本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:裁判所「すべての現代車社内下請は正規職」、10年の不法派遣闘争が結実
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1411059720000St...
Status: published
View


裁判所「すべての現代車社内下請は正規職」、10年の不法派遣闘争が結実

現代車の全工程994人は全員正規職と判決...現代車非正規職労働者は歓呼

ユン・ジヨン記者 2014.09.18 16:37

裁判所が現代車社内下請労働者全員を正規職だと認定した。 集団的に勤労者地位確認訴訟を提起した約900人の社内下請労働者を全員正規職と認定した初の判決だ。 これは事実上、裁判所が現代車の全工程で不法派遣が行われていたことを認めるもので、 波紋が予想される。

裁判所「すべての現代車社内下請は正規職」
現代車全工程の994人全員を正規職と判決

ソウル中央地法民事41部(部長判事チョン・チャングン)は9月18日午後1時50分、 現代車の社内下請労働者が現代自動車を相手取って提起した二件の勤労者地位確認訴訟で、 非正規職労働者994人全員が現代車と直接雇用関係があると判決した。

裁判所は「勤労者地位確認請求をした原告全員に対し、 被告人の現代車との間に実質的な勤労者派遣関係が認められる」と判決した。 訴訟を提起した994人のうち、新規採用されたり訴えを取り下げた原告を除く全員が正規職転換の判決を受けことになったわけだ。

旧派遣法の雇用擬制条項を適用される931人の社内下請労働者が請求した賃金訴訟も、 一部勝訴した。 裁判所は「931人の原告は全員派遣勤労者として2年以上、被告事業場で働いた事実が認められるので、 雇用みなし条項により、上の原告らは被告の勤労者であることを前提とした賃金請求の部分は一部引用される」と明らかにした。

ただし、雇用義務条項が適用される62人の労働者は、2年経った後に会社に雇用義務履行を請求できると明らかにし、 会社が雇用義務を履行しない賃金相当額を賠償する義務があると説明した。 これにより、裁判所は現代車が原告にそれぞれ214億4882万ウォンと16億4927万ウォンを支払うよう判決した。

訴訟で勝訴した現代車の非正規職労働者たちは、 プレス、車体、塗装、艤装、エンジン、生産管理、品質管理などのすべての工程に所属している。 結局、裁判所が現代自動車の全工程で不法派遣が続いてきたという事実を認めたわけだ。

2010年と2012年、大法院が現代自動車社内下請労働者のチェ・ビョンスン氏を正規職と認定する判決をしたが、 900人以上の社内下請労働者に対して正規職と判決したのは今回が初めてだ。 現代車はこれまで大法院の判決は 「チェ・ビョンスン個人だけに該当する判決」と主張してきたが、 今回の判決により現代自動車の全行程が不法派遣であり、 社内下請労働者の全員正規職化が立証された。

なお、1900人の現代車非正規職労働者は、 2010年に勤労者地位確認訴訟を提起した。 しかし裁判所が3回にわたり判決を延期するなど、 3年10か月裁判が遅れ、18日に1審の宣告が下された。

10年の不法派遣闘争が結実…労働者たちは涙と歓呼が入り乱れる
「われわれの10年の闘争が正しかったことが確認された…正規職化のために闘争する」

宣告が終わった後、 裁判所を出た現代車非正規職労働者たちは歓声をあげた。 一部は涙を流した。 不法派遣闘争10年目の成果で、4年間待った末に得た判決だった。 8日間、ソウル中央地方法院の前で早急な判決を要求してハンストをしていた現代車蔚山非正規職支会のパク・ヒョンジェ組合員は涙を止めることができなかった。

裁判の直後、現代車非正規職支会は裁判所前のハンスト場で記者会見を行い、 今回の判決に対する立場を明らかにした。 法律代理人の金属法律院所属のキム・テウク弁護士は 「今回の宣告は、旧派遣法の雇用擬制条項の適用を受ける原告と、 改正派遣法の雇用義務条項を受ける原告すべてが現代車と勤労者派遣の関係にあり、 2年以上働いた労働者は直接雇用されるか雇用義務を認められることになった判決」と説明した。

続いて「現代車はこれまでチェ・ビョンスンの判決について、 艤装工程だけに当てはまると主張してきた」とし 「だが裁判所はすべての工程で不法派遣を認めたので、 事実上、社内下請自体が不法だと判決をした」と強調した。

現代車との8.18特別採用合意に参加しない現代車蔚山非正規職支会は、 今後、今回の判決を根拠として社内下請全員正規職化闘争を続ける方針だ。 現代車蔚山非正規職支会のキム・ソンウク支会長は 「もう法律違反者の鄭夢九(チョン・モング)を拘束させなければならないという事実が明らかになった」とし 「われわれは今後、現代車に当事者として直接交渉を要求するなど、 すべての社内下請の正規職転換のために闘争していく」と明らかにした。

8日間ハンストをしていたイ・ジナン主席副支会長は 「結局、われわれの10年間の闘争が正しかったことが確認された」とし 「会社の新規採用と特別合意が詐欺であることがはっきりした。 われわれは正規職に転換されるまで闘争し、 必ず正規職転換を実現する」と声を高めた。

パク・ヒョンジェ組合員も 「われわれの要求が無理な要求ではないということが確認された。 これ以上、仲間たちが現場で用役に頭を殴られ、怪我をするようなことがあってはならない。 すべての社内下請労働者が正規職に転換されるまで戦う。 現代車は今からでも自分たちの誤りを認めろ」と涙を流した。 なお9月18日の全面ストライキの後にソウルに上京した現代車蔚山非正規職支会は、 午後3時、良才洞現代車本社前で大規模集会を開催した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-09-19 02:02:00 / Last modified on 2014-09-19 02:02:00 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について