セウォル号CCTV 約2分後にDVR PC遮断ログファイル発見
朴範界も疑惑提起…ペ・ウイチョル弁護士、国家情報院の関係にも言及
「セウォル号出港初期に国家情報院職員搭乗の証言も」
キム・ヨンウク記者 2014.08.29 18:15
セヌリ党は、セウォル号特別法の真相調査委員会への捜査権と起訴権付与を拒否している中、
最近復元されたセウォル号CCTV関連の疑惑が強く提起され、
特別法制定の要求が高まっている。
CCTV疑惑はセウォル号沈没直前にセウォル号の内部にあった64台のCCTV映像が記録されたDVR PCに保存されていたCCTVの映像とDVRの復元の過程で出てきた。
DVRから復元された映像は、8月22日にセウォル号家族に公開され、
映像を見た家族と弁護士はさまざまな疑惑を提起した。
不明者の家族と共に彭木港で生活し、法律支援をしているペ・ウイチョル弁護士は8月28日、
CBSラジオの「時事ジョッキー鄭寛容です」とのインタビューで
「セウォル号のCCTVは8時30分59秒に同時に消えた」とし
「消える直前まで、特に異常な兆候が発見されたり、
あるいは事故を認知してあわてるといった姿は写っていない」と伝えた。
海洋水産部が明らかにしたセウォル号の進路変更の時間は午前8時49分で、
約18分前に64台のCCTVすべての電源が不明な原因により切れたということだ。
ペ・ウイチョル弁護士は、CCTVの電源を誰かが故意に消した可能性を強く提起して
CCTV映像記録装置のDVR PCの電源の問題に言及した。
ペ弁護士は「CCTVが同時に消えた時間が8時30分59秒だが、
生存学生の証言から、その時間に停電はなかった点を再度確認した」とし
「停電がなかったとすれば、その時間に誰かが意図的にCCTVを切るか、
コンピュータの電源装置を遮断したという推論が可能だが、
私たちはDVRのハードディスクに8時33分38秒に最後に記録された活動ログファイルを発見した」と明らかにした。
DVRはPCのCCTVプログラムで動くので、
最後にコンピュータを作動させた痕跡がログファイルに残っているということだ。
DVR PCは、CCTVの映像が切れた8時30分59秒から2分39秒後の8時33分38秒まで動作していたという。
これは64台のCCTVからDVRにつながるPCの電源が切れたのではなく、
64台のCCTVからPCに映像が送られる経路でもCCTV自体をまず遮断した後にPCを切ったということだ。
ペ・ウイチョル弁護士は「DVR PCが作動している状況で、
誰かがCCTVの作動プログラムを意図的に8時30分59秒頃に中断させたと見ており、
8時33分38秒以後にPCの電源も遮断されたと見ている」とし
「このような部分について、
誰かがCCTVを故意に遮断し、その次にDVR PCは果たして誰が遮断し、なぜ消えたのか、
こうした疑惑について真相究明をする必要が追加で提起される」と強調した。
出港初期に国家情報院の職員がセウォル号に搭乗したという証言も
このように、CCTVとDVR PCが2分39秒の差で切れたことについて、
ペ弁護士は復元した船員のノートパソコンから国家情報院指摘事項文書が発見された事実との関連性を提起した。
ペ弁護士は「この前、清海鎮海運の公判で出港初期に国家情報院職員がセウォル号に搭乗したという証言が出てきた」とし
「出港後も国家情報院がさまざまな指摘事項によりセウォル号の運航に介入、点検していたとすれば、
事故当日に国家情報院職員がセウォル号に乗っていた可能性を完全に排除することはできない」と指摘した。
続いて「船員への追加調査だけでなく、生存者の証言をさらに具体的に集め、
当日のCCTVがある3階のロビーの近くで特異な行動を見せた人物があるのかを確認する必要がある」とし
「国家情報院との関連性を明らかにするためにも、聖域がない調査が必ず要請される」と強調した。
ペ・ウイチョル弁護士はまた、
復元されたCCTV映像が出てくると、一部のマスコミがDVR復元業者の言葉を引用してCCTVがいっせいに消えたのは停電のためだったと報道したことについても、
大検察庁の介入の可能性を強く提起した。
ペ弁護士は「CCTVの証拠保全は非公開裁判なのに、
