韓国:政治判決をした裁判所、「コルテックの整理解雇は正当」 | |||||||
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「政治判決」をした裁判所、「コルテックの整理解雇は正当」?資本の整理解雇の道を開いた判決...鑑定報告書も無視、労働界反発
ユン・ジヨン記者 2014.01.10 13:26
ソウル高等法院が結局、楽器製造業者の(株)コルテックの主張を認めた。コルテック使用者側の整理解雇は、大田工場の緊迫した経営上の理由でなされたという判決だった。コルテックの労働者たちは、裁判所から敗訴の判定を受けた。何と8年間の闘争と法廷攻防、大法院破棄差戻しの末に出てきた「虚しい」判決だった。 裁判所の今回の判決は、裁判所が選任した会計法人の鑑定評価も否定したもので、 裁判所は「政治判決」の汚名を避けられない。特に「緊迫した経営上の危機」 という法的整理解雇の要件が、現実には効力を発揮しないことを証明した判決で、 今後は資本がさらに簡単に整理解雇ができる道を開くことになった。 「政治判決」をした裁判所、「コルテックの整理解雇は正当だった」1月10日午前10時、ソウル高等法院西館306号法廷は、コルテック・コルト楽器 の労働者たちと連帯団体で埋まった。法廷に入った判事は、「労働者の控訴を 棄却する」とし「使用者側の整理解雇は正当だった」とすぐに宣告を終えた。 整理解雇有効判決についての特別な説明もなかった。8年闘争を続けた労働者たちは かたい表情で法廷から出た。 ソウル高裁民事1部(部長判事清酒観)はこの日、(株)コルテック大田工場で働き 整理解雇されたヤン某(51)氏など24人が会社に対して出した解雇無効確認訴訟 破棄差戻し審理で、労働者たちの敗訴を宣告した。使用者側の整理解雇と工場 閉鎖は正当だったということだった。 ただし、整理解雇の直前に懲戒解雇された金属労組コルテック支会のイ・イングン 支会長など3人に対しては「懲戒解雇は不当」と判決した。また裁判所は懲戒解雇 期間の賃金を労働者に支払えと明らかにした。 これまで中央労働委員会、地方法院、高等法院はコルテックの整理解雇に対し 相異なる判決を出し、大法院は2012年「審理が不十分」としてこの事件を高裁 に破棄差戻した。この7年間、激しい法的戦の末の四番目の判決だったが、結果 は使用者側の勝訴であった。 判決直後、イ・イングン コルテック支会長は「とんでもない判決」としタバコ をくわえた。彼は「懲戒解雇は、すでに2審で使用者側が放棄した事件で、整理 解雇は大法院まで行って破棄差戻しされた」とし「完全に使用者側の主張を認 めた。会計鑑定報告書も皆無視された」と困惑した表情になった。 労働者たちは裁判所に向かって鬱憤を放った。ある労働者は「棄却された理由 も教えず『棄却する』と言って終わりか。原告がどれほどくやしいか考えるべき ではないか。自分たちも理由が説明できないほど恥ずかしいのか。これが裁判か。 最悪の状態だ」と声を高めた。 勤労基準法整理解雇の要件を弱める...資本の簡単な整理解雇に道を開いたか今回のソウル高裁の判決は、裁判所が選んだ会計法人の鑑定評価も否定して、 議論が予想される。去る2012年2月23日、大法院はコルテック労働者に対する 整理解雇判決で「審理が不十分」という理由でこの事件をソウル高裁に差戻した。 これに伴いソウル高裁は会計法人を選任し、(株)コルテックに対する鑑定評価 を実施した。この監査報告書を根拠に判決を出すという趣旨だった。会計法院 が裁判所に提出した「株式会社コルテックおよび大田工場経営状況鑑定報告書」 は、コルテック大田工場が経営上の緊迫した事由があると見ることができない という内容を骨子としていた。 鑑定報告書は「大田工場の損失額は、コルテック全体の資産規模や売上額規模 から見て重要な比重を占めていない」とし「コルテックの財務構造は堅実で、 通期他事業の収益が良好なので、大田工場の営業損失状況が経営上の緊迫した 事由に該当するとは見られない」と明らかにしている。 