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ソウル市、朴元淳被害者の支援要請に「そんな人ではない」

被害者、記者会見で心境を表明「法の審判、人間的な謝罪を受けたかった」

パク・タソル記者 2020.07.13 16:43

故朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長から性暴力を受けたと告訴した被害者が 朴元淳(パク・ウォンスン)市長を告訴する前に、 ソウル市に何回も支援を要請したことが明らかになった。 ソウル市は性暴力事件に関連して、該当条例をあげて捜査が終結した事案の場合、 ソウル市が調査をするのは難しいという立場を明らかにした。 だがソウル市が今回の性暴力事件を拡大し、放置しただけに、 重い責任感を持って直接調査すべきだという正当性も強まっている状況だ。

7月13日午後2時にソウル市恩坪区の韓国女性の電話の会議室で 「ソウル市長による威力性暴力事件記者会見」が開かれた。 今回の記者会見は7月8日に朴市長性暴力事件被害者元秘書のA氏が 警察にパク市長を告訴した後、 被害者を支援した韓国性暴力相談所、韓国女性の電話が主催した。

韓国性暴力相談所のイ・ミギョン所長は、朴市長の性暴力容疑事実について 「威力性暴力」であることは確実だと明らかにした。 イ所長は「秘書が市長に対して絶対的に拒否や抵抗ができない状況で、 業務時間だけでなく、退勤後にも私生活への言及、身体接触、写真転送をするなど、 典型的な権力と威力によって被害が発生した」とし 「これは4年間続き、被害者は長い間悩んだ末に去る7月8日、 ソウル地方警察庁に告訴した」と説明した。

イ所長はA氏が何度もソウル市の内部に知らせたが、 逆に2次加害だけが大きくなったと指摘した。 イ所長は「被害者はソウル市の内部に助けを要請したが、 市長はそんな人でないと言って市長の単純なミスとして受け入れろといったり、 秘書の業務を市長の気持ちを補佐する役割であり労働だと言ったり、 被害を矮小化するなどの反応が続いたため、 それ以上、被害があると言うこともできない状況だった」と話した。

A氏の弁護人、法務法人オン・セサン代表のキム・ジェリョン弁護士は、 犯行事実について「本人(故朴元淳市長)の下着姿の写真転送、 深夜のテレグラム秘密対話室での対話要求(今年の2月6日まで)、 わいせつな携帯メッセージ送信など」のセクハラおよび醜行がますます激しくなったと話した。 犯行場所は主に市長執務室と市長執務室内の寝室などだった。

▲故朴元淳市長が被害者をテレグラム秘密対話室に招いた証拠。被害者の弁護人キム・ジェリョン弁護士は朴市長が被害者を秘密対話室に招く何の理由もなかったと話した。

キム弁護士によれば 「パク市長は二人で自撮りしようと言って、執務室で身体を密着させて写真を撮り、 被害者の膝のしこりを見て自分が治してやると言って膝に唇を当て、 寝室に呼んで抱いてくれと言いながら身体的接触をし、 テレグラム秘密対話室に招いて被害者にわいせつな携帯メッセージを送り、 下着を着た写真を送るなど、被害者を持続的に性的に困らせた」と説明した。 これは被害者が他の部署に発令された後も持いた。

キム弁護士は、被害者がまずソウル市長秘書職に応募したという一部の説についても、 そうではないと解明した。 キム弁護士は「被害者はソウル市庁ではない機関で働いていた時に ソウル市庁の要請によって当日午後、市長室で面接を受けて 秘書室勤務を通報され、働くことになった」と話した。

韓国女性の電話のコ・ミギョン常任代表はこの事件の真相究明のために、 警察、ソウル市、国会などが共に努力すべきだと強調した。 コ常任代表は 「ソウル市は本件の被害者が性暴力被害を受けた職場で、規定により、 ソウル市は事件の真実が明らかにするようにきちんと調査団を構成して 真相を明らかにしなければならない」と要求した。

また、警察に対しては、現在までの調査内容を基礎に事件に対する立場を明らかにすることを、 政府と国会および政党に対しては、 被害者の訴えを無視せず、責任ある行動の計画を明らかにしてくれと要求した。

ソウル市はソウル市次元の真相究明調査についてはまだ計画がないと明らかにした。 7月13日、ソウル市の関係者は 「捜査終結が予定されている事件なので、通常の方法で調査をするのは難しい。 葬儀が終わり、関連部署でこの問題を議論をすることもできるが、 まだ会議の予定はない」と話した。

本格的捜査の前に証拠隠滅の機会が与えられる

一方、朴元淳市長が死に追い込まれた経緯についても疑問が残る。 イ・ミギョン所長は、なぜ告訴と同時に被告訴人に捜査状況が伝えられたのか、 中間で捜査内容が漏れたことに強く問題を提起した。 イ所長は「ソウル市長の地位にある人に対する本格的な捜査が始まる前に 証拠隠滅の機会が与えられたことを目撃した」とし 「こうした状況で、誰が国家システムを信じて威力性暴力被害事実を告訴できるか」と声を高めた。 続いて「このように透明で粘り強い男性中心性文化の実体と構造は何なのか、 嘆かわしく糾弾せざるをえない」と嘆いた。

キム弁護士によれば5月12日と26日にかけて、A氏と相談をした。 法務法人オン・セサンは5月27日から法律的検討を始めた。 被害者の携帯電話デジタルフォレンシック資料、 テレグラムのメッセージ、 被害事実を訴えた友人や同僚の証言を証拠として確保した。

告訴状は7月8日午後4時30分頃、ソウル地方警察庁に提出された。 事案が急迫していることを考慮して、告訴状が受付られた日に 告訴人1次陳述調査を始め、 翌午前2時30分頃に調査を終えた。 告訴状に記載された犯罪事実は通信メディア利用淫乱、業務上威力醜行、 刑法上の強制醜行だった。 朴市長が失踪したという報道が出てきたのは7月9日の午後だ。

この日の記者会見では被害者A氏が書面で立場を表明した。 A氏は「真実の歪曲と推測が乱舞する世の中に対し、 恐ろしく、重い気持ちでペンを持った」とし 「法治国家、大韓民国で法の審判を受け、人間的な謝罪を受けたかった」と明らかにした。

A氏は「巨大な権力の前で無力で弱い私自身を守るために、 公正で平等な法の保護を受けたかった」とし、 朴市長の死について 「とても残念だ。まだ信じたくない」と話した。 A氏は「私と家族の普通の日常と安全が全て回復できることを希望する」ともした。

朴市長の死亡後、オンライン、オフラインで2次加害をあじわっているA氏は 7月13日に弁護人と共に2次加害に関して追加の告訴状を提出した。 女性団体は来週から朴元淳市長の威力性暴力事件真相究明のための活動を本格化させる予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-07-14 04:06:59 / Last modified on 2020-07-14 04:07:01 Copyright: Default

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