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「それでも天安艦は座礁だ」...航路資料の公開を要求

シン・サンチョル調査委員、「爆発痕跡がないのに魚雷だなんて」

キム・ヨンウク記者2010.05.24 17:58

5月20日、民軍合同調査団が天安艦の沈没原因調査の結果を発表し、24日の李明 博大統領の談話までが一瀉千里で発表されたが、天安艦の沈没原因はまだ疑惑 の海から抜け出せない。問題は、当初から軍が情報公開を拒否してきた天安艦 の航路と速度、エンジン起動状況、交信記録などの基礎資料が結果発表でも全 く公開されなかったためだ。政府が主張する通り魚雷攻撃によるバブルジェッ トが原因だとするには、船の状態に爆発の痕跡が見られず、基礎的な資料公開 が合調団の発表に信頼を高めるのに資料を隠して疑惑をさらに増幅させた。

▲天安艦沈没調査結果討論会でシン・サンチョル合同調査団調査委員はペクリョン島周辺の船便を示す地図を詳しく説明しながら「ペクリョン島周辺で船は(地図上)緑で示したルートしか通れないが、この部分はとても狭く、一方が強引に通ればぶつかってしまう」とし「天安艦の航跡と位置、船の速度などを公開して、その位置が座礁するような地形ではないと言わなければ座礁ではないという主張に信憑性がない」と強調した。

こうした疑問点をまた探るため、5月24日、参与連帯は天安艦事件の調査結果に ついての緊急討論会を開き調査結果の問題を振り返った。

この日の討論会で、特にシン・サンチョル民軍合同調査団調査委員は、天安艦 座礁をさらに強く主張した。彼は「座礁説ではなく、座礁」とし「どこにも爆 発の痕跡がなく、船の状態は座礁を物語っている」と述べた。シン・サンチョ ル委員は「合調団は座礁ではないと主張するだけでなく、天安艦がどこからど こに、どんな速度で進み、エンジン起動状況はどうだったのかを公開すればシ ンプルに判断できる」と話した。

シン・サンチョル委員は準備したパワーポイントで船底のスクラッチ、天安艦 の艦尾のスクリューブレード(プロペラ)の状態、ペクリョン島周辺の航路など の資料を提示して合調団の主張に細かく反論した。

シン委員は「船舶が海底に接触すればそれ自体が大きな事故で、ダメージ以上 に構造的に大きな問題を引き起こす」とし「大きな鉄の構造物が海底に接触す れば、鉄の構造物内部にせん断応力などの疲労が累積し途方もない船底のダメー ジは、爆発で起きるものではない」と反論した。

スクリューブレード5枚が全部内側に曲がっていたことについては、海底に触れ てスクリューが曲がったという主張に「エンジンが止っているのになぜスク リューが回るのかを米国側の専門家に尋ねたところ、水中を落ちながら回るこ とがあるという。この部分はこのエンジンを製造した会社に聞けば答が出る」 と指摘した。シン・サンチョル委員は「スクリューが回っていたとしても、海 底につけば停止するので、ブレードは一枚しか曲がらないはずだ。5枚すべてが 曲がったのは海底に接触して後進した証拠」と主張を曲げなかった。

彼は船底のスクラッチをめぐり、以前、延坪海戦の時に沈没したチャムスリ号 の写真と比較して「天安艦は20日水中にあったが、53日あったチャムスリの船 底はきれいだ。後部にこすった部分があるだけで、チャムスリ号の船底はきれ いだ」とし「天安艦程度の船底の損傷ならペクリョン島のかたい砂浜に直接触 れた」と強調した。続いて彼は最初に座礁した状態で無理に運航し、軍艦など と衝突した可能性に最大の可能性をおいた。ペクリョン島が抱く慢性的な問題 のためだという。

