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「ヨンギュン、おれたちの職場は相変らず真っ暗だ」

故キム・ヨンギュン労働者1周年、ソウル都心で2千人が追慕大会

ユン・ジヨン記者 2019.12.07 20:42

昨年12月、忠南の泰安火力発電所で作業中にベルトコンベアに挟まれて死亡した下請労働者、 故キム・ヨンギュン死亡1周年をむかえ、ソウルの中心部で追慕大会が開かれた。 参加者は故キム・ヨンギュンの死後、「危険の外注化」の問題を解決するために 特調委が勧告案を発表したが、 政府がこれさえ守らないと強く糾弾した。 特に、この日の追慕大会には韓国馬事会騎手だった故ムン・ジュンウォン労働者の遺族とキム・ドヒョン青年建設労働者、故キム・テギュ氏の遺族などが参加し、 労働者を死に追いやる現実を変えようと訴えた。

故キム・ヨンギュン1周年追慕委員会は12月7日午後5時、 鍾閣駅交差点で「働いて死なないように! 差別されないように! 故キム・ヨンギュン1周年追慕大会」を開いた。 この場には約2千人の労働者と市民社会、市民が参加した。

▲故キム・ヨンギュン青年非正規職労働者のお母さんキム・ミスク氏[出処:キム・ハンジュ記者]

「ヨンギュン、おれたちが働く所は相変らず真っ暗だ」

故キム・ヨンギュンのお母さんキム・ミスク氏は息子に送る手紙で 「お前があのように行った後、お母さんはテレビの中の世界と現実はとても違っていて、 職場でお前のようにくやしく死んで怪我をする人々が数万人もいるという事実を知った」とし 「雇用を失うかと戦々恐々としながら、不利益にあっても話せないまま、 くやしい生活を送るお前と似たヨンギュンを見たびに 耐えられない怒りが込み上げる」と伝えた。

続いてキム氏は「まだお母さんはここでやらなければいけないことが多いよ。 大統領と政府与党が遺族の前で約束したことは一つも守られなかった。 だから合意履行が守られるのか、特調委勧告案が現場で履行されるのかを 見守らなければならず、君を死なせた責任者が罰せられるようにしなければならない」とし 「お前を生き返らせるわけには行かないが、 他の人たちが私たちのように人生が破壊されるのを防ぎたい」と訴えた。

故キム・ヨンギュンの同僚、チャン・クンマン氏も相変らず変わらない職場の 「危険の外注化」を糾弾した。 チャン氏は故キム・ヨンギュン労働者に送る手紙で 「2月9日、62日目にヨンギュンを埋めた日、 われわれは君が持ったプラカードのように 『危険の外注化を止めてまともな正規職転換をする」と約束した。 しかしヨンギュン、その約束を守れないだ。 本当に申し訳ない」とし 「君が死んだ後、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は事故原因も徹底して調査しろといったし、 非正規職の正規職化と死角地帯を点検しろとも言った。 そして特別調査委員会も構成することにした」と明らかにした。

続いて「特調委は危険の外注化が問題だと言って22項目の勧告を発表した。 しかしその約束は守られずにいるんだ。 われわれはまだ発電所非正規職として働いている。 キム・ヨンギュン特調委が勧告を発表してから3月半が経ったのに、 政府は勧告を紙切れにしたんだ」とし 「おれたちが働く所は相変らず真っ暗で、おれたちの安全と未来も同じように真っ暗だ。 おれたちは毎日、ヨンギュンのように職場で死んでいく労働者の知らせを聞く」と伝えた。

[出処:キム・ハンジュ記者]

「約束を守らない文在寅政府、これ以上もの乞いしない」

先立って去る8月、 「キム・ヨンギュン死亡事故真相究明と再発防止のための石炭火力発電所特別労働安全調査委員会(特調委)」は、 故キム・ヨンギュン死亡事故の原因を「危険の外注化」だと結論した。 合わせて、 △整備・運営業務の民営化と外注化撤回、 △重大災害企業処罰法制定など22項目の勧告事項を発表したが、 政府は該当勧告を履行していない。

特調委幹事で活動した権英国(クォン・ヨングク)弁護士は 「真相調査をすれば労働者の人生が変わると期待した。 それで渾身の力をふりしぼって、なぜ下請労働者が死んでいくのか、 その真相を調査した」とし 「職場が分かれていて、下請労働者は長時間労働に苦しんでいた。 多段階下請けが責任と権限を分離させ、責任の空白を作り出した。 責任と危険は下請労働者に転嫁された」と明らかにした。

