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「労組脱退すれば2千万ウォン」…LG清掃労働者、労組破壊の捜査を要求

3月から8人が労組脱退…労組「みんな金品と共に脱退の懐柔を受けたと把握」

パク・タソル記者 2021.04.08 17:25

LGツインタワー清掃労働者のストライキ座り込みが長期化する中で、 LG側が座り込みをしていた組合員に接触して労組脱退を代価として 2千万ウォンの金品を支給したという主張が提起された。 労組はLG側元請・下請が共謀して全面的な労組破壊行為をしたと反発している。 労組はまた労働部と検察の不当労働行為捜査が遅れて、 労組の被害が大きくなるとし、早く厳正な捜査を要求した。

公共運輸労組LGツインタワー分会は4月8日午前、 汝矣島LGツインタワーの前で「LG側不当労働行為捜査要求」緊急記者会見を行った。 ストライキ座り込み114日目の日だった。

LGツインタワー分会は 「ジスINCは個別に組合員と会って一切の労組活動と争議行為をやめて会社に協力する条件で合意書を作成し、 即時口座振り替えで2千万ウォンを支払った」とし 「元請のSNIが文書で交渉を要請している間、 用役業者が後で札束を出して組合員を懐柔してきた」と主張した。

LGツインタワー分会によれば、LG側は最近まで交渉を要請しつつ、後で組合員に労組脱退を代価として2千万ウォンの金品を提供した。 3月30日、元請のS&Iコーポレーション(SNI)との初の交渉が開かれたが、 用役業者のジスINCは交渉の前後に組合員に接触して合意書を作成し、 巨額の金品を提供した。 労組が組合員を通じて入手し、公開した合意書内容には、 使用者側に損害を負わせるいかなる行為や支援もしないという内容が含まれている。

▲ジスINCが個別の組合員に2千万ウォンの口座振り替えした内訳[出処:LGツインタワー分会]

記者会見でソ某組合員は 「4月4日の夜、3月に何も言わず脱退した組合員から連絡一通を受けた。 本人は労組から脱退して2千万ウォンをもらった、とても幸せだと言って、 私に労組から脱退しろといった。 またジスINCがすぐ売却されれば雇用保障が難しいので 今からでも労組を脱退するのが利益だ」とし 「この電話を受けた翌日と翌々日に組合員の一部が消えた」と証言した。 ソ組合員は「金の前で誰でも動揺するが、われわれは崩れない」とし 「大企業LGがいくら金でいたずらをしても、 われわれは権利を争奪するために最後まで戦う」と声を高めた。

公共運輸労組ソウル地域公共サービス支部のキム・ヨンミン副支部長は 「ジスINCが実際に2千万ウォンを支払ったという事実は、 ある組合員の暴露のために知らされた。 合意書に署名して2千万ウォンを受け取ったが、一生恥ずかしく生きたくないとし、 その金を返してこの過程を労組に話した」と明らかにした。 キム副支部長は「年俸ほどの金額を慰労金として押しつけ、 組合員もずいぶん対立して心理的にとても苦しかっただろう」とし 「サムスンが労働者にした不当労働行為よりも稚拙な行為を今、LGグループがしている」と批判した。

LGツインタワー分会は3月1日、4月5〜6日に脱退した8人がすべて同じ経路を踏んだと把握している。 3月にも元請SNIの某役員が 「脱退した組合員に使用者側が相当額の金品を支給した」という話を間違って流した。 用役業者ジスINCは昨年末から清掃労働者を呼んで 辞表に印鑑を押せば300〜500万ウォンの慰労金を払うと懐柔したが、 脱退した組合員には2千万ウォンの金品が提供されていたことが確認される。

公共運輸労組法律院のキム・ヒョンギュ弁護士は、 SNIとジス側の労組脱退懐柔が支配介入の不当労働行為にあたると指摘した。 キム弁護士は 「労働組合法第81条第4号はSNIとジスのこうした行為、 つまり労働組合活動を妨害して労働組合を破壊しようとする行為を支配介入の不当労働行為と規定しており、 同法第90条はそのような行為を2年以下の懲役または2千万ウォン以下の罰金にあたる犯罪行為として処罰することを規定している」と説明した。

続いて「労働組合は1月6日にソウル地方雇用労働庁南部支庁にSNIとジス、ベクサンを 不当労働行為容疑で告訴したが、3か月経った今も捜査は遅々と進まない」とし 「その間にSNIとジスが共謀して行った不当労働行為の証拠は一つ二つと消えている。 労働部は遅くはあるが今からでも迅速に押収捜索などの強制捜査をして、 それらの証拠を確保して、 SNIとジスの不当労働行為容疑を一つ一つ明らかにして、 罪があればそれにふさわしい処罰を受けさせなければならない」と捜査を要求した。

SNI「労組脱退誘導主張は事実ではない」

一方、この日SNIは労組に文書を送り、記者会見の内容は虚偽の事実だと明らかにした。 SNI側は該当の組合員は全員すべて自ら先にジスINCに要請して合意し、 これについてのすべての過程と証拠がある」とし 「明確な証明がすべてある状況で、全く異なる虚偽事実の流布と事実関係の歪曲は、 当社とLGグループに対する深刻な名誉毀損になる」と主張した。

▲ジスINCが昨年末から組合員に個別に携帯メッセージを送り電話通話を試みた証拠[出処:LGツインタワー分会]

またSNIの対外協力チームは組合員に持続的に携帯メッセージと電話などを試みたことについては 「会社が提示した雇用維持方案と個人が望む勤務場所などについて個人の意志を聞き、 相談が必要だったり知りたいことに対する回答など、 労組員の意見をまとめるためだった」とし、労組脱退の意図はなかったと解明した。

だがジスINCが組合員に提示した合意書は、これに署名した人に事実上、労組脱退を指示している。 第3条業務妨害、誹謗などの禁止項目には 「その他の損害を負わせる一切の行為や該当行為のための行為に参加したり支援するなどの行為をしない」と明示されている。

公共運輸労組ソウル地域公共サービス支部は 「法的な問題を意識して直接労組脱退、争議行為中断を明示していないが、 包括的にこれを規定しており、一切の争議行為参加が基本的にできないようにした」とし 「労組活動に単純に参加したり、加入することもできないように規定して、 事実上、労組を脱退することでみたされる条件」と批判した。

ソウル地域公共サービス支部はSNIの訴訟対応の発表に 「LG側の主張のとおりなら、労組脱退者が電話して2千万ウォンを提案し、 個別面談で合意書を作成し、署名し、署名するやいなや即刻2千万ウォンが入金されたことが、 すべて組合員の主導で行われたということになるが、 捜査機関が迅速に捜査してこれら全てが虚偽事実かどうかを究明することを望む」と答えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-04-14 02:47:35 / Last modified on 2021-04-14 02:47:37 Copyright: Default

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