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大法院「ユソン企業の御用労組設立は無効」…訴訟提起8年目

金属労組ユソン企業支会「判決歓迎するが、破壊された民主労組の原状回復は不可」

パク・タソル記者 2021.02.25 13:39

[出処:メディア忠清]

金属労組がユソン企業労組を相手に出した労働組合設立無効確認訴訟で、 結局大法院の御用労組判決を引き出して、最終勝訴した。 金属労組ユソン企業支会は大法院の判決を歓迎しつつも、 「法の遅い判決で、労働者たちは苦痛の時間を送った」とし 「判決は無効と出たが、原状回復できないことはさらに大きな問題だ。 結局、ある会社に労組が3つもある奇形的な労使関係が形成されてしまった」と惜しみを伝えた。

2月25日、大法院3部(主審李東遠(イ・ドンウォン)大法官)は、 金属労組がユソン企業労働組合などを相手に出した労働組合設立無効確認訴訟で原告勝訴と判決した原審を確定した。 大法院は「ある労働組合が憲法と法で規定する主体性と自主性などの実質的な要件を備えていなければ、 たとえその設立申告が行政官庁によって形式上受理されたとしても、 実質的要件が欠落した瑕疵が解消されたり直されるなどのの特別な事情がない限り、 労働組合法上その設立は無効」とし 「労働三権を享有できる主体の労働組合としての地位を持たない」と見た。

金属労組は2013年1月、ユソン企業労組設立が無効であることを確認してくれという訴訟を提起し、 2016年にこの事件の1審判決が出された。 ソウル中央地法は 「ユソン企業労組の設立自体が会社主導でなされ、 組合員確保、組織広報、安定化など運営がすべて会社の計画によりなされた」とし 「企業労組は設立と運営において使用者の会社に対して自主性と独立性を確保していると見ることは難しく、設立は無効」と判断した。 2審も1審の判断を維持してユソン企業労組の控訴を棄却した。 ソウル高等法院のこのような判断は労働組合および労働関係調整法(労組法)で決められた自主性のない労組は設立も無効だという最初の高等法院判決だ。

金属労組ユソン企業支会は大法院判決直後に声明を出し、 「今回の判決が多くの複数労組事業場の希望になればうれしい」とし 「使用者が作った労組は必ず崩れ、 現場が作った労働組合だけが資本と対等な関係の中で労使関係が形成されることを切実に望む」と明らかにした。

[出処:メディア忠清]

ユソン企業支会は御用労組によって労働者が受けた被害を訴えた。 支会は「2011年7月、複数労組法の施行と同時にユソン企業には御用労組が設立され、 当時、労組員は用役ならず者によって追い出され、 会社の前の畑でビニールハウス生活をしなければならなかった」とし 「会社は労組のストライキを不法ストライキと規定し、 不法ストライキに加担した労組員はまた会社に入れなくなるという内容のチラシと携帯メッセージを毎日ばら撒いた。 解雇の恐れに青くなった労働者たちは、誰も彼も御用労組に加入するほかはなかった」と明らかにした。

続いて「2011年5月18日に始まった労組破壊は2020年12月31日になって終わった。 ひとつの会社に3つの労働組合が存在する奇形的な形態に変わり、 民主労組は力を失った」とし 「判決は無効と出たが、 原状回復できないのはさらに大きな問題だ。 結局、ひとつの会社に労組が3つもある奇形的な労使関係が形成されてしまった」と法の遅い判決も指摘した。

支会の言葉通り、現在ユソン企業には3つの労働組合が入り乱れている。 3労組は2016年に御用労組設立無効判決が出て5日後に ユソン企業労組委員長が設立した労組で、 事実上、ユソン企業労組に変わって活動する労組だ。 今回、最終的に設立無効判決が出されたユソン企業労組には、 事務職の少数が残っているだけだ。 労組破壊前には600人を越える組合員がいたユソン企業支会の規模は1/3に減った。

ユソン企業牙山支会のト・ソンデ支会長は 「3労組を相手に訴訟すれば、また4労組を作るだろう」とし 「今回の判決が実際に御用労組に与える影響は小さい」と評価した。 ただし、今回の判決を契機として御用労組に対する深刻性と不法性を会社と3労組が認知することを望むと付け加えた。

ト支会長はまた複数労組法の交渉窓口一本化の問題もまた連結していると強調した。 ト支会長は「御用労組は組合員数が1人でも多ければ交渉代表労組に選定するが、 逆に民主労組は組合員数が圧倒的に多くても代表地位を剥奪し、個別交渉を進める」とし 「御用労組とは迅速に交渉して、 民主労組とは交渉を遅延する調子で民主労組を破壊する」と説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-03-05 23:50:37 / Last modified on 2021-03-05 23:50:40 Copyright: Default

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