シン委員はまず、ペクリョン島の砂浜に座礁した天安艦が急いで脱出し、他の 船と衝突した可能性に重さをおいた。衝突の可能性を提起した理由は、まず沈 没位置の周辺に巨大な岩盤はなく、暗礁は排除した。疲労破壊の可能性も船が 上から破壊するはずなので疲労破壊でもないと推定した。こうした理由で、彼 は何かの物体との衝突の可能性を最も強く示唆しペクリョン島という特殊性に よりその時間には漁船などは通れないので軍艦の可能性が一番高いと推論した。

シン・サンチョル委員は「数千年間硅藻土が堆積したペクリョン島と大青島の 間には暗礁が存在する。それでペクリョン島は船が通れるルートはとても狭い」 「記録を探せば海軍と漁船の衝突事例も少なくないだろう」と主張した。シン 委員はペクリョン島周辺の航路を示した地図を詳しく説明し「ペクリョン島の 周辺は(地図上の)緑で示したルートしか船が通れないが、この部分はとても狭 く、一方が強引に進めればぶつかる」とし「天安艦の航跡と位置、船の速度な どを公開して、その位置が座礁するような地形ではないことを示さなければ、 座礁ではないという主張に信憑性はない」と強調した。

船の下にあるソナードームが正常なので座礁ではないという主張には「ソナー ドームは幅30センチ、長さ90センチで、その中にソナーが入っている」とし 「船長88メートル、幅10メートルあるのに、その一部がぶつからなかったから 座礁ではないというのは国民をバカにするもの」と述べた。

バブルジェットによる破壊という主張も「事故海域の水深は最初の3メートルか ら6-9メートルに増えたが、どう深くしても魚雷が爆発すればバブルジェットが できる前に、すでに魚雷の破片が船底を虫食いのように穴をあけるはずなのに、 きれいにめくれた痕跡しかない」とし「その程度の爆発なら実際に小さな模型 の実験で検証できるのに、全く検証せず結論だけ出した」と指摘した。

彼は「基礎情報である航路、沈没位置、エンジン起動状況、交信記録などの公 開が調査の開始点だが、客観性と透明性、公正性を担保できない発表」として 「国政調査で、新しく調査しなければならない」と強調した。

イ・テホ参与連帯協同事務局長も「政府は調査結果を発表したが、最も基本的 な六何原則が欠ているためさらに疑惑が高まっている」とし「ヨノ級潜水艦と いうのも発表で初めて聞いた。潜水艇の基本潜航能力があって、それが数時間 だということも知らせず、5日間追跡できなかったというが、どんな母船から潜 水艦が出てきたのかぐらいは知らせなければならない。説得力がない」と提起 した。イ・テホ事務局長は「後続措置として国政調査をすることにしたが、先 に対北朝鮮措置を取った」とし「与野が合意した南北合意書を撤回するのなら、 少なくとも与野の合意が必要なのに、まず外交的・軍事的措置を取り、その後 の回復は非常に難しいので急ぐ必要があったようだ」と付け加えた。

チョン・ウクシク平和ネットワーク代表は「政府が100%北朝鮮の挑発と確信を 持っているのなら、問題を提起している民間人との公開討論が必要だ」とし 「20日の調査結果の後は原因に関する問題提起には一切対応しないという態度 をとっている」と指摘した。

チョン・ウクシク代表は続いてもうひとつの疑問を提起した。鄭代表は「個人 的な疑問は、北潜水艇が天安艦の移動経路をどうして正確に把握できるのか、 その部分には一言もなかった」とし「北朝鮮の衛星装備や盗監聴装備は老朽化 しており、北朝鮮の監視情報能力では夜中の作戦が難しいその地域の移動経路 を正確に把握していた部分には一言もないのは理解できない。追加で釈明すべ きだ」と主張した。

鄭代表は「大統領談話の発表内容も、軍統帥権者として不十分な対応がはっき りしていたが、謝罪表明も、軍首脳部の問責もなかった」とし「北朝鮮という 外部の敵を極大化し、政府と軍当局の責任は最小化して、選挙に悪用する意図 が伺える部分」と述べた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-05-25 11:22:08 / Last modified on 2010-05-25 11:22:08 Copyright: Default

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