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民主労総中執、労使政合意案受け入れ不可…「不充分で危険」

キム・ミョンファン委員長、直接去就まで拠論して「社会的対話を生かさなければならない」と強調

パク・タソル記者 2020.06.30 13:44

コロナ19危機克服のための労使政代表者会議で導き出された最終合意案に対し、 民主労総の中央執行委員会は結論を出せないまま議論を終了した。 多数の中執委員は労使政代表者最終合意案が毒素条項になる憂慮などを示し、 受け入れ不可の立場を明らかにした。

しかし民主労総のキム・ミョンファン委員長は労使政合意案の意味を強調して、 この合意案に基づいてこれから民主労総が必要な労政協のなどを進めようと訴えた。 キム委員長は次の中執で自分の去就も考えて明らかにするという背水の陣を敷いた。 民主労総中執で労使政対話最終案が通過せず、 6月30日、丁世均(チョン・セギュン)総理主宰の労使政代表者会議本会議も延期された。

民主労総中執は6月29日午後5時に始まり、午前1時まで続いた。 30日の午前7時に再開された会議は午前10時まで続いたが、 最終合意案に対する結論を出せずに終わった。 多くの中執委員は労使政合意案がコロナ19で危機状況に置かれた労働者には不充分なだけでなく、 一部は毒素条項として作用する憂慮が強い点を指摘した。

労使政合意案、労働界の要求は曖昧

民主労総は労使政代表者会議に関して、 ▲解雇禁止と生計所得保障、 ▲全国民雇用保険制導入、 ▲傷病手当てを民主労総の3大核心議題に設定した。 だが三つの議題は原則的な文句程度で処理された。

まず経営界の役割に対しては 「共生と協力の精神を発揮して雇用が維持されるように最大限努力する」という水準にとどまった。 政府と公共部門の役割も 「模範的な使用者として危機克服と雇用維持の努力に先導的な役割を遂行する」と具体性が薄い。

全国民雇用保険の導入も政府が今年の末までに 「雇用保険死角地帯解消ロードマップ」を樹立することが核心だが、 問題はロードマップがどのように樹立されるのかが全く担保されていないということだ。

「傷病手当て(健康保険加入者が業務と無関係の疾病・負傷で治療を受ける場合に発生する所得損失に対する補償する付加給与)」の場合、 明確に「傷病手当て」という文句が含まれなかったばかりか、 具体的に支援する計画がない。 最終合意案は「疾病ケアに対する支援拡充」で 「労使政は業務と関係がない疾病などで治療を受ける過程で発生する所得の損失による生計不安定問題を改善するために、 健康保険の保障性強化と財政条件などを総合的に考慮して社会的議論を推進する」と明らかにしている。 傷病手当て支払いのための社会的議論を始めるということで、 財界が強く反対している状況で傷病手当ての支払いまでの過程は非常に遅いものと見られる。

一方、中執委員は具体的に最終合意文の ▲特殊雇用労働者関連の内容が不十分、 ▲雇用維持関連労働時間短縮、休業手当て減額などを労働界で承認する問題、 ▲履行点検機構の問題を指摘した。

企業構造調整促進、休業給与削減など経営界の要求の多くが反映

だが労使政合意案の1-6.(1)「雇用維持のための労使の苦痛分担項目」は労働界の役割で、 「コロナ19危機による売り上げ急減などの経営危機に直面した企業で 勤労時間短縮、休業・休職など雇用維持のために必要な措置をする場合、 これに積極的に協力する」と明示している。 中執委員は労働界の協力が整理解雇のための企業の解雇回避努力という手続きと見なされ、 構造調整を促進しかねないと憂慮した。

また1-2.「雇用維持支援制度拡充」で、 「政府は企業がコロナ19状況によって不可避な理由で法定休業手当てを支払うことが難しく、 『休業手当て減額承認』を申請する場合、 法の範囲内で企業状況、労使意見などを考慮して迅速に審査するように労働委員会に意見を提示する」という文句も問題になった。 中執委員は災害時期の休業給与を削減する内容は、 非正規、零細労働者を代表する労働界としては絶対に受け入れられない内容だと指摘した。

民主労総が強く主張した 「特殊雇用労働者の全国民雇用保険優先導入」の問題も、 特殊雇用労働者の雇用保険加入に邪魔になりかねない文句で作成された。 政府は「特殊形態勤労従事者の雇用保険加入のための政府立法を推進し、 その過程で特殊形態勤労従事者の特性を考慮して 労使および当事者の意見を樹立」する計画をたてたが、 「特殊形態勤労従事者の特性を考慮する」という部分が問題になった。

中執委員は特性を考慮するということは労働者性を問うということなので、 雇用保険適用を難しくする毒素条項だと主張した。 またこれは民主労総が前から強調してきた特殊雇用労働者の雇用保険を優先適用しなければならないという方針にも反する。 中執委員は特殊雇用労働者に対する特例規定の削除を要求している。

さらに、ガイドライン水準で作られた今回の最終合意案を進めるためには、 履行の点検が重要だが、このような履行点検を民主労総が抜けた経済社会労働委員会(経社労委)が主管することも、 中執委員が合意案に反対する理由になった。 後続議論も経社労委が中心になるため民主労総としては介入の余地が少ないということだ。 民主労総は履行点検のために総理室傘下の履行点検委員会設置などを主張したが拒否された。

キム・ミョンファン委員長、直接去就を議論

一方キム・ミョンファン委員長は労使政合意案について、 難しかったので通過させるべきと強く主張した。 キム委員長はまとめ発言で 「不足して不十分な部分もあるが、 初めて社会的対話を提案した趣旨に合わせて主な内容が作られた」とし 「災害期間に非正規職などの脆弱労働者を保護し、 全国民雇用保健と体調が悪い時に休める傷病手当てを導入した。 また賃金譲歩論も遮断した」と強調した。 続いて「昨日の追加の努力にもかかわらず、 一部の中執構成員が一貫して廃棄しろと主張してているが、 私はそれ(社会的対話)を生かさなければならないと考える。 それを乗り越えて一歩先に進まなければならない。 それが私の判断で所信」とし「早い時期に私の進退を含んで判断する」と話した。

ある中執委員は 「労使政合意案が受容されなければ委員長としてさらにできることはないということだと思う。 労使政対話がひっくり返れば構造調整に正面から闘う闘争をするべきだが、 政府を越えるのは難しいと判断しているようだ。 労使政対話だけで政府の協力を受けることができると考えているようだ」と説明した。

キム委員長が自分の去就まで話して労使政の合意の通過だけを圧迫する背水の陣を敷いたという評価もあるが、 事実上、社会的対話の失敗に責任を取るものだと解釈する人々もいる。 ある労働界の関係者は 「不完全な状態で労使政合意案を出して、 これを構成員に説得できないことに責任を取るものでもある」と解釈した。

キム委員長は昨日の深夜、中執会議を中断した後に 李載甲(イ・ジェガプ)労働部長官と会って議論をしたという。 キム委員長は長官との対話の内容を今日の午前の中執会議で共有した。 上の中執委員は 「長官との出会いで、原案から進展したものはなかった。 長官が確答できる事項でもなく、問題ないように努力するという抽象的な意志表現としか見られない」とし 「今、現場では休業と整理解雇強行されているのに、この合意案では絶対に防げない。 そして合意案の不十分で危険な実態だということがあらわれて、 労使政対話の動力も下がらなかったようだ」と評価した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-07-04 15:01:45 / Last modified on 2020-07-04 15:01:47 Copyright: Default

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