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サムスン電子の目的は「言論プレイ」だったのか…パノルリムに責任転嫁

パノルリムとの合意に失敗した沈サンジョン、「第3仲介機構」を口実に「パノルリムが立場翻意」と批判

ユン・ジヨン記者 2014.04.17 16:13

サムスン電子がサムスン職業病問題に関する立場発表を延期した。 職業病被害者と家族、活動家などで構成された「パノルリム」が当初の要求を翻意したというのが理由だ。 結局4月14日、サムスン電子がマスコミを通じて発表した「公式立場表明」は、パノルリムを非難する立場表明で終わる可能性が高まった。

これについて一部では、現在、パノルリムとの交渉を懈怠しているサムスン電子が、交渉回避用の名分作りをしているのではないかという批判が提起されている。 サムスンは、前の交渉でパノルリムが立場を翻意したため、交渉が決裂したという交渉責任論まで提起して、世論誘導を始めた。

パノルリム「沈サンジョン議員の第3仲介機構構成、パノルリムとの議論なかった」

問題の発端は、正義党の沈(シム)サンジョン議員がサムスン側に伝えた三つの要求から始まった。 提案した内容のうち、サムスンの公式謝罪と再発防止対策作りの2種類は、パノルリムが要求してきた内容と一致するが、 「第3の仲裁機構構成」の要求は合意で出てきた内容ではなかった。 サムスン側が口実にしたのも「第3の仲裁機構構成」に関するものだ。

パノルリムは4月17日に立場を発表して 「パノルリムは『第3の仲裁機構を通じた補償案』について、内部的にはもちろん、沈議員側とも一度も議論をしたことがない」と明らかにした。 パノルリムと沈サンジョン議員が9日の国会決議案に関する記者会見を行ったのは事実だが、当初、議員室とのコミュニケーションの過程で「第3の仲裁機構」の議論はなかったという。

[出処:パノルリム]

沈議員室は記者会見の前夜に問題になった記者会見文をパノルリムに渡したが、パノルリムは検討できなかった。 結局「第3の仲裁機構構成」を含む三つの要求事項が記者会見で発表され、沈議員は11日にこの内容をサムスン側に伝えた。

サムスン電子は14日、記者ブリーフィングで「第3の仲裁機構構成」などを含む要求を前向きに検討し、立場を発表すると明らかにした。 サムスンとしては、交渉を回避しているというパノルリムの非難を避ける名分ができたわけだ。

パノルリムは「沈サンジョン議員に事態の経緯を質問した。 沈議員室側は数人の議員からの異議で追加したもので、大きな誤解はしないでほしいと言った」とし 「しかしすでにサムスンとの交渉を進めていたパノルリムが何の内部の合意もなく 『第3の仲裁機関』を提案したように見えるのは深刻な問題だ。 したがって、はっきりさせてほしいと要求した」と説明した。

これにより沈サンジョン議員は4月15日、議員総会の冒頭発言でサムスン側に 「第3の仲裁機構を通じた補償についての言及が、当事者との協議を排除しようとするものではないかという被害者家族の恐れに留意し、 誠実にパノルリムと協議してくださることをお願いする」と明らかにした。

4月16日にはラジオのインタビューで 「何かの社会的問題が大きく提起された時、当事者の意思と協議を排除して、第3の機構に仲裁案を投げて受け入れろという形になることが多い。 だが私たちの決議案に含まれた第3の仲裁機構はそのような意味ではない」とし 「被害者の範囲はどこまでで、どんな手続きで検証するのかという審議機構が必要ではないかという趣旨で提案を差し上げた。 審議機構、仲裁機構といっても、パノルリムや被害者家族との交渉の過程で、その構成や運営方式について合意が必要だ」と釈明した。

サムスン電子の目的は「言論プレイ」だったか…パノルリムに責任転嫁

パノルリムと沈サンジョン議員室間のコミュニケーションの問題が提起されると、サムスン電子はマスコミを通じ、直ちに 「パノルリムが立場を翻意した」という立場を明らかにした。 沈議員の提案に対して早期に経営陣の立場を発表する予定だったが、パノルリムが立場を翻意したことで、事態解決が難しくなったという主張だ。

サムスングループは4月16日、瑞草洞のサムスン本館記者室でブリーフィングを開き 「沈サンジョン議員とパノルリムの提案を積極的に検討していたが、パノルリム側に立場の変化があった。 かなり混乱している。 パノルリムが立場を変えたため、サムスンが公式な立場を出せない状況」とし、パノルリム側の責任論を提起した。

パノルリム側は反発している。 15日までは、マスコミで「パノルリムや遺族などの当事者を排除する意図はない」という立場を明らかにしていたサムスンが、 突然16日の記者ブリーフィングで「パノルリムが立場を変えたため公式な立場を出せない」と立場を翻意したためだ。

特にサムスン電子は昨年12月18日の1次本交渉を最後にパノルリムとの交渉に出てこずにいる。 サムスン側がパノルリムを交渉当事者と認めずに交渉が膠着状態におちいり、パノルリムは繰り返しサムスンの誠実な交渉を要求している。 被害者の補償に関してもパノルリムは本交渉一日前の12月17日にサムスンに要求を伝えたが、会社側からはまだ何の回答もない。

パノルリムは「サムスンは前に合意した4月16日の交渉日程も、前日の4月15日にEメールで突然延期しようといった。 今後の交渉日程などに合意するために実務交渉でもしようと提案したが、これさえ拒否した」とし 「結局、サムスンの発言はサムスン半導体職業病問題をめぐる社会の世論を糊塗する試みでしかない」と批判した。

続いて「パノルリムの立場は明快だ。 昨年12月に本交渉が始まって以来、4か月以上変わらない。 サムスンは言論プレイをやめて、誠実に交渉に臨め」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-04-18 18:04:28 / Last modified on 2014-04-18 18:04:29 Copyright: Default

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