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蔚山近海魚から例年の70倍の放射能

蔚山市、携帯用装備で放射能測定精密分析装備なく

ヨン・ソンノク記者 2013.10.17 10:43

昨年、国内4つの原発前の海で捕られた一部の魚からの放射性セシウム検出量が最近5年平均濃度の最高70倍も高かった。

▲蔚州郡九英里に設置された空間環境監視放射線量を示す大型電光掲示板。この電光掲示板は空気中の放射線だけを測定し、蔚山では自主的な魚類や農水産物の精密分析はできない。(c)ヨン・ソンノク記者[出処:蔚山ジャーナル]

古里前の海で捕られた魚の最近5年間のセシウム濃度は38.6〜117mBq(ミリベクレル) だった。しかし昨年は58.3〜2870mBqへと23倍高かった。月城前の海で捕られた魚も 最近5年間は39.6〜97.2mBqのセシウムだったが、昨年は60.9〜7080mBqと何と70倍も 高かった。

国会未来創造科学放送通信委員会の姜東遠(カン・ドンウォン)議員は韓国原子力 安全技術院から受けた資料を分析して、このように発表した。特にボラの セシウム濃度が高かった。

韓国原子力安全技術院(技術院)は「原発周辺だから数値が高いのではなく、 福島原発事故のため」とし、「70倍高かったのも人体に影響を与える数値では ない」と述べた。技術院は「ボラは、川と海が出会う接点地域の泥や浮遊物を 食べるが、福島から流入したセシウムを食べたものと分析した」と明らかにした。

しかし専門家たちの意見は違う。

東国大のキム・イクチュン教授(原子力安全委員)は「原発の近海でセシウムは 高くならざるを得ず、少量でも人体には有害だ」と話した。キム教授は「空気中 の放射能量を知らせる路上電光掲示板(空間環境監視放射線)の数値は、大きな 濃度の変化がなければ変わらないので、魚類や農産物に対する地方自治体ごとの 管理が必要だ」と話した。

蔚山市は9月末、原発近海のサバと太刀魚など5魚種の放射能調査を新古里民間 環境監視機構に依頼し、まだそれについて放射能検出についての資料は出てい ない。蔚山市保健環境研究院は電話で「装備と人員が足りず、きちんと放射能 を測定するのが難しい」と話した。

蔚山市は9月18日に2500万ウォンをかけて人為的な放射線を分析する放射能同位 元素の核種分析機を購入した。保健環境研究院はこの分析機を利用して日本産 の魚さら人体に有害なセシウム-137、ヨウ素-131等が基準値を越えているのかを 検査する。

蔚山市海洋水産課は、放射能の検査はせず原産地検査しかしない。

保健環境研究院は魚類を精密測定器ではなく携帯用装備で検査して、限界値 (0.180ベクレル)以下なので検出されないと判断してきた。蔚山市は研究院の資料 を引用し、日本産の魚類から放射能が検出されなかったといっている。

しかし民間環境監視機構の関係者は「携帯用装備で放射能が検出されるとすれば 莫大な量で、危険な水準」とし、「きちんと分析するには装備1台に1億5千万ウォン ほどかかる」とした。

現在、新古里と月城、蔚珍、霊光(ハンビット)原発にある「民間環境監視機構」 は、知識経済部の「原発・放射性廃棄物処分施設民間環境監視機構運営指針」 により運営されている。

セシウムは、核分裂生成物から発見される同位元素で、核実験や原子力発電所 の事故などによる放射性落塵の中に含まれる人体に影響が大きな元素であり、 半減期は30年だ。(記事提携=蔚山ジャーナル)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-10-17 13:45:10 / Last modified on 2013-10-17 13:45:10 Copyright: Default

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