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警察、「時局ミサ講論」のパク・チャンシン元老神父に召還通知

正義具現司祭団、「国家保安法容疑で召還するのは良心の自由の抑圧」

ムン・ジュヒョン記者 2014.09.01 19:11

昨年11月22日に群山寿松洞聖堂で開かれた 時局ミサに対する理念論争がまた始まった。

全北警察庁は当時の時局ミサで講論をしたパク・チャンシン元老神父を9月1日に召還調査をすると明らかにした。 聯合ニュースによれば、警察は外部機関から朴神父の発言が北朝鮮を利する目的があり、 利敵性があるという鑑定結果を受けたという。

チョン・ソクチョン全北警察庁長は9月1日、異例の記者懇談会を開き、 法のとおりにパク・チャンシン神父を調査する立場を明らかにした。

天主教正義具現司祭団、「保守勢力が朴神父の講論を意図的に歪曲」

天主教正義具現司祭団と全北地域の市民社会団体らは、 パク・チャンシン神父の召還方針に強く反発している。 司祭団と団体らは9月1日午前、全北警察庁の前で記者会見を行って 「当時のミサの講論は誰が聞いても神様の言葉の福音を世の中に宣言するものなのに、 政府と保守言論および政府系の団体は講論の一部分を従北左派という理念論争と解釈した」とし 「朴神父の講論を国家保安法容疑で捜査するのは良心の自由を抑圧する独裁権力の悪行であり、 朴神父の真心を歪めるものだ」と話した。

▲9月1日、昨年11月の時局ミサで講論をしたパク・チャンシン神父に警察が出席を要求したことを糾弾する記者会見が全北警察庁前で開かれた。[出処:チャムソリ]

正義具現司祭団は今回の召還がカトリックのミサの中で行われた講論を標的としているという点で、 宗教弾圧だという点も明確にした。 司祭団のある司祭は「ミサ中の講論は、 法王と主教も介入しない司祭固有の権限」とし 「政府がミサ中の講論を捜査するのはカトリックの歴史で初めての出来事だ。 明白な宗教弾圧」と話した。

またこれらの団体は、時局ミサから9か月経った時点で朴神父を召還調査するのは、 おそらく意図があるという点も主張した。 団体は「大統領退陣を掲げて時局宣言を発表した全教組教師に拘束令状を申請するなど、 真実と定義を要求する人々を弾圧するのは、公安政局を作るという意図」とし 「朴神父への出席要求は、セウォル号政局でまた韓国社会の慢性病である従北論争を起こし、 国民にクツワをはめようとする不純な陰謀」と主張した。

天主教正義具現全州教区司祭団のソン・ニョノン代表神父は 「この懸案を法王様がいる時に処理するのは負担になるから使わずにおいて、 法王様が帰ってから半月も経たずに調査するというのは明らかに意図があるのだろう」と考えを伝えた。

パク・チャンシン神父は今回の事案に対するすべてを司祭団に委任したという。 司祭団は「パク・チャンシン神父の講論の内容と発言は、 すべてインターネットに公開されており、警察も知っている内容だ」とし 「朴神父はさらに言うべきこともなく、調査されることもない」とし、 警察の召還調査を拒否する方針だ。

なお、パク・チャンシン神父の講論について保守団体は今年のはじめに国家保安法違反容疑で告発し、議論が始まった。 合計4件の告発と4件の陳情が提出された。 保守団体は9月1日午前、全北警察庁でパク・チャンシン神父が召還調査に応じるよう要求する記者会見を行った。

「従北で労働者、農民の要求を弾圧するな」という講論が国家保安法違反?

警察と保守団体が問題にしているパク・チャンシン神父の講論は、 昨年11月22日に群山の寿松洞聖堂で開かれた 「朴槿恵大統領辞任要求時局ミサ」の間に25分間行われた。 この日の時局ミサは、国家情報院をはじめとする国家機関の不法大統領選挙介入があらわれて朴槿恵大統領の責任を問う場だった。

▲昨年11月22日、天主教正義具現司祭団は群山市寿松洞聖堂で「朴槿恵大統領辞任要求時局ミサ」を開いた。[出処:チャムソリ]

朴神父は講論で 「不当な権力と誤った財物の世の中の罪は多くの人々の生存を威嚇し、人権を侵害して、 希望のない世の中、抑圧と搾取が乱舞し乱れた世の中を作る」とし 「しかし今、イエス様を信じる信仰人は、世の中の罪に関心がない。 死んだ後で天国にさえ行ければ良いと考えているのが今日の私たちの信仰」と、 現実を無視する宗教を批判した。

また、パク・チャンシン神父は講論で、 労働者、農民、庶民をはじめとする人々を大切にする政党と勢力を従北と追い立て、 抑圧する李明博(イ・ミョンバク)と朴槿恵政権の態度を強く批判した。

朴神父は「われわれは本当に豊かに暮らせる世の中で生きているかように話す。 しかし誰が労働者になろうとするのか? 農民の息子たちが妻をめとれるか?」と話し 「労働者、農民、庶民はこの国の産業化の過程で途方もない犠牲を甘受した人々だ。 ところが彼らを大切にしようといえば従北主義者だと言って非難する。 彼らが私たちの敵なのか」とし、 政権による従北追い込みが貧しい庶民を抑圧することに活用されていると批判した。

問題になった「延坪島砲撃」に関する発言は、NLL問題に言及して南北が対話と交流・和解を通じ、 平和統一に進む方向を模索するべきだとし、 政府の対北朝鮮敵対政策の批判の中で出てきた。 朴神父は政府の対北朝鮮敵対政策も結局は従北問題に利用され、 労働者・農民・庶民を弾圧すると憂慮した。

付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。この記事はチャムソリにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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