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サムスン電子サービス協力社、「サムスン嘆願書」労組幹部夫人の会社と随意契約

2014年のブラインド交渉後、M業者と4年間委託契約

ユン・ジヨン、パク・タソル記者 2018.05.23 11:39

サムスン電子サービス協力業者がサムスン幹部の嘆願書提出で議論を呼んだ労組幹部J氏の夫人が運営するM心理相談センターと4年間、委託契約を結んでいることが分かった。 契約を結んだ時期は2014年にJ氏がサムスン側との「ブラインド交渉」を終えて6か月後だ。 該当業者はサムスン電子サービス協力社から年1億4千万ウォン、総額約5億ウォンを委託事業費として受領した。

「嘆願書」労組幹部、2014年の「ブラインド」交渉水面下の責任者
協力各社、2015年から夫人が運営する業者と随意契約

2015年1月12日、サムスン電子サービスの協力企業と金属労組サムスン電子サービス支会は「心健康プログラム」のMOUを締結した。 協力社役の職員のストレスを予防、解消して治療する目的だった。 当時、労使は了解覚書で「心健康プログラムを進める心理相談専門業者は、 サムスン電子サービス協力業者と金属労組サムスン電子サービス支会が共同で検証し、 選定した業者に定める」と明らかにした。 マスコミを通じても「対象業者候補群を募集した後に労使が共同で相談経験とプログラムなどを検証し、客観的に業者を選定した」と明らかにした。 プログラムの運営期間は2015年1月23日から翌年1月22日までだ。

[出処:M業者登記事項全部証明書]

これによって選ばれたM心理相談センターは、 最近サムスン幹部嘆願書提出で議論を呼んだ労組幹部J氏の夫人、P氏が代表をしている所だ。 金属労組京畿支部の幹部J氏は5月15日に労組破壊容疑で拘束されたサムスン電子サービスのチェ某専務に対する嘆願書を裁判所に提出している。

サムスン電子サービスの協力業者はすでに2014年以前から共生協力の名目で心理相談業者のD社に心理相談事業を委託運営していた。 使用者側が心理相談業者をM業者に変更した時期は、2014年、労使が別名「ブラインド」交渉で基準協約を結んでから6ケ月目だ。 労組幹部J氏は当時の「ブラインド」交渉を担当していた水面下の責任者だ。 人物も、場所も、内容も公開されない、それこそ「非公開」交渉だったので、 労働界の内部でも問題になった。 そのため一部では2014年のセンター別基準協約締結の過程で、 J氏と使用者側が「Mセンターとの契約と合意成功」をバーターしたのではないかという疑惑も上がっている。 特に彼は去る4月17日、サムスン電子サービス労使が直接雇用に合意した時も、 サムスン電子サービス元請と労組双方を仲介した人物だ。 当時、J氏は現在拘束されているサムスン電子サービスのチェ某専務と会って直接雇用方式に対する話をして、 これを労組に伝えて合意が実現した。

労組の文書によれば、労使が該当M業者を選定したのは遅くてもその年の12月末だ。 2014年12月26日に労使実務団は会議で 「業者は全国的なプログラムの進行ができ、集団カウンセリング運営能力がある業者を選定した後、 交渉の形式でMOU締結前に選定する」と協議した。 だが同時に資料には労働側の実務担当が「該当業者(Mセンター)との事前協議」をすることを課題として明示した。

公式的には労使が「対象業者候補群」を募集した後に「客観的に業者を選定」したと発表したが、 事実上、労組次元で独自の交渉が行われた。 その過程で労組がJ氏に業者について助言を聞く過程もあった。 サムスン電子サービス支会の関係者は「とても和解、容赦側に行くので、 まず宗教界を排除して、ワラクはセウォル号のおかげで余力がないので難しそうだし、 代案があまりなかったので随意契約をすることになったのだろう」とし 「当時の業者選定過程でJ氏が助言をして、 教宣委員とラ・ドゥシク現支会長が選定した」と説明した。 当時、労働側とMOUを締結した協力業者の代表は 「(選定基準に関して)思い出せない」と回答を避けた。

ただし支会の関係者は 「9月29日に総連盟との懇談会でMセンターの話が出たが、その場にJ氏は参加しなかった」とし 「これに基づいて、11月に早く心理治療プログラムの提案書を作成したので、 これを考慮すればJ氏と会社がリベートの形態で該当業者を選定したということについては解明されたのではないかと思う」と付け加えた。 実際にサムスン電子サービス支会は23日に報道資料を出し、 2014年9月29日の民主労総-支会との懇談会資料を提示して、 代価性の業者選定疑惑を否定した。 当時、民主労総中央幹部の2人とサムスン電子サービス支会支会長、教宣委員が労働者心理相談関連懇談会で 「P同志を通じて進めることを考慮する」ことにしたということだ。

だがこの席に参加したチェ・ジョンウ当時民主労総非正規局長は 「当時の席は心理治療関連の内容だけのためではなく、 民主労総非正規室次元で闘争を支援し、共に共有することを話す懇談会だった」とし 「特定業者を議論する性格の場ではなかった。 当時、入社したばかりで、M業者については知らない状況だった」と説明した。

