闘争現場の主導者があきらめてやめれば水の泡だ。 現場をしっかり握り、すぐ隣に御用労組と使用者側の幹部がいても 10年戦ってきたユソンの仲間がいたから、 この闘争の勝利があるということは言わなくても分かる」といった。 続いて彼は「(ユソン企業の労働者が)10年の戦いで労組破壊という伝染病に勝ち抜く耐性を付けたと考える。 これからは暇さえあれば労組破壊して非正規職を差別して、 人を殺す資本主義という伝染病ウイルスを完全に抹殺する闘争に向かってほしい」と話した。

金属労組のチョン・ウォニョン事務局長は 「ユソン企業の労組破壊は誰もが知るとおり 李明博(イ・ミョンバク)元大統領が呉世勲(オ・セフン)元国家情報院長を使い、 そして創造コンサルティングと現代資本が作った合同作品」だとし、 「まだ国政調査でも他の調査のため明らかになっていない部分がある。 今日この闘争を続け、その内容も明らかにして、 実際に労組破壊を企画したすべての連中を韓国から叩き出すことを ユソン闘争の窮極目標にしたい」と明らかにした。

[出処:金属労組]

「支会を守ってくれて、ありがとう」

ユソン支会の闘争は法律闘争でもあった。 労組破壊に対するユソン企業労働者の闘争のしんばり棒には、 法律的支援を惜しまなかった弁護士たちもいる。 10年間、ユソン企業支会の法律代理人をしたキム・チャゴン弁護士は、 ユソン企業事件では「初めて」という修飾語がたくさん付くといった。 彼は「二回も労組破壊犯罪者を拘束したのは初めてだ。 労組破壊諮問料を会社の金で支払ったこと、 個人の弁護士費用を会社の金を支払ったことを 業務上背任、業務上横領と認定したのは最初の事例だと見られる」と話した。 何よりも彼は 「組織的な成果が重要だ。 われわれは全国にわたり総資本が介入した労組破壊工作を阻止した。 この成果が最も重要だ」とし 「この闘争を最後までがんばって勝利に導いたユソン支会の組合員と 連帯の仲間たちがとても誇らしい」といった。

共に法律代理人を引き受けたキム・サンウン弁護士も 「ユソン闘争において法廷は現場の連続だった。 法廷の後に立っている組合員たちが大きな力になった。 どんな労働者が法廷で判事や検事に屈することなく、 目をむいて堂々と対抗できるだろうか。 労働者たちは現場の言語を判事と検事に伝えた」とし、 労働者たちの声を忘れないと話した。

ユソン企業支会の二人の支会長は、10年間の闘争を短い発言で解きほぐした。 ユソン企業牙山支会のト・ソンデ支会長は 「10年間に発表された歌など、何も残ったものはない。 そうして10年が流れた。 残ったものといえば、ここにいる連帯の仲間たちだけ私たちの胸に残っている。 永遠に私たちの胸の中で一緒だと信じる」と感謝の挨拶を伝えた。

ユソン企業嶺東支会のイ・ジョンフン支会長は 「10年間、結末を見ることを考えながら前だけ見てきた。 脇目もふらず、妥協せずに黙黙と10年たった。 この10年は連帯の仲間たちのおかげだろう。 そしてユソン支会の仲間たち、支会を守ってくれてありがとう」と述べた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-05-24 09:12:17 / Last modified on 2021-05-24 09:12:19 Copyright: Default

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