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密陽送電塔反対住民三人目の自殺の試み...代案必要

生死がかかっているのに警察は家族や救急隊員の出入も制止

ヨン・ソンノク記者 2013.12.14 13:17

12月13日午前11時、丹場面桐花田村の96番工事現場の前で座り込みをしていた住民クォン某氏(54)が睡眠剤50粒を飲み自殺を図り、病院に運ばれた。これは上東面道谷里の住民故ユ・ハンスク氏(74)の死から一週間後の出来事で、韓国電力と政府の送電塔工事強行に問題があることを表わす事件だ。

▲クォン氏が自殺を図った丹場面桐花田村96番送電塔の工事現場の真下にある住民座込場[出処:ヨン・ソンノク記者]

自殺を試みたクォン氏の夫によれば、事故当日、クォン氏は丹場面96番送電塔 の工事現場にある座込場に行く途中、警察から「住民証提示」を要求された。 クォン氏は住民であることを知りつつも、住民証の提示を要求する警察と争い、 座込場に到着したが、警察はクォン氏をカメラで採証し続けた。クォン氏は 午後2時に座込場に遺書を書き残し、普段処方されていた睡眠剤50〜60粒程度 を焼酎と一緒に飲み自殺を試みた。

クォン氏は薬を飲んだ後、夫に電話して「睡眠剤を飲んだ」と知らせ、クォン 氏の夫B氏は送電塔反対対策委員会に連絡して町内住民と96番現場に向かった。 しかし警察は、山の入口でB氏に身分証を要求し、B氏はクォン氏の夫だと告げ たが、すぐに入れなかった。B氏は現場に到着するまで警察ともみあいになり、 身分証を持って来て警察に提示するのに二時間ほど遅れた。妻が心配になって、 抗議するB氏に対し、警察はクォン氏が酒を飲んだだけで薬は飲んでいないので 心配するなと言った。

対策委事務室にいたイ・ギェサム事務局長と国家人権委員会釜山事務所のイ・ グァンヨン所長と2人の調査官は、B氏の連絡を受けて救急に通報した後、2時 50分頃に山の進入路に到着した。救急隊員は現場に上がろうとしたが、警察は 酸素呼吸器を持った救急隊員2人だけを入れた。担架で緊急搬送するために上が ろうとした救急隊員2人は警察が「薬を飲んでいない」という理由で通過させな かった。

しかしB氏(クォン氏の夫)は「妻がいた座込場に薬の袋が散らかっていて着火炭 と遺書もあった」と証言した。B氏は「事故の後、一番最初に座込場門を開けて 入った警察がこれを見なかったわけがない」とし、密陽警察署長と警察を調査 するよう国家人権委に要請した。

病院に運ばれたクォン氏は、幸い生命に支障はないことが確認され、病院で治療中だ。

密陽警察署は14日午前、電話でこの事件について「事実関係を調査中で、整理 されれば当時の状況を説明する」と述べた。

▲桐花田村96度送電塔工事現場山麓の進入路でも警察と住民摩擦が続いた[出処:ヨン・ソンノク記者]

韓電が96番送電塔工事を強行するために座込場(黄土小屋)に鍵でかけ、近くの 別のテントの撤去を見ていたクォン氏は、送電塔工事を防ぐために雨に降られ ながら山で二日間夜を過ごし、山麓側の進入路で警察と衝突した過程で警察の 暴行を告訴していた。

密陽警察署長と警察は本紙(蔚山ジャーナル)と会うたびに、警察が工事現場に 来ている理由について「住民安全のために」と答えたが、住民は全部「警察は 住民の安全のために来たのではなく、韓電公社を助けるために来た」と話した。

送電塔反対対策委は、クォン氏の事故の後に報道資料で、政界と言論、宗教家 に密陽問題の解決のために積極的に動いてほしいと要請した。対策委は住民が 続けて自殺を試みていることで、集団ドミノ現象を憂慮している。

韓電と密陽の住民が対立する状況で、警察の役割が問われる状況だ。政界からも この問題を解決するためにすみやかな行動をしなければならないと見られる。 一週間で送電塔工事に反対する密陽住民1人が死に、1人が自殺を試みた。

密陽765kV送電塔工事は9年間、住民の反対で13回工事と中断を繰り返した。10 月からは大挙警察力が投入され、ほとんどが高齢者の住民は極度に疲れている。 警察に遮られて工事現場への出入が出来ない状態で、衝突は韓電より警察との 間で起き、警察は採証し、公務執行妨害で住民の召還を続けている。住民と警 察がぶつかる過程で10月から80人近く病院で運ばれた、未確認の負傷者はさら に多い。

6月に保健医療連合所属医療関係者が密陽住民を対象として健康診断をした結果、 外傷後ストレス障害の高危険群は69.6%と調査された。住民は強度の鬱症状17.7%、 とても激しい不安症30.4%、とても激しい恐怖症29.1%だった。住民たちは 工事現場に資材を運ぶヘリコプターの音を聞いただけでも極度のストレスを受 けている。

一方、6日に死亡した上東面住民、故ユ・ハンスク氏の遺族は韓電が工事を中断 するまで葬儀を行わないという立場で、ヨンナムルの反対側に市民焼香所を 設置した。ここでも焼香所を設置する途中で住民と警察は衝突し、住民5人が 負傷した。

付記
ヨン・ソンノク記者は蔚山ジャーナルの記者です。 この記事は蔚山ジャーナルにも掲載されます。 チャムセサンは筆者が自分で書いた文章の同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-12-15 08:03:57 / Last modified on 2013-12-15 08:03:57 Copyright: Default

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