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釜山HIVに感染した性売買女性の報道姿勢は「助けにならず反人権的」

HIV/AIDS人権活動家ネットワークと障害女性共感、HIVの恐怖を助長するだけの言論に一針

チェ・ハンビョル ビーマイナー記者 2017.10.20 20:19

釜山でHIVに感染した女性が性売買をしていた事件について、 マスコミが刺激的で興味中心の記事を量産していることで 問題の本質を傷つけているという批判が提起された。

HIV/AIDS人権活動家ネットワーク(以下、ネットワーク)と障害女性共感(以下、共感)は、 10月20日の緊急声明で 「去る19日、HIVに感染した女性が釜山で十余人の男性と性売買をした容疑で拘束されたという事実が釜山日報で報道」された後、 「感染者の人権を全く考慮しない報道機関の刺激的な報道態度が続いている」と批判した。

マスコミが報道した内容によれば、 拘束された女性は知的障害2級で2010年に感染の事実を確認し、 この3か月間、生活費のために10余人の男性と性売買をして警察に摘発された。

ネットワークと共感は「(マスコミが該当女性を) 『エイズ女』と烙印するのに忙しく、 伝染の可能性を強調し、加害責任ばかり問う」とし 「感染者だという理由で無条件に犯罪者にする今の状況は、 果たして問題解決の役に立つのか問わざるをえない」と批判した。 また「この女性を悪魔に仕立てる言論の態度は、 エイズ予防どころか置き不安を加重させるだけ」と付け加えた。

彼らは今必要なことは、HIVに対する恐怖感を造成するだけでなく、 HIV感染者を支援する社会的な制度とシステムを点検し改善する努力をすることだと強調した。 特に「『2010年の同一事件、同一人物』という記事から考えられる点は、 彼女が『常習的な加害者』と断定」することではなく、 「2010年にすでに状況が明らかになっていたのに7年間、 彼女の状況が改善されなかった理由を問うこと」だと指摘した。

彼らは性暴力、家庭暴力、性売買被害支援制度、HIV感染者支援制度があるが、 分離されており、特にHIVに対する恐怖と偏見によって制度への接近が遮られているのが現実だとし 「社会的安全網が不在という状況を全く考慮せず、 すべての責任を障害女性個人だけに問うことができるか」と反問した。

ネットワークと共感は 「エイズ拡散が恐ろしいのなら、騒然と『追跡』するのではなく、 さらに正確な情報を提供し、エイズへの認識を緩和し、 検査の負担を減らして自発的に検査を受けられる条件を作るべきだ」と明らかにした。

特にHIV/AIDS感染者の人間としての尊厳と価値を尊重し、基本的権利を保護しつつ、 不利益を与えたり差別待遇を受けることがないようにする国家の義務について喚起し、 「HIV感染障害女性の責任を追及して言論の報道態度に調子を合わせる」のではなく 「責任を全うしたのかについて質問し、 積極的な立場を明らかにしなければならない」と要求した。[記事提携=ビーマイナー]

付記
この記事はチャムセサン提携報道機関ビーマイナーの文です。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-10-28 00:18:25 / Last modified on 2017-10-28 00:18:27 Copyright: Default

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