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約80人が集団断髪「私の頭を刈り、子供を生かす」

4月の臨時国会を控えて「まともな」発達障害者法の制定を要求

カン・ヘミン記者 2014.04.11 11:23

▲約80人の発達障害者当事者と保護者が国会に2年間係留中の発達障害者法の4月中の制定を要求しなて断髪式を断行した。断髪に参加した発達障害者の親が泣いている。

約80人の発達障害者当事者と親が結局断髪を断行した。

発達障害者法制定推進連帯(以下 発制連)は4月10日午後3時、 汝矣島イルムセンターの前で2年間国会に係留中の発達障害者法を4月中に制定することを要求し、 総力決意大会を開いた。

発達障害者の所得保障、個人連携型サービスなどを骨子とする発達障害者法は、 2012年5月30日に国会の1号法案として発議されたが、今も相変らず制定されずにいる。 2013年3月、保健福祉部は業務報告で2013年内の制定を約束し、 同年4月には国務総理室でも年内に制定すると発表したが失敗に終わった。

そのため発制連は今年の1月13日から4月8日まで、合計5回、福祉部と交渉を行い、 決意大会の当日にも福祉部と最終交渉で所得保障を除くすべての部分で劇的に妥結した。

しかし一番予算がかかる所得保障が約束されなければ発達障害者法は「形だけ」という批判が強い。 そのため4月の臨時国会に渡った発達障害者法に必ず「所得保障」を入れるなど、まともな法制定を要求して約80人の発達障害者当事者とその家族が断髪式を挙行した。

この日、断髪式の間、断髪している発達障害者の両親と当事者が書いた断髪決議文が朗読され、雰囲気はさらに粛然とした。 結局、参加者とこれを見ていた人々は皆涙を流して鬱憤をこらえた。

断髪の参加者の中には発達障害の子供と共に断髪式に参加した親や、 3年間で合計3000kmの全国徒歩行進をして「発達障害者キュンドと歩く世の中の話」で発達障害者法制定要求を知らせてきたイ・ギュンド氏も断髪をした。

この日の総力決意大会で、発制連のユン・ジョンスル共同代表は 「お金がなければ生きていけないのが韓国社会だ。 サービス伝達体系など、お金がかからないことはすべて妥結した。 しかし一番予算がかかる所得保障は妥結できなかった」とし 「われわれ親が何を望むのか正確に伝えよう」と意志を明らかにした。

忠北障害者父母連帯のミン・ヨンスン会長は 「19代の1号法案が発達障害者法案だった。 政府は国民を愚弄するのか」とし 「連携型福祉をするといいながら、なぜ発達障害者をそこから除くのか」と怒った。

全国障害者差別撤廃連帯のパク・キョンソク常任共同代表は 「成人になった子供たちが働けなくても、最低限の人間らしい生活を送れるように所得保障をすべきだ」とし 「したがって、発達障害者法に扶養義務制を適用するというのは詐欺だ。 扶養義務制廃止も所得の問題だ」と指摘した。

朴常任共同代表は 「資本主義の競争社会でその速度について行けない障害者がどう暮らすのか、この法案にはっきり入れなければならない」とし 「これは発達障害者だけの問題ではなく、多くの障害者と貧しい人々の問題で、 『松坡三母娘』が死んだその法律の問題だ。 これは虚構的な福祉を本当の福祉にする連帯の闘争でなければならない」と強調した。

決意大会を終えた参加者らは汝矣島のセヌリ党舎までデモ行進した後、 セヌリ党代表との面談を要求した。 発制連は来週中にセヌリ党と新政治民主連合党代表と面談をする予定だ。

▲発制連は決意大会に先立ち2時に発達障害者子供を持つ家族の相次いだ死を哀悼して「名もなく死んでいった発達障害者追慕祭」を開いた。

一方、発制連は決意大会に先立つ事前大会として午後2時に 「名もなく死んでいった発達障害者追慕祭」を開いた。

3月に光州では発達障害確診判定を受けた障害児童(5歳)を持つある家族が 「息子が発達障害でお父さん、お母さんもわからず胸が痛い。 発達障害を抱えている息子を治療する過程はとても苦しい」といった遺書を残し、 息子と共に煉炭をたいて命を終えた。

また昨年11月ソウル、冠岳区では発達障害児を持つ40代のあるお父さんが 「韓国で発達障害者を持つ家族として生きていくというのはとてもつらい」 という遺書を残して息子を殺害した後、 自分もまた木に首を吊って亡くなった。

この日の追慕祭で発達障害者の子供を持つ家族が相次いで身辺を悲観して自殺したことについて、 京畿障害者父母連帯のソ・ヘジャ坡州支会長は 「発達障害者の家族は絶えず社会から虐殺されている。 これ以上社会的虐殺を放置してはならない」と絶叫した。

決意大会を終えた発制連は4月の臨時国会で「まともな」発達障害者法の制定を要求し、 汝矣島イルムセンターの前にテントを張って座り込みに突入した。

▲発達障害者の子供を持つ家族の相次ぐ死を哀悼する鎮魂祭

▲「早く発達障害者法を制定しろ!!」

▲「まともな」発達障害者法制定を要求して断髪する忠北障害者父母連帯ミン・ヨンスン会長

▲約80人の発達障害者当事者とその親が国会で2年間係留している発達障害者法の4月内制定を要求して断髪を断行した。断髪に参加した発達障害者の親が泣いている。

▲1年で3000kmの全国徒歩行進をして「発達障害者キュンドと歩く世の中の話」で発達障害者法制定要求を知らせてきたイ・ギュンド氏もこの日の断髪に参加した。息子の頭を断髪するお父さんのイ・ジンソプ氏。

▲自分の親が断髪するのを見て泣く発達障害児童

▲断髪した発達障害者の親が「発達障害者法を制定しろ」というプラカードを持っている。

付記
カン・ヘミン記者はビーマイナー記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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