復元業者が検証期日より前にCCTVが8時30分まで録画されており、
これが停電だと断定する内容をインタビューと共にマスコミに流した」とし
「復元業者とマスコミが非公開裁判の原則を破る違法を行いながら、
CCTVが持つ証拠の重要性と意味を縮小しようとしているのはとても遺憾だ」と話した。
続いて「特異な点は、私たちが該当の復元業者にDVRを持って行った時、
すでに大検察庁の職員がきていた」とし
「こうした情況から見て、不明者家族は復元過程と業者を通じ、
最高検察庁が介入しているのではないのかという疑惑を追加で提起している」と明らかにした。
CCTVの検証結果そのものにも新しい疑惑がある上、
復元の過程でわかった最高検察庁の行跡とマスコミの態度は、
検察が復元業者にも介入したのではないかという疑問まで生んでいる状況だ。
ペ弁護士は「これらすべては政府とマスコミ、国家情報院、検・警、合同捜査本部すべてが信頼できず、
彼らも聖域がない捜査の対象にしなければならないということを意味する」とし
「換言すれば、聖域がない捜査のために、
真相調査委員会に独立した捜査権を付与する特別法の必要性を雄弁にもの語っている」と明らかにした。
彼は機関士の行跡についても疑問を提起した。
ペ弁護士は「7時50分頃から8時30分頃まで、
機関士が機関室でエンジンと推定される物体を操作している姿が発見された」とし
「3等機関士はその時間に塗装作業をしていたと検察で陳述したが、
CCTVに写っていた光景は塗装作業の様子とは全く違うので、
この陳述が偽証であることは明白だ」と説明した。
機関室の作業以後の8時30分59秒にCCTVが止まり、
8時49分に進路変更が始まったので、
機関士の行跡と機関室で何があったのかについての綿密な真相調査は大変重要だということだ。
ペ弁護士によれば、今回の新しい疑惑の鍵になったDVR装置は、
6月22日に船体から引き揚げられ、袋に入れられて廃棄物の袋と共に
バージ船の片隅に放置されていたのを家族対策委の映像記録団が発見し、知らされた。
この知らせを聞いたペ・ウイチョル弁護士がすぐ検警合同捜査本部に連絡をしたが、
検警合同捜査本部はDVRの基本的な腐食防止措置さえ取らずに木浦埠頭に放置した。
結局、家族と大韓弁協が裁判所に緊急証拠保全申請をして、
検察と弁護人が立ち会って腐食防止措置を取った。
こうした状況が伝えられると、
新政治連合の朴範界(パク・ボムギェ)院内報道担当者もブリーフィングを通じ、
国家が真相究明の証拠を放置している問題を指摘した。
朴範界報道担当者はブリーフィングで
「セウォル号に設置された64台のCCTV動画と業務用ノートパソコンがフォレンシックの専門家により復旧され、
裁判所に証拠保全されている」とし
「セウォル号の被害者を代理して、
大韓弁協が裁判所に証拠保全申請を行い、
その決定によって行われた」と説明した。
続いて「セウォル号惨事の被害者によって復旧し保全されている証拠資料は、
セウォル号惨事の原因の真相究明と関連し、
意図的かどうかにかかわらず、
検察の捜査にきちんと反映されていないものと見られる」と指摘した。
朴範界報道担当者は
「子供たちの携帯電話の動画、業務用ノートパソコン、64台のCCTV動画に対する徹底した分析が行われれば、
セウォル号惨事の原因を明らかにするために大きな役割を果たすだろう」とし
「まだ明らかになっていない資料が相当数あり、
特に情報機関についての証拠保全申請をしたが、公開が拒否されているものがあり、
これについての証拠保全申請手続きでは証拠の提出を強制できない限界もあると(遺族側が)吐露している」と指摘した。
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可( 仮訳 )に従います。
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Created on 2014-08-31 21:56:40 / Last modified on 2014-08-31 21:56:40 Copyright:
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