ソク・クォノ当時非正規局長も 「公式な場ではなく、会議資料に整理されていたことも今日知った」とし 「心理治療団体を論じる過程でM業者もある程度の話が行き来したことと記憶する」と説明した。 ウィ・ヨンイル当時サムスン電子サービス支会長は 「酒の席だと思って行ったが懇談会になって、文書が作られたことを知らなかった」とし 「互いにサムスン電子サービス労働者たちの心治療対策が必要だという程度に共感したが、 懇談会とは言えない場であった。 その場でP氏の名前を聞かなかった」と説明した。 懇談会に参加した後、これを文書に作成した教宣委員は、現在連絡がつかない状態だ。

一方、5月22日、JTBCはサムスンがJ氏を通じて労組が協力業者別協約に捺印することを促し、 J氏の妻が運営する業者と契約を結ぶと文書に明示したことを検察が把握していると報道した。 これについて法律事務所セナルのキム・チャゴン弁護士は 「当事者が財物を受け取ったり財産を取得する場合、 そして第三者がこれを受け取らせる場合も背任罪に該当し、 不正な請託まであれば背任受財罪も適用される」と説明した。

J氏は23日に立場を発表し 「サムスン電子サービス心理相談業者の選択は、 支会の意志決定の過程を通して進められた」とし 「私が決定権を持っていたわけではなかった」と明らかにした。 続いて「サムスン側が私を抱き込むために多様な計画をたてて提案し、試みるかもしれない。 こうした計画をたてた文書を作成するかもしれない。 しかしこうしたことを受け入れたり実行したことはないことをはっきり明らかにする」と発表した。

サムスン電子サービス協力業者から年1億4千万ウォンほど受領
2012年から起亜車委託契約受注...起亜車労組幹部出身者が主要株主に参加

[出処:NICE企業信用評価情報]

現在、M業者代表のP氏はサムスン電子サービス委託契約過程での疑惑を否定している。 P氏は「(われわれが)労使協力モデルで心理相談を始めた。 私が労組活動家出身なので、労組が私を強く推薦した」とし 「労組側から見れば、われわれが労使協力モデルをうまく進めた事例があるので、 そんな(選ばれた)ことで、J氏が話をしたからではない」と明らかにした。 P氏は民主労総中央幹部の履歴がある労組活動家出身者だ。

当初、サムスン電子サービス労使は、2015年の1月から1年間、心健康プログラムを運営する了解覚書を結んだ。 だがM社と使用者側は2016年1月、2017年3月に再契約をして現在も委託関係を結んでいる。 M業者が会社から受領した心健康プログラム事業金額は年間1億4千万ウォンほどで、 4年間で約5億ウォンの事業費を受領した。 現在、M業者はサムスン電子サービス113社の協力業者の役職員1万人ほどにサービスを提供している。 M業者が発行した「サムスンサービスセンター協力業者運営報告および運営計画」によれば、 2015年初年度、業者は合計400人が相談を利用した。 100社ほどの業者のうち1件以上の相談内訳がある業者は50社程度だ。 2016年には261人が、2017年には281人利用した。 回数としては2016年と2017年、それぞれ1046回、1193回行われた。

[出処:NICE企業信用評価情報]

[出処:NICE企業信用評価情報]

M業者の2014年売上額は9億ウォン程度だ。 その後、2015年1月にサムスン電子サービス協力業者との契約を始め、 KT心理相談制度委託運営などを受注して事業を拡張した。 2015年の売上は12億8千万ウォン、2016年には13億8千万ウォンを記録した。 NICE企業信用評価情報によれば、M業者の同種産業売上額順位は2014年の65位から2015年には57位、2016年には19位に上昇した。 2016年の売上額営業利益率もまた4.17%で、同種産業平均の2.52%を上回る。 売上額営業利益率は指標が高いほど営業活動の能率が高いことを示している。

[出処:M業者顧客社キャプチャー]

M業者はサムスン電子サービス以外に起亜車とも6年間の委託契約を結んでいる。 M業者は2013年2月7日資本金3510万ウォンで法人を設立した。 2012年8月、起亜自動車と「心の散歩」MOUを締結した後だ。 起亜車労使は2012年2月からタスクフォース(TF)チームを構成し、 その年の8月に京畿道光明市の所下里工場をはじめ、 京畿道華城、光州広域市など3つの工場に専門心理相談室「心の散歩」を開いた。 国内企業で初めて会社と労組、学会の3者が参加する専門心理相談サービスだと大々的に宣伝した。 学会はM業者とまたMOUを結び「心の散歩」サービスを委託運営するようにした。

事業場の規模が大きい起亜車の場合、年間の事業金額は7億ウォン近い。 P氏によれば、起亜車心の散歩事業金額は初年度4〜5億程度で、 現在は5〜7億ほどに上がった。 現在、M業者の主要株主には起亜車幹部出身の人々も名前をつらねている。 主要株主の1人、K氏の場合、支部役員を歴任し、M業者と起亜車が契約を締結した2012年には起亜車支部地域支会の常執幹部として活動した。 もう一人の株主は起亜車支部の出身で、民主労総委員長を歴任した。 M業者は起亜自動車心の散歩委託運営を始め、現在まで国民銀行、斗山インフラコア、ハンセム、kt、サムスン電子サービスセンター協力業者、大法院など、 国内の主要大企業、公共機関を対象に事業規模を広げている。

一方、P氏は「(起亜車心の散歩も)労使協力モデルで可能だった。 起亜車に私達が知っている人はいなかった」とし 「労使協議で(心理相談事業が)必要だと話し、労組が積極的にこうしたマインドを持つ企業なので一緒にやろうと言った」と説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-06-06 08:49:24 / Last modified on 2018-06-06 08:49:25 Copyright: Default

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