また会計法人は「コルテックの経営状況が整理解雇をする程に緊急な経営上の 必要性があるとは見られず、大田工場の営業損失水準がコルテック全体の経営 悪化に転移し、危機状況を招くほどの財務的要因はない」点を明確にした。 鑑定報告書を基盤にすると、裁判所は「整理解雇無効」の判決をしなければな らないが、状況は逆転した。裁判所は事実上、鑑定報告書を受け入れなかった。 何よりも重要なのは、裁判所が資本側に簡単に整理解雇を断行できる道を 開いたという点だ。 これまで「経営上の理由」を含む整理解雇要件は、その範囲が不明確で、法的 な争いが続いてきた。だが裁判所は今回の判決で、彼らが選任した会計法人も 認めない「経営上の理由」を自ら決定し、「将来予想される危機に対処する 整理解雇も正当だ」という判例を作った。結局、裁判所は勤労基準法の整理 解雇要件を弱める一方、企業の容易な工場閉鎖と海外移転の道を開く形になった。 裁判所が選任した会計法人の鑑定報告書も無視...「政治判決」の非難直面判決直後、コルト、コルテック支会と「コルトコルテック・ギター労働者共同行動」、 文化活動家などは、ソウル高等法院西門前で記者会見を行い、裁判所の政治判決を 受け入れることはできないという点を明確にした。 イ・イングン コルテック支会長は「0.1%の憂慮が現実になった。破棄差戻しの 後、初めての審理から心配だった。判事はすでに使用者側に傾いていた」とし 「そんな心配の中で会計監査報告書が出され、コルテックが整理解雇をする程 緊迫した経営上の理由はないという結果が出てきた。しかし裁判所は徹底的に その報告書を否定した」と批判した。 続いて「こんな法をどうして国民が信じ、信頼できるか。力もなく、バックも ない民衆は、どこに行ってくやしさを訴えればいいのか」とし「絶対に弱気に ならずに戦う。この判決を受け入れない。はっきりと責任を問う。この国の 司法府は判決に責任を取らなければならない」と声を高めた。 バン・ジョンウン コルト支会長は「コルト楽器は2010年に大法院で勝訴したが 5月31日に解雇された。戻る所がないという理由だった」とし「だがコルテック は戻る工場もあり、当期純益は100億ウォンだ。これが司法府なのか疑わしい。 最後まで闘争して戦う」と明らかにした。 去る2012年2月23日、大法院は同じ資本と使用者の下で働き、解雇されたコルト・ コルテック労働者に対して「とんでもない」判決をした。当時裁判所はコルト 楽器の整理解雇は「無効」と判決し、コルテック楽器の整理解雇は「有効」だ として高等法院に差戻した。だが会社は大法院判決から3か月後に、最高裁判決 の履行を拒否してコルト楽器の労働者への2次整理解雇を断行した。 文化連帯のイ・ウォンジェ活動家は「同じ日に、『コルトの整理解雇は無効、 コルテックは整理解雇有効』という奇怪な判決をしたアン某大法官は、朴槿恵 キャンプに行った。その後、高等法院は彼らが指定した会計専門家の鑑定評価 を無視し、『棄却する』という4文字以外、何のコメントもない政治判決をした。 アン某元大法官の後処理だ」とし「法がいくらひどくても最後まで法廷闘争を 続ける。そして大法院で勝っても負けても、社会的な闘争を続ける」と明らかにした。 チョ・ミンジェ大田忠南支部長も、「時代の流れに逆行する完全に親資本的な 今回の判決は絶対受け入れられない」とし「コルト・コルテックの労働者は 抗告して、熱い闘争をしていく」と強調した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2014-01-11 08:22:00 / Last modified on 2014-01-11 08:22:00 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |