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曖昧な逮捕同意案...これが李石基の内乱陰謀か?

抽象的な「革命」の単語の羅列だけ...銃器、爆弾発言はむしろ党員からの指摘
李正姫「世論裁判録音、待避計画が破壊計画に変身」

キム・ヨンウク記者2013.09.02 19:40

9月2日に政府が国会に提出した李石基(イ・ソッキ)統合進歩党議員逮捕同意要求書で指摘された李議員の「具体的な犯罪事実」も、内乱陰謀の内容を具体的に立証できるような内容と見るのは難しかった。もちろん朝鮮半島情勢などを説明しながら「革命」や「思想戦」といった単語が使われていたが、ほとんど抽象的な文脈から出たもので、内乱陰謀容疑の具体性は低い。

また、いくつかの新聞の発表と違い、李石基議員は一部の党員からの戦争への 危機対応のための銃器製作、爆発物製造などの発言に対して、銃や刃物よりも 思想のほうが重要だと指摘していた。

逮捕同意案は「『RO(革命組織)』の綱領が語る韓国の社会変革運動は、合法、 非合法、暴力非暴力などすべての手段を動員した『韓国社会主義革命闘争』を 意味し、『RO』の綱領を実現する総責任者である被疑者、李石基の指揮の下で、 組織員は社会団体、地方自治体、公共団体、政党、国会などに侵入し、『革命 の決定的時期』を待ってきた」と指摘した。

また「その間、北朝鮮が2012.12.12.の長距離ロケット光明星3号発射を始め、 朝鮮半島非核化放棄宣言、3次核実験を経て停戦協定の白紙化を宣言し、北朝鮮 の戦争の威嚇が最高潮に達して、RO総責任者である被疑者、李石基は現在の 朝鮮半島情勢について戦争状況が差し迫っていると判断し、2013年3月初めに 共同被疑者のホン・スンソクなどの地域責任者を通じ、細胞の組織員に戦争に 対応する三つの指針を命令した」と明らかにした。

だが逮捕同意書にある実際の李石基議員の戦争対応関連発言は、相変らず解釈 の余地が多いうえ、全体的に当時の情勢認識の重要性と思想的武装を強調する 内容が主だった。内乱陰謀罪の核心だった銃器、爆発物製作などの発言は、 その後の地域別討論で一部の党員による発言で、総合討論でこうした内容が やりとりされたが、むしろ李議員が問題を指摘することもした。

逮捕同意書によれば、李石基議員は「北は核保有強国になり、北は米国の威嚇 勢力ということ。これはファクト」とし「3月の停戦協定無効化によって、今は 米朝間の従来の古い関係は期待できない。停戦協定で表現される60年の休戦と いう形の奇形的な構造は終わった。この三つは客観的に現情勢を貫く基本」と 説明した。

続いて李議員は「現情勢のためにまずは必勝の信念で武装しなければならない。 自らが当面情勢に対して政治思想的に確固たる認識と思想的な武装をすること が先決だ」とし「現情勢を見るにあたり一面的、偏向的、あるいは分断の思考 に囚われていては、現情勢の躍動性と変化の大きな流れ、歴史の本流の大きな 流れを見ることができない。必勝の信念で徹底的に武装しよう。これはとても 重要な問題」といった。

また「これより重要なことは、現情勢と本質、大激変期で大転換期だという流 れは明らかだ」とし「しかし南側にいるわれわれはかなり難しい。第2の苦難の 行軍を覚悟しなければならない」と明らかにした。

その後の李議員の講演も心理戦を強調し続けた。イ議員は「(北朝鮮が)核保有 強国になれば、米朝間の全面的な対決はできない。局地戦、正規戦の全面戦争 ではなく非正規戦。こうした状態がこれから展開されるだろう」とし「新しい 形の戦争が展開されるのだ。ここで重要なことは、現代戦の領域は心理戦で、 思想戦だ。私たちの宣伝扇動がとても重要だ」と強調した。

問題になった物質技術的準備体系発言は、こうした新しい戦争の説明で出てくる。 彼は「こうした新しい戦争をするにあたり、われわれは何をするか?」とし、 「具体的には物質、技術的準備体系をぜひ構築しなければならない。力と力が 衝突する時期に、私たちが力量で圧倒的な優位を占められるように、物質的、 技術的な準備をしなければいけないが、なぜ技術的か? それは後で同僚との 討論で一度考えてみよう。この技術の準備が必要だ」と話した。

物質的・技術的な準備体系を強調した後の地域別討論で一部の党員から銃器や 爆発物など発言が出てきて、李議員が武装革命を話したというが、その後の 李議員の発言を見ると、全く違う文脈だった。

地域別討論が終わった後、李議員は「今日強調したのは物質的・技術的準備の 問題だけでなく、現情勢に対して自分の立場を主体的に透徹にしよう。知らず 知らずに侵入した改良主義、合法主義、共産主義など、雑思想主義が多いが、 これらを清算する主な試金石が物質的な基準であるのはあまりにも明らかだ」 とした。ここでも物質的という単語は攻撃的な単語とは見られない抽象的脈絡 で使われた。

李議員はまた「同志の中には、この戦いに対して南部に、その人が誰か知って ますが、カバンに刃物を入れて持ち歩くな。だいたい誰か分かります。私が知っ ている人のようだが、今は刃物を持ち歩かなく。銃? 銃を持ち歩くな」として 「核爆弾より恐ろしいのが、思想という武器だ。無形の資産であると同時に、 途方もない力を持っている。この思想の武器でしっかり武装すれば、さっき、 ある人が力一杯戦って一人殺して行く? われわれは死ぬために戦うのではない」 といった。

