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故キム・ヨンギュン市民対策委「政府、19日までに真相究明委の回答を」

労働部の特別勤労監督は信頼できない…真相究明のための調査が必要

パク・タソル記者 2019.01.11 14:34

故キム・ヨンギュン市民対策委が政府に最低限の先決条件を含む要求を投じ、 1月19日までの回答を要求した。 今回の対政府要求は故キム・ヨンギュン氏の葬儀を説前に行うためで、 もし19日までに政府から明確な回答を受けれなければ 市民対策委は大統領に対する強力な闘争に突入すると宣言した。

故キム・ヨンギュン市民対策委と故キム・ヨンギュン氏の遺族は1月11日午前、 フランシスコ会館で記者会見を行って、 対政府要求の内容と対策委の今後の計画を発表した。

市民対策委は「これ以上、キム・ヨンギュン様の葬儀を遅らせることはできないという切迫した気持ちで、 遺族と故キム・ヨンギュン市民対策委員会は政府が1月19日までに要求に対する回答を出すよう厳重に要求する」とし 「もしこの時まで政府が答えなければ、 遺族と市民対策委は苦しいがさらに大きく激しい戦いを準備するほかはなく、 大統領とさらに近くで戦うしかない」と強調した。

故キム・ヨンギュン氏の母親のキム・ミスク氏は 「大統領が慰労の次元で会おうといったが、 くやしい寃罪を晴らせないまま会いたくはなかった」とし 「ある人たちは産安法が通過したので今回の事件はある程度解決したのではないかという。 まるで産安法が通過して、大統領の慰労を受ければいいかのように見られるのは残念で遺憾だ」と明らかにした。

続いて「国民が理解できるように真相が明らかになることを願い、 それによる責任者の処罰も強めることをお願いする」とし 「息子ののぞみのとおり、非正規職が正規職化されて人権を得て、 人が人間らしく生きられる国になることを願う」と訴えた。

市民対策委の要求は、 △独立的かつ権限を持った〈真相究明委員会〉の構成、 △発電所非正規職の正規職転換、 △2人1組の原則と週52時間労働時間遵守のための安全人員拡充、 △合意履行のための後続措置だ。

市民対策委は雇用労働部の特別勤労監督は信頼できないとし、 別途の真相究明委員会の必要性を要求している。 事故再発防止のための構造的-根本的対策を作り、責任者を厳重に処罰するために、 政府と遺族、市民対策委が共同で真相調査を実施しようということだ。

市民対策委のイ・テウィ(公共運輸労組副委員長)共同執行委員長は 「元請会社である韓国西部発電は水で清掃して証拠を損傷した。 証拠毀損を防ぐために市民対策委が特別勤労監督傍聴を要請したが、 雇用労働部は拒否した」とし 「すでに破壊された現場を見て、これ以上今回の調査を信頼するのは難しいと判断した」と話した。

市民対策委のイ・サンユン(労働健康連帯代表)共同代表は、 電力産業の特殊性のために一般調査では真実究明が難しいという点を上げて、 真相究明委員会設置を主張した。 イ・サンユン共同代表は「国家基幹産業を打ち出し、会社は保安を強調しており、 そのために秘密集団のようになって労働部も調査で苦しんだ」とし 「2017年に特別勤労監督、2018年に安全診断を施行しても事故が繰り返されたように、 死の行列を防ぐためには一般調査では難しい」と話した。

市民対策委が明らかにした真相究明委員会の調査の対象は、 5つの発電会社と民間発電所うち1か所、合計6社だ。 調査範囲は安全管理システム、元下請などの運営および雇用構造、組織文化、作業環境および労働条件などだ。 委員会委員では市民対策委が推薦する現場労働者、専門家、政府推薦専門家で構成され、 委員長は市民対策委が推薦して国務総理が任命する方式だ。

発電所非正規職の正規職転換も市民対策委の主な要求だ。 発電所で燃料環境設備運転(2400人)、経常整備(3000人)業務を遂行する用役業者の非正規職労働者は5400人程度だ。 市民対策委は政府関係部署(産業通商資源部、企画財政部、雇用労働部)と発電5社、 非正規職労働者代表が参加する労使政協議体を直ちに構成して、 直接雇用の正規職転換を確定するよう要求した。

市民対策委は1月12日に開かれる4次汎国民追慕祭、 19日の5次汎国民追慕祭でさらに多くの労働者、市民を集める計画だ。 民主労総も19日に全国労働者大会を光化門で開催する。 この他にソウル、仁川、京畿、釜山、忠南など、全国広域市道と市郡区ごとに 故キム・ヨンギュンを追慕するキャンドル集会が平日にも続けられる予定だ。

