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精神疾患の労災承認は空の星を取るようなもの

自殺勤労者の労災承認率26.7%

イ・サンウォン記者 2014.10.23 10:41

韓国の労働災害保険制度は1964年から施行された。 社会保険制度のうち一番早く導入された。 しかし職業病認定基準は数十年経って改正され、 産業と雇用構造変化について行けず、発展の速度が遅い。

サムスン半導体白血病問題のように、災害にあった人にその事実を立証させるため、 特殊雇用労働者は相変らず労災保険の死角地帯に置かれている。 特に鬱病などの精神疾患は、ほとんどが労災と認められず、問題だ。

2007年から2012年まで、勤労福祉公団の精神疾患労災承認は170人に過ぎない。 1年に約30人の割合だ。 隣の日本は2012年の一年だけで475人を精神疾患労災と認めた。

李錫玄(イ・ソッキョン)新政治民主連合議員は、 10月16日に勤労福祉公団から受け取った 「年度別自殺事故に対する労災保険承認件数」を見ると、 2011年からこの6月までの自殺勤労者の労災承認率も26.7%に過ぎなかった。

すべての自殺勤労者が精神疾患を病んだと断定することはできない。 だが彼らが労災を認められるためには精神と診療記録が必要であることを考慮すれば、 それだけ精神疾患は労災が認められるのは難しい。

現代重工で20年間働いて鬱病にかかったイム・ヨンボク氏(63)も同じだ。 イム氏は1999年から鬱病にかかり、病院の世話になった。 だが鬱病が労災と認められたのは4年後の2003年だ。〈関連記事http://www.usjournal.kr/index.php?mid=News&document_srl=63874〉

勤労福祉公団はイム氏の肩、膝などの労災は認めたが、鬱病は認めなかった。 イム氏の夫人キム・スノク氏(63)は行政訴訟の末にようやく労災が認められた。

だが勤労福祉公団は2012年6月、鬱病に対する療養を終結処分した。 症状固着状態で、これ以上の回復は不可能だという理由であった。 今も一人では生活ができないイム氏の面倒を見るのは全て家族の責任になった。

夫人のキム氏は 「まったく普通の生活ができず、 自殺未遂が続き、他人の助けや管理が必要だ」と審査請求を提起したが、棄却された。

キム氏は鬱病の治療に必要な費用補填のために障害給付を申請した。 これも脳の直接の損傷ではなく、精神的な外傷は障害等級14級という勤労福祉公団の決定により、支給されなかった。 イム氏はすでに2002年に右膝の障害で障害等級12級を受けており、 これより低い等級は効力がない。

キム氏は「一生を家族のために生きてきた夫を放棄できない」とし、 国家を相手に障害給付不支給処分の取り消し訴訟を進めている。

付記
イ・サンウォン記者は蔚山ジャーナル記者です。この記事は蔚山ジャーナルにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-24 03:19:58 / Last modified on 2014-10-24 03:20:00 Copyright: Default

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