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大邱市「ハラール事業」推進に「ムスリムが押し寄せる」と嫌悪大混乱

「ムスリムはテロリスト」主張乱発・・・ムスリム困惑

パク・チュンヨプ記者 2016.02.09 11:57

2月5日午前、大邱市観光課の電話機は火事になった。 あふれる電話を突破してやっとつながった瞬間、担当公務員の声には疲れが感じられた。 彼は朝から苦情の電話が鳴り続けているという残念な事情を訴えた。 記者と通話した約10分間に彼にかかってきた電話が9本だという。 理由はつまり、大邱市がムスリム観光客誘致のためにハラール食品育成事業計画を発表したことだ。

「ああ本当に困惑しています。 われわれはただイスラム文化圏からの観光客に便宜を提供する程度に事業を構想して報道資料を出したのですが、 ムスリムが集団居住でもするかのように伝わり、民願が多いです。 大々的にやろうとしているのではないのですが… 特に、キリスト教側から強い反対があり、事業が取り消されそうな状況です」(カン・ミンホ大邱市観光課海外観光チーム長)

大邱市はハラール(Halal)市場拡大傾向に歩調をあわせ、 ハラール食品認証、韓国型ハラール飲食店認証などを推進すると発表した。 ハラールはイスラム法(Shariah)で「許されたもの」という意味で、 ハラール・フードとは広くイスラム教理が認める食品、狭くは生きた獣をイスラム式に処理した食べ物をいう。

大邱市の計画がマスコミで伝えられた後、ダウム・アゴラには大邱市のハラール食品育成事業に反対するという「問題請願(一種の署名運動)」が上がってきた。 請願開始から16時間で署名は1万2千人を越えた。 電話の洗礼はこの請願の中で観光課電話番号が案内され、 抗議の電話を提案したためと見られる。

[出処:ダウム・アゴラ『大邱ハラール事業反対』請願キャプチャ]

この請願には確認できない主張がいっぱいだ。 紙面不足のため(精神健康のため)請願者の 「祝福(ダウムのニックネーム)」氏の要旨を三端論法の形式で要約してみる。

大前提:大邱市がハラール事業を施行すれば多くのイスラム人がくる。
小前提:イスラムの人はテロリスト、犯罪者だ。
結論:大邱市に多くのテロリストが入ってくる。
(ボーナス:「テロ防止法導入が必要です」)

参加者のコメントにもムスリム嫌悪があふれている。 彼らは「反対です。自分の国で気楽に安心して暮らせないとは、ちょっと自国民保護してくれ!!!!!!!」(sellys*)、 「これはどういうことですか。 わが国の性暴力犯も多く電子足輪も足りない局面なのに.. これは何か!反対!」(シンサ)、 「ISが何で、性暴行がどういうことですか!!」(福祉士*) などの意見を残した。

ハラール食品のおかげでムスリムのテロリストがくる?…
「移住労働者の立場ではビザ発給も難しい」

今回の事態で大邱市に居住するムスリム(約5000人、大邱市推定)は困惑している。 バングラデシュから韓国に帰化したムスリムのキム・サンホ(40)氏もそのうちひとりだ。

キム氏はイスラム法に従いハラール食品しか食べない。 繊維工場で働くキム氏は工場の食堂でも豚肉などハラーム(Haram、律法が認めない食べ物)は絶対に食べない。 東方礼儀の国で食べ物で虐待されるキム氏はそれでも 「私たちも私たちに対する嫌悪について考えなければならない。 イスラム人が解くべき宿題」と黙々と働く。

だがハラール食品そのものに対してはくやしい気持ちもある。 ハラールは殺される動物の苦痛をできるだけ減らす尊重の気持ちから出発したものだからだ。

「われわれはモハメドに従います。 モハメドがそうしたので、私たちもハラール方式に従います。 動物を苦しんで殺してはいけないという意味です。 苦しんで死んだ動物は食べてもいけません。 一気に死ねるように、できるだけ苦痛を感じないように処理しなければなりません。 韓国はどのように処理していますか?」(キム・サンホ氏)
キム氏は「韓国がキリスト教化されているからでもある。 宗教的な摩擦はどこに行ってもあり、悪いとは思わない」とし 「小さな事業一つで起きたハプニングだが、 大邱市の事業でムスリムが押しかけるというのも難しい話だ。 移住労働者の立場でとしてはビザがなければ来られないのに、現実は難しい」と話した。

城西工団労組労働相談所のキム・ヨンチョル所長は 「政府や大邱市次元では対イスラム輸出の増加やイスラム観光客対象事業のために進めているのかもしれないが、 キリスト教の立場としては異端の宗教を排斥する目的で嫌悪を助長するかもしれない」とし 「それではまるでハラール食品事業でムスリムによる犯罪区域ができるかのように糊塗されて、 嫌悪感も助長されてしまう」と説明した。

付記
パク・チュンヨプ記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-02-11 19:10:04 / Last modified on 2016-02-11 19:10:09 Copyright: Default

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