この他に非正規職100人代表団をはじめ、宗教界、学界、文化芸術界、法曹界など、 各界各層の活動も活発に進められる予定だ。 非正規職100人代表団は 「非正規職悪法廃止、不法派遣、公共部門直接雇用正規職転換」等を要求して18日から青瓦台前で2日間の上京闘争を展開する。

一方、雇用労働部は西部発電泰安発電所に対する特別勤労監督を11日付で終了する。 12月17日に始まった特別勤労監督は、当初2週間を予定されていたが延長された。

市民対策委のチョ・ソンエ真相調査チーム長は 「調査期間が長くなることについて、 労働部は対象下請企業が増えて、その企業を調査して遅れたと答えた。 これは複雑な発電所の下請構造を見せる反証」と指摘した。

対政府要求および対国民要請文

キム・ヨンギュン様の葬儀を行えるように政府に要求します。 遺族の呼び掛けが実現するように力を貸してください。

1か月経ってもまだキム・ヨンギュン様の葬儀を行うことができません。 遺族は「ヨンギュンが本当に望むことは何か」と悩み、また悩みながら、 「責任者を処罰して、ヨンギュンの同僚が安全に働けるようになれば葬儀を行える」と明らかにしました。 しかし悲痛な心を抱いたこの要求は、まだ実現していません。 遺族と市民はこの一か月間頑張って戦いましたが、 変化を拒否して粘る積弊の壁はまだ突破することができません。

元請会社の韓国西部発電は水で清掃して証拠を損傷し、 現場労働者に沈黙を強要しました。 「危険な現場を止めてくれ」と要求した遺族は雇用労働部のシャッターに閉じ込められて夜を明かさなければなりませんでした。 証拠毀損を防ぐために市民対策委員会が特別勤労監督傍聴を要請しましたが、 雇用労働部は拒否しました。 「死の外注化を中断しろ」という要求に対し、政府は「簡単ではない」という言葉を繰り返すだけです。 既得権の共謀はとても力が強いのです。 「彼の犠牲を無駄にしない」という文在寅(ムン・ジェイン)大統領の言葉は、 青瓦台の外ではあまりにもむなしいものです。

1月19日まで政府の回答を要求します。

これ以上キム・ヨンギュン様の葬儀を遅らせることはできないという切迫した気持ちで、 遺族と故キム・ヨンギュン市民対策委員会は政府に1月19日までに 次の要求に対する回答を出すことを厳重に要求します。

第一に、権限があり、独立的した 「真相究明委員会」の構成を要求します。

今必要なことは調査ではなく究明です。 警察の捜査と雇用労働部の特別勤労監督は、事故の表面を扱うだけで、 キム・ヨンギュン様を死に追いやった原因を糾明することができません。 尻尾を切ることはできたとしても、本当の責任者を処罰することはできません。

第二に、死の外注化を中断して、 発電所非正規職を直接雇用に転換するための政府の決断を要求します。

これは政府が進めている公共機関正規職転換政策にも符合します。 企画財政部、産業通商資源部、雇用労働部皆が関連している事案なので、 行政府の首班である大統領が決断することにより解決できます。

どの公務員も従わない大統領の言葉を繰り返すだけで経過した時間はすでに1か月です。 全国の追慕の行列がソウルに集まる1月19日までに政府の公式な回答を要求します。

もしこの時までに政府が答えないのなら、 遺族と市民対策委員会は苦しくてもさらに大きく激しい戦いを準備するほかはありません。 大統領とさらに近くで戦うしかありません。 強力な2段階闘争に突入するしかありません。

市民の皆さん、力を貸してください。 1月19日、光化門広場に集まってください。

遺族の涙の呼び掛けで28年ぶりに改正された産業安全保健法は、 「キム・ヨンギュン法」という名前が面目を失うほど、 キム・ヨンギュン様とその同僚には適用されません。 連日、非正規職労働者が働いて死んだという報道に接しています。 昨日も、今日も、非正規職労働者たちは死んでいます。 非正規職に危険を押し付ける社会で、私たちすべてがキム・ヨンギュンであり、 キム・ヨンギュンの両親にならざるをえません。

市民の皆さん、この惨憺たる死の前で、私たち皆の約束、 「二度とこのような死をなくす」というその約束を忘れていないことを見せてください。

1月19日光化門広場で会って、共に叫びましょう。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-01-17 04:49:29 / Last modified on 2019-01-17 04:49:31 Copyright: Default

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