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「朝鮮半島の危機を高めた責任を問おう」

[寄稿]反戦平和運動は民主的な権利争奪の闘争

スヨル(社会進歩連帯) 2010.11.27 16:49

2台の自動車

二台の自動車がある。いつからかよく分からないが、二台の自動車は崖っぷち に向かって、並んで走っている。ますます速度が上がる。目ばたきする間に崖っ ぷちに近づく。選択は2つしかない。今ブレーキを踏んで車を止めるか、あるいは 二台とも崖下に落ちるか。共倒れに行く自動車ゲームでわれわれは何を選択するべきか?

南北朝鮮のチキンゲーム

ジェームズ・ディーンが出演した映画「理由なき反抗」にも出てきて有名なこ の場面は、『チキンゲーム』の代表的な例だ。崖下に落ちる前に車を止めた人 は臆病者、つまりチキンと呼ばれることからついた名前だが、どちらか一方が 譲歩しなければ双方とも破局に至る極端な状況を説明する国際政治学のゲーム の理論だ。どちらか一方もアクセルから足を離さなければ二人とも臆病者にな ることは免じられるが、どちらも崖下に落ち、結局は勝者がない共倒れのゲームだ。

延坪島事態について李明博政権は交戦遵守規則を変え、何倍もの打撃をすると 強弁し、米国の原子力空母まで入れて軍事訓練をするという。保守とマスコミ は連日軍事的な報復を扇動する。民間人の居住地まで砲撃した北朝鮮も、これ に対応する南韓も、誰一人ブレーキを踏もうとしないチキンゲームを見ている ようだ。問題はこのゲームに韓国、北朝鮮民衆全体の命がかかっているという ことにある。

北朝鮮という『魔法の指輪』

延坪島事態の直後に朝鮮日報は、「国民も非常な時期には非常な姿勢で現実を 直視し、内部をかく乱させようとする分裂的な策動を警戒して、それにまきこ まれないようにしなければならない」と主張した。朝鮮日報が言う『分裂的な 策動』が何かは明らかだ。現代自動車非正規職ストライキをはじめとする不法 派遣撤廃、韓米FTA反対、4大河川反対など、政権と資本の肺を刺す労働者民衆 の闘争がそれだ。

南韓の支配勢力はいつも北朝鮮という存在を民衆の民主的要求を踏みにじる 『魔法の指輪』として活用する。そして韓国、北朝鮮対立が激化し、危機が高 まるほど、支配勢力は簡単に民衆の民主的権利を抑圧できるようになる。朝鮮 半島の危機を高める責任者が、逆にそれを口実として民衆を弾圧するのだ。

反戦平和は労働者の権利を勝ち取る闘争

では私たちの選択は一つだ。『韓国、北朝鮮対立→危機高調→これを口実とす る弾圧』という悪循環を断ち切らなければならない。彼らがもう民衆の生存を 担保に危険なゲームをすることができないように強制しなければならない。そ して朝鮮半島の危機を高めた人々の責任を問わなければならない。労働者たち の反戦平和運動は、私たちの平和な生存と共に、民主的な権利を勝ち取る基礎 になる。民衆の権利を勝ち取る闘争が、反戦平和運動と緊密に連結すべき理由 がここにある。

軍事力競争の悲劇的な結果

韓国・北朝鮮の軍事力競争は、共倒れへの近道だ。敵対政策と好戦的な軍事演 習では決して平和を持たらさない。冷戦の時の米国とソ連の軍事力競争からわ かるように、一方の軍事力の強化は相手がさらに強力に対応させる根拠になり、 極端な競争に駆け上がる傾向を作り出す。このようにして作られた競争の鎖が ますます悲劇的な結果を作るだけだという事実を、今日われわれははっきり目 撃している。軍当局が主張する『通常』の、『防御的』訓練さえ延坪島事態の ような軍事的衝突を呼ぶという事実を明らかに認識しなければならない。

東北アジアの危機をあおる韓米連合訓練

11月28日から12月1日まで、西海上で韓米合同軍事訓練が実施される。今回の訓 練には、米国の原子力空母ジョージ・ワシントンを始めとする空母船団が参加 する。イラクとアフガニスタン戦争で立証されたように、米国の空母船団は、 かなりの国をひっくり返すほどの威力を持っている。

軍当局は、今回の訓練が延坪島事態より前に計画されていたとして関連説を否 認するが、これは真っ赤な嘘だ。韓米連合訓練が発表され、訪韓を取り消した 中国の楊外相との電話でキム・ソンファン外交通商部長官は、「北朝鮮の挑発 がなければ連合訓練はなかった」と話した(ハンギョレ11月27日付)。空母船団 は危機状況の時に最も早く派遣される前方配置戦力の核心で、母艦戦団の派遣 そのものが相手に対する武力デモの意味がある。作戦半径が1000kmになり、北 朝鮮全域はもちろん、中国の一部の地域も露出するため、北朝鮮はもちろん、 中国も米国の空母が西海に入ることに非常に強く反発してきた。西海上で実施 される韓米合同軍事訓練は、韓国、北朝鮮の緊張高揚だけでなく、東北アジア の平和を強く脅かす。

軍事的緊張緩和、軍縮の要求が切実だ

このような状況で、政府は防衛力改善費として10兆ウォン近い金を一度に注入 するという。『防衛力改善費』のうち北朝鮮の脅威に備える『核心戦力』拡充 の費用は、今年の予算から14%ほど増えた5兆9426億ウォンと策定された。史上 初めて30兆を越え、反対の世論に直面した国防予算増額の議論が延坪島事態で 急流に乗っている。

軍事力競争と衝突の反復という悪循環は、また労働者民衆の権利を踏みにじる 鉄槌になるだろう。したがって南韓から軍事力競争と衝突要因を取り除く闘争 を作っていかなければならない。朝鮮半島の緊張を高める軍事訓練中断! 敵対 政策強化する軍事力の増強反対! こうした要求が、われわれ民衆の民主的権利 を勝ち取る闘争の基礎になるという事実を再確認し、労働者民衆の団結で反戦 平和の声をさらに高めよう!

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-11-28 14:59:22 / Last modified on 2010-11-28 14:59:24 Copyright: Default

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