続いて「だからわれわれはこれ以上、多段階下請けと死の外注化をするなと勧告した。 だが、ここまでだった。 民主主義を信じていたわれわれは、またその真相をゴミ箱に叩き込む痛みを目撃している」とし 「われわれはもうこれ以上退かない。 もう資本の横暴を突破して、権力の偽りを越えて立つ」と声を高めた。

発電非正規職連帯会議のイ・テソン幹事は 「ヨンギュンが死んでから1年、特調委勧告も紙切れになり、現場はまだそのまま」とし 「文在寅政府に対してはもうこれ以上もの乞いしない。 われわれ発電所労働者、そしてここに集まった国民の力で、 必ずこの死の外注化をおわらせる」と強調した。

働いて死んだ労働者の遺族と同僚、「真相究明・責任者処罰」呼び掛け

この日の追慕大会には働いて死亡した多くの労働者たちの遺族と同僚も参加した。 彼らは相変らず労働者が職場で死に追いやられていて、 労働者の生命と安全のための法制度改善と真相究明、 責任者処罰がなされなければと強調した。

去る4月、水原の建設現場で用役労働者として働いて墜落死した故キム・テギュ労働者の姉、キム・ドヒョン氏は 「テギュの死の原因は全く分からず、真相究明と責任者処罰を要求している」と明らかにした。 キム氏は「事件初期に捜査の機会をのがし、結局きちんとした真相究明なく検察に送検された」とし 「テギュとヨンギュンは二人とも非正規職として働いて死んだ。 彼らは法の後に立って殺人を行いながら、労働者の誤りと偽装した。 キム・テギュ、キム・ヨンギュンの死の真相を明らかにして、 関連したすべての殺人者たちを厳罰に処しなければならない」と声を高めた。

11月30日に工場で作業待機中に死亡した韓国GM非正規職労働者、イン某氏の同僚も舞台に上がった。 金属労組韓国GM富平非正規職支会のファン・ホイン支会長は 「法で非正規職使用を制限しているが、工場の中は治外法権だ。 使い捨てられる非正規職のほとんどは、危険から何の保護も受けられない」とし 「2018年8月から1年ほどの韓国GM富平工場正常化期間中に、 非正規職は無給循環休職や解雇された。 極度のストレスを受けながら、人生が荒廃し、 劣悪な勤務条件の中でただ一日も休めずに働いた。 結局、非正規職労働者を迎えたのは死だけの人生だった」と訴えた。

▲馬事会故ムン・ジュンウォン労働者の遺族[出処:キム・ハンジュ記者]

11月29日に自ら命を絶った韓国馬事会の騎手、故ムン・ジュンウォン氏の遺族も舞台に上がった。 彼らは「チュンウォンの遺書を見て空が崩れた。 調教師の免許を取って7年過ぎても厩舎がもらえなかった。 馬事会の職員は『偉い貴族とご飯も食べろ』と言った。 金がなく、バックがなければ死ななければならないのか」とし 「韓国馬事会の多段階カプチル(パワハラ)不条理が息子を殺した。 残された家族は死の真相を究明して、 チュンウォンの名誉回復と責任者処罰、再発防止対策を樹立するまで葬儀を行えない。 これがチュンウォンが死で訴えた最後の遺志」と強調した。

自動車、建設、造船所、鉄道、電子、配達などの現場で働く非正規職100人代表団は、 職場の安全のための法改正闘争に立ち上がると宣言した。 彼らは宣言文で 「文在寅大統領が 財閥と晩餐をしている間、造船所で溶接工が下敷きになって死に、 キム・テギュンは転落して死んだ。 30大企業の労災死亡事故の95%が非正規職だが、 死に最大の責任がある財閥は一人も処罰されなかった」とし 「キム・ヨンギュンの名前でわれわれはまたキャンドルを持つ。 企業殺人法制定、産業安全保健法全面改正、元請の責任を問い、 労組する権利を保障する労組法第2条改正で残酷な死を止め、 労働者の命が優先される差別のない職場を作る」と明らかにした。

一方、追慕大会の参加者は午後6時30分頃、光化門焼香所まで行進して集団焼香をした後、 青瓦台孝子治安センターまでデモ行進をした。 故キム・ヨンギュン1周年追慕委員会は12月10日まで追慕週間を続ける予定だ。 彼らは、 △責任者処罰、 △危険の外注化禁止、産業安全保健法全面再改正、 △発電非正規職直接雇用正規職転換、 △労組をする権利保障、 △子会社ではない直接雇用正規職化、料金所徴収員直接雇用正規職転換、 △労働改悪粉砕を要求している。

[出処:キム・ハンジュ記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-12-18 03:21:36 / Last modified on 2019-12-18 03:21:38 Copyright: Default

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