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「MERS拡散と不良防疫、怪談流布、すべて政府が原因」

保健医療団体連合、医療公共性強化と隔離者の適切な生計支援など総合対策を提言

ムン・ジュヒョン記者 2015.06.03 12:29

6月2日、中東呼吸器症候群(MERS)の感染者中2人が死亡し、 3次感染者も発生するなど、MERS拡散の赤信号がついた。

こうした中、健康権実現のための保健医療団体連合は6月2日に声明で 「最初の患者の診断の過程から確診後に見せた政府の対応は、 公衆保健医療体系の総体的破産をありのままに見せた」とし、 政府の不十分な対応が今の状況を生んだと指摘した。

「公共医療を強化し、病床の確保などに困難をなくせ」

MERS感染が疑われる患者が特に無理もなく海外出張に行き、 中国で確診判定を受けて外交的にも問題を起こし、 最初の患者と同じ病院にいた患者や接触者などに対する隔離(自家および施設)にも失敗し、拡散が速度が加えている。

保健医療団体連合は「それでも政府は対応計画をたてるどころか『MERS怪談』の流布者の処罰を云々するなど、 国民に対する脅迫をならべるだけ」と指摘した。 この団体は今必要なことは怪談流布者探しではなく、感染者が多数発生した原因の分析と今後の対策だという点を強調した。

また、怪談が流布するなどの国民不安に対し 「政府が不十分な初動対応を隠すため、2次感染者が多い状況について『スーパー変異』に言及した。 怪談の流布者はまさに政府」だとし 「今からでも危険を隠すのではなく、不安に震える国民に透明な情報公開と適切な総合的防疫対策を提示しろ」と指摘した。

そして保健医療団体連合は、感染病に対する公共医療対応体系強化の必要性を強調した。 この団体は「感染確診者が18人になった6月1日、政府当局は福祉部を通じ公共医療機関に病棟を確保させることにした」とし 「そのため結核などで既に公共病院に入院している患者をひとまず紹介する措置が始まった。 結局、MERSの伝染を防ぐために貧しい感染患者を退院させる措置が施行された」と病床不足を指摘した。

過去のサーズと新型インフルエンザ、エボラ伝染時にも病床不足の問題が指摘された。 これは、政府が統制する公共病院が少ないからだとこの団体は指摘する。 保健医療団体連合は「以前、患者を拒否する民間病院を説得できなかったが、 MERSが拡散するまで、まともな隔離病床と陰圧施設を用意できなかった」とし 「公共病院の割合を上げ、民間病院の公共性を上げる根本的な対策が必要だ」と強調した。

この団体によれば、韓国は他の多くの国と違い、感染病室が一人部屋ではなく大部屋になっている。 そのためにしばしば感染管理が困難になる。 この団体は「一人部屋も保険適用対象だが、収益性を考慮して病院が大部屋に固執することが感染拡散の原因になっている」と指摘した。

続いて「中東への医療輸出論を掲げ、中東の患者を入れるために各種の国内規制緩和を進め、 大統領が中東の医療観光を保健医療分野の最優先課題として提示する国で、 中東呼吸器症候群の検査を敬遠する防疫担当公務員が出てくるのは、 あるいは当然のことかもしれない」とし 「国民の健康と医療の公共性を守る公共医療計画が必要だ」と指摘した。

「自宅や施設の隔離者にたった100万ウォン支援?」

一方、保健医療団体連合は、自宅と施設隔離者のための社会的支援を強化することを要求した。 現在、政府が提示している自宅隔離への支援は、4人家族基準で月100万ウォンに過ぎない。 この団体は「感染が疑われ、隔離しようとしても失職の危険や生計への社会的対策がなければ自宅隔離は不可能だ」とし、 適切な生計支援が必要だと指摘した。

付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。この記事はチャムソリにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-04 18:01:00 / Last modified on 2015-06-04 18:01:01 Copyright: Default

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