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韓国:韓電社長、密陽住民を避けて大邱世界エネルギー総会に出席
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韓電社長、密陽住民を避けて大邱世界エネルギー総会に出席

「彼らだけの祭り」に転落した大邱世界エネルギー総会

チョン・ヨンギル記者 2013.10.14 12:00

▲WEC開幕式に参加した韓国電力公社趙煥益社長[出処:ニュースミン]

第22回世界エネルギー総会(WEC)が10月13日、大邱で開幕した。WEC組織委員長になった韓国電力公社の趙煥益(チョ・ファニク)社長は「明日のエネルギーのための今日の行動という主題でエネルギー供給確保と全世界の普遍的エネルギー接近性とエネルギーにより触発される環境問題を診断する」と明らかにしたが、まさにこの日の会場の前に来た密陽・清道送電塔工事強行に反対する住民との対話は無視した。

92会員国による世界エネルギー協会が主催するWECは、事実上「エネルギー産業 博覧会」だ。大邱WECにも24か国から261社のエネルギー企業が参加し、国内か らも韓国電力、韓国ガス公社、SK、LGなどの国内エネルギー工事と大企業が 参加した。また、国際原子力機構(IAEA)の天野之弥総裁、韓国国家核融合研究所 研究院、英国世界原発事業者協会などの原子力発電関係者も参加する席だ。

これについてイ・ユジン緑の党共同政策委員長は「エネルギー産業利害当事者 が計画を議論する場がWECだ。エネルギーの安定的供給ではなく正しいエネルギー についての議論が必要だ」とWECを批判した。

世界エネルギー総会開幕
趙煥益「韓国エネルギー産業ビジネスの活路に大きな役割を期待」

▲鄭ホンウォン国務総理[出処:ニュースミン]

10月14日から17日まで開かれるWEC開幕式が13日午後6時、大邱EXCOコンベンション ホールで開かれた。鄭[火+共]原(チョン・ホンウォン)国務総理、キム・ボ ミル大邱市長、キム・グァニョン慶北道支社、趙煥益韓国電力社長、ピエール・ ガドニクス議長など3000人余りが参加した。

鄭ホンウォン国務総理は祝辞で「全世界エネルギー共同体の一員として個別の 国家的対応の体系を越え、全世界的な共同協力と意志を集めるべき時」と明ら かにした。

ピエール・ガドニクス議長は「グローバル経済発展におけるエネルギーの役割 は先決課題」とし「至急な未来のエネルギー確保のための合意を導き出すことを 望む」と話した。

趙煥益韓国電力社長は「総会の国内開催の重要性は、今回披露する国内外屈指 のエネルギー企業の参加により、韓国エネルギー産業の地位をしっかり披露す る機会」とし「海外ビジネスの活路を広げるために大きな役割を果たすことと 期待する」と明らかにした。

「農民を奪い送電塔を作って、エネルギー総会? 必要ない」
趙煥益韓電社長、密陽住民がいる正門を避けて開幕式に出席

[出処:ニュースミン]

WEC開幕式前の13日午後4時、大邱EXCOの前では密陽送電塔工事を強行する韓電 と、核発電政策を固守する韓国水力原子力を糾弾する記者会見が開かれた。

密陽765kV送電塔反対対策委員会、清道345kv送電塔反対対策委、核ない世の中 のための共同行動は「あなた方が話す明日のエネルギーのための今日の行動で、 明日と今日の行動は何なのか」とし「農民の土地を暴力で奪い、そこに送電塔 を作る計画は、金持ちで力がある人だけの明日でないか」と明らかにした。

彼らは「エネルギーは一握りにもならない金持ちと企業の金儲けの手段にして はいけない」とし「民主主義、民衆の平和がない『持続可能なエネルギー』は 言葉の遊びでしかない」と強調した。

清道送電塔反対対策委のペク・チャンウク共同代表は「WECを調べてみると東京 電力がエネルギーに関する立場を提案するという内容があった。原子力を続け るということなのか。送電塔問題も新古里原発のために行われる」とし、「核 マフィアのカルテルの利益に符合するエネルギー総会なら必要ない」と批判した。

緑の党のイ・ユジン共同政策委員長は「エネルギーの安定した供給ではなく、 正しいエネルギーが必要だ。密陽・清道のおばあさんたちの犠牲と涙で作る エネルギーが正しいエネルギーなのか」と指摘した。

▲ハン・オクスン氏[出処:ニュースミン]

密陽府北面ピョンバ村のハン・オクスン(66)氏は「密陽のおばあさんを無茶苦茶 に捉えて送電塔工事を強行している。朴槿恵(パク・クネ)大統領はいつも国民を 幸せにするというが、原発さらに住民を追い出すような政策が、国民幸福のための ものか」とし「イ・チウさんが石油を浴びて亡くなった時も、韓電は金で済ませよう と言った。全て金で考える韓電のおかげで、私は遺書を書いて持ち歩く。命をかけて 戦う」と訴えた。

彼らは記者会見後の午後5時30分頃から1人デモを続けた。趙煥益社長が到着す る頃、200余人の警察兵力がイベント会場の前に配置された。趙煥益社長は密陽・ 清道の住民がいる正門からは入場しなかった。

これに先立ちイ・サンオク パフォーマンス作家のパフォーマンス保障を要求し、 暴行容疑で警察に連行されたソ・チャンホ人権運動連帯活動家は、午後5時頃に 訓戒措置で解放された。ソ・チャンホ活動家は「行為芸術も妨害する世界の イベントがどこにあるか」と警察側の過剰対応を非難した。(記事提携=ニュースミン)

▲密陽・清道の住民をはじめとする30人の市民が趙煥益社長が入場する予定だった大邱EXCO正門の前で1人デモをしたが、趙煥益社長は正門からは入場しなかった。[出処:ニュースミン]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-10-14 16:59:01 / Last modified on 2013-12-17 09:53:07 Copyright: Default

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