彼は「危機の時も、戦線が瓦解する厳酷な時期でも、いかなる状況と条件でも、 自体により独自に自らの宣伝戦を必ず勝利できるように構築の土台を構築する ことが必要だ。それも物質的、技術的準備」とし「インターネットのサイトを 見れば、自家製爆弾のサイトがあります。それはすでに予想されているという が、そうするとあの遠くから血気盛んな...どこで銃が手に入りますか。こんな 時、すでにあいつらは激変の時期にどこに接触するのかを把握していて、イン ターネットのポータルサイトには、あちら側のそういうサイトはとても多い。 同志たちの間でも憂慮を表明する人がとても多い」とも指摘した。銃器などに 言及した党員に憂慮を示した部分だ。

李正姫「録音の歪曲を直接確認した内容もある」

こうした李石基議員の発言をについて統合進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)代表 は、国民TV「ノ・ジョンミョンのニュースバー」招待席のインタビューで、 「李石基議員の発言内容には『銃のようなものは持ち歩くな、刃物を持ち歩く 必要はない』といった話が出てくる。その話が中心」とし「戦争が近付いてい るというが、本当にどうなるのか? そんなことについて気持ちを考え直そうと いう趣旨の話であることは、全体動画を見れば判断できる」と説明した。

李代表は「私が直接確認した。その中に(参加者の)ひとりの発言は、公開され た記録では、破壊計画を精巧にしなければならないとなっている。しかし実際 に本人が言った話は『戦争が起きれば、ひとまず生き延びるために待避計画を 精巧にたてなければならない』という趣旨だった」とし「一部を切り捨てると 完全に内容が変わる。こうしたものはまだあると思うので、そこに登場した人々 の話も確認を続けている」と明らかにした。

続いて「一人程度が言ったモデルガン、BB弾銃といった話も出てくるが、偶然 にも買収された人が録音をした組で、一人か二人が国民には受け入れ難い話を した」とし「これが国民の考えに合わないというのなら、その時、同じ場所で 討論をしていた進歩党の党員らの一般的な考えとも差があった」と明らかにした。

彼は「何人かの考えを評価して叱れても、ROという地下組織の内乱陰謀に追い 込むこと、国会議員の逮捕同意案まで行くこと、今後、内乱陰謀だと言い募る 理由は、この政党を解散させようとするプロジェクトが稼動しているから」と し「文書に出てきた内容では、これが冗談なのか本気の話なのかを知ることも 非常に難しい。持っているのなら、動画を全て公開しろ、そして世論裁判を するべきだ」と要求した。

一方、この日、国会は本会議を開いて李石基議員の逮捕同意要求書の報告を受 けた。国会法によれば、現役議員の逮捕同意要求書が本会議に報告されれば、 24時間以後72時間以内に処理すると規定されている。

民主党は、逮捕同意案について議員総会を開き、72時間以内に提起された手続 きに問題がないのかについて、法司委と情報委を開いて報告を受け、72時間 以内に処理する予定だと明らかにした。

正義党は、逮捕同意案について9月2日に党代表団と院内代表団緊急連席会議を 開き、3日の午後2時に市道党委員長連席会議で党論を決めて院内対策会議で 最終的に決めることにした。

この席で千皓宣(チョン・ホソン)代表は「今すぐにでも李石基議員と関係者は 当時、集まってどんな話をどんな目的でしたのかを思い出し次第、ありのまま 国民の前に公開しなければならない」とし「その内容が既に公開された事実に 近いのなら、国民の前に謝罪しなければならず、捜査に臨まなければならない」 と要求した。

沈(シム)サンジョン院内代表も「李石基議員は、もし国民が納得できない極端 な考えを持っていたとすれば、今からでも国民に率直に謝罪して責任を取らな ければならない」とし「こうした古く危険な時代錯誤的な勢力があるのなら、 法によって断罪されなければならず、政権が危機になるたびに理念論争を突き つけてきた国家機関と守旧勢力も、韓国社会ではっきり区別しなければならな い」と強調した。

こうした野党圏の気流に李正姫代表は強く反発して、国会本館の入口で無期限 ハンストに突入した。

李正姫代表は「李石基議員に対する内乱陰謀容疑に、果たして有罪判決が下さ れると判断するのか」とし「今、逮捕同意案を処理することは、朝鮮戦争の血 の嵐の中で強行された即決処分と同じだ」と猛非難した。

洪性奎(ホン・ソンギュ)スポークスマンも論評で「国会が民主主義を放棄する のにかけた時間はたった46秒に過ぎなかった。逮捕同意案処理に必要な最初の 過程である国会報告にかけた時間だ」とし「30余年ぶりに墓から復活した内乱罪 を裏付ける証拠は、国家情報院が不法に言論に流した怪文書以外、たった一つも ない」と非難した。

洪スポークスマンは「数年にかけて院内第三党に対し組織的な政治工作と査察 をしてきた事実まであらわれた。『政党査察』これ一つだけでも、すでに国家 情報院は門を閉めなければならない」とし「百歩譲っても、まずすべきことは 国家情報院の政治査察と偽装活動家買収工作の真相究明だ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-09-03 02:55:08 / Last modified on 2014-12-24 19:05:25 Copyright: Default

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