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江汀村海軍官舎反対テント撤去...対立の火種は相変わらず

海軍、村住民2人と活動家など4人に拘束令状請求

カン・ハン記者 2015.02.02 18:40

済州海軍基地軍官舎反対テントは強制撤去されたが、 江汀村会とカトリック団体が官舎建設を止めることを要求して対立が続いている。 一方、済州地方警察庁は行政代執行を妨害した容疑で村住民と活動家など4人に2月2日、 拘束令状を申請した。

「済州軍事基地阻止と平和の島実現のため汎道民対策委」によれば、 彼ら4人のうち海軍官舎敷地の入口にテントと櫓を設置して行政代執行を妨害するなどの容疑で特殊公務執行妨害罪が適用され、 チョ・ギョンチョル江汀村会長とコ・グォニル副会長に拘束令状が申請された。 残りは先に連行されて釈放されていない2人で、 行政代執行妨害の現行犯で逮捕されて護送中に警察官を暴行した容疑と汚物をペットボトルに入れて撒いた容疑を受けている。

▲1月31日、国防部が済州海軍基地軍官舎工事現場前の座り込みテントの強制撤去を行い、江汀村住民と反対団体活動家が櫓に上がった。[出処:済州平和の島実現のためのカトリック連帯]

1月31日、国防部は江汀村軍官舎工事現場前の座り込みテントに対し、撤去行政代執行を行った。 「済州平和の島実現のためのカトリック連帯」によれば、行政代執行はこの日の午前7時30分頃から始まって15時間続き、用役、警察など約1000人が動員された。 江汀村住民と海軍基地反対団体が座り込みを始めた2014年10月25日以来、99日目の出来事だ。

江汀村会は市民団体と共に2月2日午後に記者会見を行い、 「(行政代執行の)過程で江汀住民をはじめ4人が病院に運ばれ、24人が連行された」と明らかにした。 済州住民自治連帯のカン・ホジン執行委員長は2月2日午後2時現在、連行された24人のうち、 労働者と江汀村平和活動家の2人を除く22人が釈放されたと「カトリックニュース・いまここ」に話した。

連行された人の中にはカトリック司祭、修道士などの信者も最低7人いる。 チョン・ソンニョ江汀公所会長は2月2日「カトリックニュース・いまここ」との電話インタビューで、 連行されたイェズス会のキム・ソンファン神父、パク・トヒョン修道士、韓国殉教福者聖職修道会のヤン・ウンギ修道士、イ・ドンチョル神父、ヤン・ユンモ映画評論家と修道女1人は、ほとんどが解放されたが、 行政代執行の過程でイ・ドンチョル神父が針金でひっかかれるなどの傷を負ったと伝えた。

姜禹一主教など現場を訪問して「平和的解決」を呼び掛け

撤去のまっ最中に主教も現場を訪問し、平和的解決を要求した。 軍官舎工事現場から5分の距離にある海軍基地工事現場前のテントで1月31日午前11時、 全州教区長イ・ビョンホ主教がミサを執典した。 現在、毎日午前11時の江汀生命平和ミサは、海軍基地工事現場正門前で奉献しており、 今日(2月2日)もキム・ソンファン神父によるミサが行われた。

1月31日午後7時50分頃には済州教区長の姜禹一(カン・ウイル)主教が海軍基地官舎工事現場入口に到着した。 姜主教はまず櫓で抗議をしている村の住民、平和活動家と対話した後、警察の責任者と会った。 櫓の状況がかなり危険になったので、何よりも安全を優先して平和に問題を解決しようという試みだった。

当時、櫓の座込者と村住民たちは、連行者の全員釈放と法的問題がこじれないように助けてほしいと要請し、 姜禹一主教は座込者と警察の責任者との間を行き来して仲裁した。 これについて警察が最大限努力するという立場を示し、座込者は櫓から降りて連行された。

姜主教に同行したコ・ビョンス神父(済州教区福音画室長)は「カトリックニュース・いまここ」との電話インタビューで、 当日の午後7時45分頃に座込場に到着した時、 チョ・ギョンチョル江汀村会長と住民、キム・ソンファン神父、ヤン・ウンギ修道士などが櫓に上がっていたが、 櫓には踏み台がなく、座込者の中には自分の体をロープで縛っている人もいて危険に見えたと伝えた。

「江汀村住民、軍拠点化と村共同体の崩壊を心配」

江汀村の住民が、特に「軍官舎」に強く反発する理由について、済州住民自治連帯のカン・ホジン執行委員長は 「大規模な軍官舎ができると海軍基地と共に江汀村全体が軍の拠点のようになり、 既存の村共同体が崩壊するという理由で住民は反発してきた」と「カトリックニュース・いまここ」に説明した。

2月2日の記者会見で江汀村会と海軍基地反対団体は 「軍官舎の建設は当初、海軍基地建設計画にはなく、 村総会で何度か公式に反対を明確にした事案」とし 「海軍も江汀住民の同意がなければ江汀村内軍官舎を作らないと約束していた」と主張した。 それと共に「われわれは江汀村の真中の海軍基地軍官舎建設を決して容認しない」と強調した。

カトリックの15の教区正義平和委員会と修道者、一般信者団体が集まった 「済州平和の島実現のためのカトリック連帯」も、同日出した声明で 「櫓を作って崖に上がる抵抗の方法を心配するのではなく、 なぜ危険な方式を選んだのかをまず考えなければならない」と江汀村住民への共感を要求した。

カトリック連帯は「国防部は暴力的な行政代執行について江汀村に謝罪して、 再発防止を約束」すること、 「海軍は江汀村内で進めている軍官舎建設を撤回して住民と対話」することなどを要求した。

一方、国防部は行政代執行一日前の1月30日に出した立場資料で 「今回の行政代執行は済州民軍複合港(海軍基地)の完工時点に合わせ、 ここで働く将兵のうち、作戦必須要員とその家族が居住する軍官舎72世帯の建設を、 計画している工期の2015年12月に終わらせるためのやむをえない措置」と説明した。

この資料によれば国防部は2014年10月、反対側の工事現場入口の占拠で官舎工事が中断した後、 済州道に代替敷地の確保や民営アパート提供など代案を要請した。 これについて済州道が海軍基地から2.3キロの距離にある私有地を提示し、 海軍がこの敷地を確保して官舎建設を進める方式を提案したが、 許認可の手続きと代替敷地内の墓地移葬などに最低約3年かかると予想され、 受容できなかったというのが国防部の立場だ。

済州海軍基地軍官舎の建設は、2008年6月に海軍が江汀村の周辺に約600世帯のアパート確保の協力を要請したことで始まった。 2009年、当時のキム・テファン済州道知事が江汀村内の海軍アパート建設推進を発表し、 2011年に済州道はアパート建設が可能であることを海軍に通知した。 海軍は江汀村に616世帯のアパートをたてることにして3回の住民説明会を開いたが、反対にあたり失敗に終わった。

そのため海軍は2013年に計画を変更し、済州道との協議を経て作戦必須要員の居住用に72世帯を江汀村の中に作り、 残る544世帯は海軍基地が完工した時に西帰浦近隣の未分譲アパートを買い入れることに決定した。 江汀村海軍官舎72世帯の工事は2014年10月に着工した。(記事提携=カトリックニュース・いまここ)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-02-03 06:54:43 / Last modified on 2015-02-03 06:54:44 Copyright: Default

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