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生命より金儲け

[世の中を皮肉る](1)金中心の金社会

オ・ドヨプ(作家)/ 2009年12月24日14時35分

労働組合をまるで組織暴力団かテロ集団扱いをする国が大韓民国だ。憲法が保 障する労働者の基本権、特にストライキをまるで仲間割れか騒動扱いをする国 も、やはり大韓民国だ。

法務部の2010年の新年業務報告を見れば『法と原則』を語っているが、法務部 自身、憲法が保障している労働者の基本権である労働三権(団結権、団体交渉権、 団体行動権)を無視するという『不法の意志』を明言したのだ。

ある新聞の法務部業務報告の記事のそばに載った李健煕(イ・ゴニ)『サムスン 財閥の大物』に対する特別赦免関連記事を見れば、法務部が語る『合法保障・ 不法必罰』の原則が『財閥保障・労働者必罰』に聞こえる。

金もバックも力もない労働者が、少なくとも人間らしく生きられるようにと作 られた基本権が労働三権だ。
最近は私企業だけでなく、公企業でさえ労働 組合との対話をあらゆる言い訳で拒否し、団体協約を解約し、労働組合の存立 そのものを無力化している。ここに対して労働組合が法と手続きを守ってスト 権を行使すれば、大統領が出て来て『厳しい処断』を指示する。その瞬間、憲 法も効果がない国が大韓民国だ。

国王が統治していた時代にも、一国を動かす原則があった。王がその原則に外 れた指示をすれば、臣下たちが「殿下、それではなりませぬ」と言った。今は なりませぬを申し上げる臣下もいない。帝王の考えがそのまま法になるとんで もない時代に暮さなければならない。

企業家出身の帝王らしく、李明博政権の統治哲学は『金』中心、『財閥』中心 だ。こうした『金』帝王の統治哲学に2年適応した学者たちも、金中心の研究と 分析が習慣になっている。女性が出産スト権を行使して低出産が社会問題にな ると、研究作業も徹底的に『金』で計算するコメディーが行われている。

法務部が業務報告した日、保健福祉部は某大学教授による『出産が雇用の創出 と生産に及ぼす経済的効果の分析』報告書を発表した。新生児1人が一生12億 2000万ウォンの生産を誘発し、1.15人の雇用を創り出すという研究結果だ。人 が1人が生まれた瞬間、医療、粉ミルク、乳児用品の金儲けになり始める。とこ ろが女性が出産ストライキをすると、金儲けをする企業が苦しくなるというのだ。

きちんとした雇用がなくてさまよう世の中、その上に非正規職ながら就職しよ うと猛烈に競争して奴隷のように働く世の中、大金で大学の勉強をして海外に 語学研修に行っても、青年失業率はますます高まる世の中、しばしば産業予備 軍だけを出産しろという研究をした教授様を見ると、本当に情けない。

企業に国の金を注ぎ、税金を割り引いたら、どうして雇用ができるのか? カー ドで金を借り、最低の生存のために企業の製品を消費すれば、どうして私にま ともな雇用が返ってくるのか?

数遊びで貴重な生命を投機の道具に利用しているのを見ると、怒りが込み上げ、 胸を打つ。『金』中心の金社会で『取っ手』が回ってしまうのは、いったいこ れだけか? 金中心の金社会で金を儲けようと回ってしまう研究報告書を作った 教授様だけをののしるのか? また法務部や保健福祉部だけを指差してどうする というのか? きちんとした考えもできず、賭博するだけのお金共和国のお金皇 帝を追い出さなくちゃ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-12-25 17:46:42 / Last modified on 2009-12-25 17:46:44 Copyright: Default

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